三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2023 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 共生環境学科・地球環境学教育コース
学部(学士課程) : 3年次
特に制限はない.
選択・必修 選択
選択推奨科目(地球環境学コース)
授業科目名 地理情報システム学
ちりじょうほうしすてむがく
Geospatial Information System
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Envi-3141-004
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期集中

後期の履修登録者とメイルで講義日の調整を行う.大抵の年度は,後期の連続した2日の週末(つまり土日)X 2 =4日にわたって講義を行うことになる.

開講時間
11,12,1,2月のどこかで土日4回にわたり集中講義を行う.
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 未定

担当教員 野々村敦子(香川大学工学部教授)

Nonomura, Atsuko

学内の連絡先: 葛葉泰久<kuzuha(at)crc.mie-u.ac.jp> (三重大学地域圏防災・減災研究センター)

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 【本来の簡潔な記述】
実際にGISソフトウェアを用いながら、地域や地球規模の環境影響評価、自然資源管理、行政情報の分析、防災計画、モデリング、意思決定等のベースとなるGISの基本的技術や方法論について学ぶ。

【以下フォーマットに準拠した冗長な記述】
〇この授業で取り扱う内容:地理情報システム(以下たびたび”GIS”と称す).
〇背景:地球科学の研究においてGISソフトを使うことは極めて有効である.
〇必要性:気象学等の卒業研究で使用することが多い.
〇授業で育てたい資質や能力:GISソフトを使える能力.
〇学部や研究科の DP や C P、カリキュラムにおける当該科目の位置づけ:DP3に対応していることになっているが,一部DP2の内容も含む.一つだけ選ぶのはナンセンスであろう.
〇三重県や地域とのかかわり:GISソフトを使っていれば,三重県のデータを扱うこととがあることは自明であろう.
学修の目的 GISについて実践的に演習をしながら、地理空間情報を処理する技術を身につける。GISをさまざまな意思決定支援のツールとしてどのように使うかを知る。
学修の到達目標 【本来の簡潔な記述】
実際に各種の地理情報や環境観測データ等を用いてGISの実習を行い,空間情報解析の方法やその結果をもとにした意思決定法を身につける.

【以下フォーマットに準拠した冗長な記述】
〇授業が終了した時点で,学生が「QGISというソフトウェアを自由に使用できるようになっている」ことが直接観察できる.
〇授業が終了した時点で,学生が「QGISというソフトウェア以外のGISソフトを,QGISに関して得た知識を利用して多少苦労しながらでも使用できるようになっている」ことが直接観察できる.
〇授業が終了した時点で,学生が「GISソフトを使って,様々な地理情報の解析ができるようになっている」ことが直接観察できる.
〇フォーマットの,認知(知識の獲得と活用に関する目標),精神運動(技能の獲得と熟達化に関する目標),情意(新たな態度の獲得と内面化に関する目標)という項目は意味不明なので記述しないが,この項目に関し,質問があったら説明するので葛葉までどうぞ.
〇「学修の目的」の「GISについて実践的に演習をしながら、地理空間情報を処理する技術を身につける」と,本項の「QGISというソフトウェア以外のGISソフトを,QGISに関して得た知識を利用して多少苦労しながらでも使用できるようになっていることが直接観察できる」が対応関係にある.
〇「学修の目的」の「GISをさまざまな意思決定支援のツールとしてどのように使うかを知る」と,本項の「GISソフトを使って,様々な地理情報の解析ができるようになっていることが直接観察できる」が対応関係にある.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
○(3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

学科・コース等の教育目標について,カリキュラムマップには(3)の場所に書いてある.しかし,(2)のうち,「環境」だけ関係する.つまり,「環境に関する基本的知識と技術を得る」という目標を包含していると考えても良く,(3)一つに絞る必要は全くない.


全学の目標について,たくさん印をつけたが,「全学の教育目標」はこの際どうでもよく,
1.理工系の卒業論文を書くために必要な「地理情報システム学」の高度な知識を身につける.
2.授業を受講する際に「論理的な思考」「批判的な思考」ができるようになる.
ということだけを目標にすればよい.

○ JABEE 関連項目
JABEEとは無関係
成績評価方法と基準 〇成績評価方法
出席点(50%*),課題(50%)の総合評価
〇成績評価基準:
(1)出席点については,下述参照のこと
(2)課題については,「QGISというソフトウェアを自由に使用できるようになっている」「GISソフトを使って,様々な地理情報の解析ができるようになっている」が100%達成できていることを課題によって客観的に観察して評価する.達成していたら100点,達成していなかったら0点,それだけである.「QGISというソフトウェア以外のGISソフトを,QGISに関して得た知識を利用して多少苦労しながらでも使用できるようになっている」については,評価になじまないので,ここでは評価しない.

*備考:「出席」と書くとしばしば文句を言う人がいる(半年前に随分言われた).「出席するのは当たり前だ」「座っているだけで点数をもらえるのはおかしい」と.それは現状をわかっていない愚かなコメントである.「出席」とは「座っている」ことではなく,「授業に参加する」ことを意味する.ゆえに,座っていると,必ず何らかのプレゼンテーションをさせられているのである.だからずっと座っていることは,「それ自体評価されるべき」ことなのである.
授業の方法 講義 演習 実習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 授業評価アンケートの結果を次年度授業に反映させる.
教科書 特にない.野々村教授が自作のテキストを配布される.
参考書 授業中に指定する.
オフィスアワー 野々村教授には直接連絡できない.学内連絡先教員(上述)が取り次ぐ.学内連絡先教員は,メイル(メイルアドレスは上述)でアポイントメントをとれば随時対応する.
受講要件 理工系学生が当然持っているべき,数学,統計学,物理学の基礎知識を持っていることが望ましい.
予め履修が望ましい科目 理工系学生が当然持っているべき,数学,統計学,物理学の基礎知識を持っていることが望ましい.
発展科目 卒業研究
その他 環境教育に関連した科目

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード GIS,リモートセンシング,時空間情報
Key Word(s) Geospatial Information System
学修内容 授業は4日にわたって行う.それぞれの日,4コマの授業を行う.以下,その内容である.

●1日目
1コマ目:「オープンソースGISとは」について講義.
2コマ目:「QGISとGRASS」について講義.
3コマ目: QGISの操作方法入門の説明.
4コマ目: QGISを使った演習(続きは家で行う).
家庭学習: QGISを使った演習の続き.

●2日目
1コマ目:「三重県地域のDEM等のデータ入力・表示」について講義.
2コマ目:「ラスタデータの扱い方と処理分析」について講義.
3コマ目: 衛星画像の処理分析法の説明.
4コマ目: QGISを使った演習(続きは家で行う).
家庭学習: QGISを使った演習の続き.

●3日目
1コマ目:「ベクタデータの扱い方と処理分析」について講義.
2コマ目:「Network解析」について講義.
3コマ目: 自分のデータを処理する手法の説明.
4コマ目: QGISを使った演習(続きは家で行う).
家庭学習: QGISを使った演習の続き.

●4日目
1コマ目:「関連プログラム(Ruby,GMT,R etc.)入門」について講義.
2コマ目: QGISを使った最終課題の説明.
3コマ目: 演習(教員は教室に待機:質問を受けつける) .
4コマ目: 演習(教員は教室に待機:質問を受けつける).
家庭学習: QGISを使った演習の続き.

備考:4回の「家庭学習: QGISを使った演習の続き」は,標準的な能力の学生で,合計60時間程度費やすことを想定している(あくまで想定なので,その通りになる保証はない).ただし,「標準的な能力とはなんぞや?」と言うと,執筆者もよくわからない.如何に無意味な記述かと言うことである.
事前・事後学修の内容 (1)まず文科省の設置基準
大学はすべて設置基準に縛られます.その21条,23条には以下のように書いてあります.
===
(単位)
第二十一条 各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
2 前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。
一 講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
二 実験、実習及び実技については、三十時間から四十五時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。ただし、芸術等の分野における個人指導による実技の授業については、大学が定める時間の授業をもつて一単位とすることができる。
三 一の授業科目について、講義、演習、実験、実習又は実技のうち二以上の方法の併用により行う場合については、その組み合わせに応じ、前二号に規定する基準を考慮して大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
3 前項の規定にかかわらず、卒業論文、卒業研究、卒業制作等の授業科目については、これらの学修の成果を評価して単位を授与することが適切と認められる場合には、これらに必要な学修等を考慮して、単位数を定めることができる。

(各授業科目の授業期間)
第二十三条 各授業科目の授業は、十週又は十五週にわたる期間を単位として行うものとする。ただし、教育上必要があり、かつ、十分な教育効果をあげることができると認められる場合は、この限りでない。
===

ここで一番大事なのは,「1単位=45時間の学修」(21条の2)ということです.この45時間というのは,社会人の一週間の就労時間がもとになった等諸説ありますが,基本は「1単位=45時間の学修」ということです.多くの科目の付与単位は「半期で2単位」です.つまり,23条に書いてある15週で90時間学修するのが付与条件になります.ここで,大学・学部の執行部や学務係事務が誤解しているのは,「15回授業をしないといけない」と思っていることで,ここは実は「15週の間に何回授業をやっても良く,計90時間の学修をさせればよい」というのが正しいというのが最近の通説です.

(2)授業時間
まず授業時間ですが,三重大学では授業時間は90分です.ですが,授業で120分の学修をしたと計算します.90分に教室の移動等を足して120分とカウントするというのが通説です.つまり半期で15回授業をするなら,2時間x15=30時間,授業で学修したことになります.

(3)事前・事後学習
さて,半期2単の科目の場合,45時間×2=90時間の学習時間が必要と書きましたが,そうなると,90-2x15=60時間不足します.今,三重大学執行部・学務系事務は,「お上の逆鱗に触れないよう」この60時間分(半期2単位の場合),事前・事後学習をさせようと躍起になっています.そうなると,土日を使わないならば,1日4時間の事前・事後学習が必要になります.ここで,一日に「半期2単位の科目を2科目とっていた場合」何が起こるか考えてみましょう.事前・事後学習で8時間を使うことになります.不可能ですね.つまり非現実的な規定ということです.

(4)このシラバスの「事前学修の時間」「事後学習の時間」
この欄に,お上の逆鱗に触れないように,「事前事後学習時間あせて240分と書きなさい」とずっと言われています(半期2単位の場合).でも,全員が予習・復習を(半期2単位科目で)4時間使うというのは極めておかしな話です.人には作業をこなすのにたくさんの時間を使う人と少ない時間で済む人がいます.皆が4時間机の前に座ってないといけないというのは現実的ではありません.これを文科省の担当官に問い合わせたところ,「必ず4時間というわけではない」と回答しました.では,この次の欄に「合計120分」(半期2単位の場合)と書く意味は何でしょうか?それは「そう書かないとシラバスを受け付けていただけない」,ただそれだけです.

(5)卒論などの例外
設置基準の21条3には「前項の規定にかかわらず、卒業論文、卒業研究、卒業制作等の授業科目については、これらの学修の成果を評価して単位を授与することが適切と認められる場合には、これらに必要な学修等を考慮して、単位数を定めることができる。」とあります.つまり,卒論・修論関係科目に関しては,ここまで書いた「事前学修・事後学習ルール」を無視してよいと解釈できます.実際,卒論・修論は,研究室で可能な限りずっと研究に従事するものなので,「従事時間」などというもので縛るのは不適当です.

●結論
以上に鑑み,葛葉が執筆するシラバスにおいては,事前学修・事後学習時間を以下のように解釈していただければと思います.
A. 卒論・修論周辺科目:上述(5)のように,ここに具体的な数字を入れるのは不適当なので,[9999]と入れておきますが,その数字に意味はありません.入れないとシステム上投稿したシラバスが受理されないから無意味な数字を入れているだけです.「研究室で可能な限り研究をしなさい」というのが本当のところです.
B. 半期2単位の科目:上述の通り,「1回の授業あたり240分の事前事後学習をさせる」と書かないとシラバスを受理してもらえない(何度も突き返されました)のですが,ここでは無意味な数字[9999]を書きます.ですが,具体的には「教員が出した課題はこなすこと,試験で合格したければ,良い評価が欲しければ自己判断で勉強しなさい」ということです.時間で縛るのはナンセンスです.
C. 半期4の科目:半期で45x4=180時間学修します.授業が2コマなら,4x15=60時間授業で使ったことになります.そうすると,120時間の不足です.一週あたり120/15=8時間,事前学修・事後学習をすることになるので,次の欄には事前学修240分,事後学習240分以上の数字を書かざるを得ません.ですが,その数字に意味はありません.ここも,「教員が出した課題はこなすこと,試験で合格したければ,良い評価が欲しければ自己判断で勉強しなさい」ということです.時間で縛るのはナンセンスです.

●以下,この科目固有の記述を書きます
(1)4日の集中講義のそれぞれの日に課題が出る.
(2)概ね二週間後に締め切りがあり,それまでに答案を提出する.
(3)それが,「学修内容」の家庭学習に相当する.
(4)4日間にわたり,その課題の答案を作るのに「標準者で合計60時間かかる」というのがシラバスの書き方であるが,もちろん,個人個人で必要時間は異なる.

再度書くが,次の欄の9999分なる記述に意味はない.そう書かねばシラバスを受け付けてもらえないのでそう書くだけである.全く参考にしないでいただきたい.要は授業で示される内容を理解すべく努力し,かつ課題の答案を提出すれば良いのであって,「何時間費やせば良い」などという記述に意味はない.
事前学修の時間:9999分/回    事後学修の時間:9999分/回

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