シラバスの詳細な内容を表示します。
→ 閉じる(シラバスの一覧にもどる)
開講年度 | 2023 年度 | |
---|---|---|
開講区分 | 工学部分子素材工学科/総合工学科応用化学コース ・専門教育 | |
受講対象学生 | 再履修生対象 | |
選択・必修 | 必修 |
|
授業科目名 | 有機化学C | |
ゆうきかがくしー | ||
Organic Chemistry C | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | EN-ORBI-2
|
|
開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
前期 |
|
開講時間 |
木曜日 3, 4時限 |
|
授業形態 |
対面授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
|
開講場所 | ||
担当教員 | 宇野 貴浩(工学部分子素材工学科) | |
UNO, Takahiro | ||
SDGsの目標 |
|
|
連絡事項 | * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | 高分子化合物(ポリマー)は、低分子化合物(モノマーまたは単量体)が共有結合する事により生成する。このモノマーがポリマーになる反応を重合という。この重合の基礎的考え方、原理、特徴についての理解を深めることを目標としている。 |
---|---|
学修の目的 | 化学工業の最も重要な材料となっている高分子を合成するための基本となる重合反応の原理を理解できるようになる。 |
学修の到達目標 | 高分子がモノマーの重合により生成する重合の基礎的考え方、原理、特徴についての理解。ポリマーの化学構造式、重合反応が化学式で書けるようにする。 |
ディプロマ・ポリシー |
|
成績評価方法と基準 | 出席は7割以上を原則とし、小テスト(30%)と期末試験(70%)で評価する。 |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
授業改善の工夫 | 授業アンケートの結果や時々行う講義へのコメントを参考に授業改善に努める。 |
教科書 | 高分子化学 合成編(中條善樹・中健介著 丸善株式会社) |
参考書 | 物質工学講座 高分子合成化学(山下雄也監修 東京電機大学出版) 基礎高分子科学(高分子学会編 東京化学同人) |
オフィスアワー | 毎週月曜日12:00~13:00 分子素材工学棟2階3211A2室 |
受講要件 | 特になし |
予め履修が望ましい科目 | 有機化学A、有機化学B、物理化学(特に反応速度論) |
発展科目 | この授業の発展と応用として「高分子合成化学」がある。 |
その他 | 講義内容の理解を確認するために講義時間に小テスト(ノート、教科書参照可)を実施する。 |
MoodleのコースURL |
---|
キーワード | 高分子、単量体、ラジカル、重縮合、付加重合、共重合、重合機構 |
---|---|
Key Word(s) | Polymer, Monomer, Polymerization, Copolymerization, Mechanism |
学修内容 | 第1回 高分子合成化学の基礎 高分子の分類(高分子の組成や構造による分類と重合機構による分類)、高分子の構造、および高分子の分子量について理解する。 第2・3回 重縮合 ポリエステルやポリアミドを合成する時の基礎となる反応を理解する。特に平衡反応や環化反応がこれらポリマーの合成に及ぼす影響とそれらを巧妙に利用したポリマー分子量の調製法を理解する。遂次重合の基礎と動力学を理解する。 第4・5回 付加縮合 フェノール樹脂の性質、生成機構について理解する。また、関連の尿素樹脂、メラミン樹脂の性質と合成法について理解する。 第6回 重付加 ポリウレタンをはじめとする、重付加反応により生成する高分子について理解する。 第7・8・9・10回 ビニル化合物のラジカル重合 ビニル型モノマー(スチレン、メタクリ酸メチル、酢酸ビニル、塩化ビニル)を重合してポリマーを合成する時の基礎となる反応を理解する。特に、世界中で生産されるポリマーの50%以上に用いられている重合方法(ラジカル重合法)について、ラジカルの性質、重合反応機構を理解する。 ビニル化合物からポリマーをラジカル重合法で得る4種類の方法(塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合)について理解する。ラジカル重合の種々の開始剤、ラジカル重合の開始反応と停止反応を学び、開始反応と停止反応よりポリマーの分子量がどのように決定されるかを理解する。更に、開始反応におけるかご効果と重合後期に観察されゲル効果について理解する。連鎖移動反応についても理解する。 第11・12回 ラジカル共重合 2種のモノマーを同時に反応させることを共重合という。生成した共重合体におけるモノマーの反応性を定量的に知ることにより共重合反応を理解する。また、モノマーの構造と反応性の関係、Q,e スキームによるモノマーの反応性の定量化を理解する。 第13・14回 イオン重合 活性種がイオンであるアニオン重合、カチオン重合について理解する。 第15回 遷移金属触媒重合 汎用ポリマーであるポリエチレン、ポリプロピレンの生成に使用される金属触媒を利用した重合について理解する。 第16回 期末試験 |
事前・事後学修の内容 | 講義の前後の予習・復習により下記に掲げるものが出来るようにしておく。 1.高分子の化学構造が書ける。 2.数平均分子量、重量平均分子量、多分散度の計算ができる。 3.ポリエステルとポリアミドの合成方法の違いを理解する。 4.重縮合における重合度と分子量の制御を理解する。 5.定常状態の仮定を理解し、ラジカル重合における重合速度 式を誘導できる。 6.モノマーと開始剤の化学構造式が書け、種々の組み合わせ で重合の素反応式が化学式で書ける。 7.重合度の計算、停止反応様式の割合の計算とその誘導がで きる。 8.連鎖移動定数の計算、重合の禁止と抑制の機構が書ける。 9.ビニル重合の方法を理解する。 10.共重合組成式が誘導できる。 11.モノマー反応性比と組成との関係を理解する。 12.モノマーのQ,e値の計算ができる。 13.活性種の違いによる重合の様式を理解する。 14.イオン重合におけるリビング性について理解する。 15.ポリマーの立体規則性について理解する。 |
事前学修の時間:60分/回 事後学修の時間:180分/回 |