三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2023 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 生物圏生命科学科・全教育コース
学部(学士課程) : 1年次
選択・必修 必修
学科必修科目
授業科目名 細胞生物学
さいぼうせいぶつがく
Cell Biology
単位数 2 単位
受講対象学生 海洋生物資源学科・海洋生物資源学教育コース
学部(学士課程) : 1年次
選択・必修 必修
学科必修科目
授業科目名 細胞生物学
さいぼうせいぶつがく
Cell Biology
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Comn-2021-002
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 火曜日 1, 2時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 対面授業の場合:生物資源学部大講義室 開講場所、開講方式に変更あれば moodle上に記載し, 一斉メイルで配信します

担当教員 ○古丸明(海洋生物資源学科), 苅田修一(生物圏生命化学科),田中礼士(生物圏生命化学科)

○KOMARU, Akira, KARITA, Shuichi, TANAKA, Reiji

実務経験のある教員 水産関係の研究所において、水族の細胞遺伝学、染色体操作に関する実務的業務を行ってきた(古丸)。当該の講義に関する分野に関する実験(染色体の観察、受精過程の観察等)を実施した経験があり、細胞分裂の詳細に関する知見を講義に反映させることができる

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 本講義では, 細胞膜, 遺伝子発現, 細胞骨格, 細胞分裂, 細胞周期,細胞内の情報伝達など, 細胞の営みを分子レベルで解説する. 生物の営みを細胞, 分子レベルで学習し, 細胞機能に関する基礎知識を得て私たちの体の中で起きていることを理解します。本講義では生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基礎知識と技術を身につけるための理系基礎科目としての位置付けがあリます。
学修の目的 生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識生命現象を理解するために, すべての生物の基本単位である細胞の基本的な機能を理解する. 細胞膜の動態、遺伝子からタンパク質への物質の流れ、さらに細胞骨格の特徴と機能について知識を深めます。細胞周期の概要とそれを制御する因子について理解します。さらに細胞内の情報伝達や細胞の作る社会や、癌細胞について理解を深めます. 講義終了時に講義の概要で記載した範囲の細胞に関する知識を習得します。
 この講義は三重大学の4つの力のうち、感じる力、考える力を身につけるため、生物資源学科のDPである幅広い教養と専門基礎知識の修得を目指します。
学修の到達目標 生物の営みを細胞, 分子レベルで理解し, 細胞機能に関する基礎知識を得る細胞膜, 遺伝子発現, 細胞骨格, 細胞分裂, 細胞周期,細胞内の情報伝達などに関する知識を得て、細胞、遺伝子、分子レベルで理解し、それを生物資源の有効な利用法、保全等をに貢献する能力を身につけることができます。そのため以下の到達目標を設定します。
(知識)細胞の中での営みとそれを支配する因子について具体的に関連づけて説明することができるようになる
(態度)コミニュケーションカードや、小課題等を通じて、質疑を行い、より深い内容の理解を行うことができるようになります。
(技能)講義を通じて、小課題の取組み等により、細胞の中で起きている営みについて自ら調べ、理解し、論理的に文章を構築する力を養うことができます
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
 (3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 期末試験80% 小課題20% 3人の教員がそれぞれ定期試験問題と小課題を出題する。3人の合計点が60%以上を合格とする。ただし1回〜5回の内容(苅田分)については第6回目の授業中に試験をおこなう。6回〜10回の内容(古丸分)については第11回目の授業中に試験をおこなう。小課題は事後学習の一環として毎回講義ごとに行う。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫
教科書 Essential 細胞生物学 (B.Albertsら著, 中村桂子、松原謙一監訳, 南江堂) 原書 第5版
事前学習、事後学習を効率的にするためにも必ず事前に購入してください。このテキストに沿って講義を進めます。本質的に理解するためには、テキストで内容を事前事後に学習する必要があります。講義終了後もこのテキストは関連する分野の専門科目の内容をより深く理解するのに役立ちます。
参考書 moodleに講義資料を上げます。それを含めて事前学習に活用すること
オフィスアワー 講義日17:50−(古丸530, 苅田439, 田中701) 来訪する前にはメイルで時間等確認すること
受講要件 特になし. ただし教科書を必ず購入すること。教科書にそって進めていきます。予習復習をしないと理解が難しいと思います。また一番新しい版の教科書で学習すること。講義で用いる図版の頁数が微妙に異なっておりますので、最新版にあわせております。
予め履修が望ましい科目 特になし
発展科目 特になし
その他 教員免許・各種資格取得に関連した科目(高校教諭一種理科)

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 細胞膜, 細胞内情報伝達, 細胞骨格, 遺伝子発現, 細胞分裂, 細胞周期,癌
Key Word(s) cell membrane, signal transduction, cytoskeleton, gene expression, mitosis, cell cycle, cancer
学修内容 第1回 細胞とは(1章)
第2回 膜の構造 (11章)
第3回 膜輸送 (12章)
第4回 膜によるエネルギー生産 (13章,14章)
第5回 DNAからタンパク質へ (7章)
(第1回〜第5回苅田担当)

第6回 細胞骨格(1):中間径フィラメント, 微小管 (17章)
第7回 細胞骨格(2):モータータンパク, アクチン,
第8回 細胞骨格 筋収縮 (17章)
第9回 細胞分裂の概要(18章)
第10回 細胞分裂を制御する仕組み(MPFとは)(18章)
(第6回〜第10回 古丸担当)

第11回 細胞内区画と細胞内輸送(15章)膜で囲まれた細胞小器官
第12回 細胞外から細胞内への情報伝達(15章)タンパク質の選別,輸送
第13回 細胞内における情報伝達 (1)(16章)細胞のシグナル伝達の一般原理
第14回 細胞内における情報伝達 (2)(16章)組織, 細胞接着, 細胞外マトリックス
第15回 組織, 細胞接着, 細胞外マトリックス組織,幹細胞,がん(20章)
(第11回〜第15回 田中担当)

第16回目 定期試験
事前・事後学修の内容 テキストを必ず購入して毎回、予習・復習すること。授業のみでは十分に内容を深く理解することは難しい。理解の一助にするためレジメを配布するが、それはあくまでも教科書の補助手段としてである。講義各回ごとにあらかじめ、エッセンシャル細胞生物学の各章を十分に読んできてください。分からなかったところをあらかじめ抽出しておくとより理解が進む。また復習と、提出された小課題には必ず対応すること。事前・事後学習合計の4時間が必要になるので熱心に取り組むこと

第1回 細胞とは(1章)
予習:教科書の第1章を読むこと。これまでに習ってきた「細胞」に関する知識を整理しておくこと。
復習:真核生物と原核生物の違い、細胞小器官の役割や機能、モデル生物の考え方を理解すること。
第2回 膜の構造 (11章)
予習:教科書の第11章を事前に読んでおくこと。リン脂質について調べ、マヨネーズにおけるリン脂質の役割について理解しておくこと。
復習:脂質二重層の流動性が起きる原因と、流動性があることの重要性を理解すること。両親媒性物質について理解すること。動物性油脂が低温で固まる原因について考えること。
第3回 膜輸送 (12章)
予習:教科書の第12章を事前に読んでおくこと。脂質二重層の膜を通れる物質とそうでない物質に違いを理解しておくこと。
復習:膜における電気化学的勾配、駆動ポンプ、輸送体タンパク質、神経の伝達メカニズム、細胞における栄養成分の取り込みのメカニズムについて理解すること。
第4回 膜によるエネルギー生産 (13章,14章)
予習:教科書の第13章と14章を事前に読んでおくこと。酸化と還元について化学的に説明ができるようにすること、ミトコンドリア、葉緑体について、その機能と役割について理解しておくこと
復習:呼吸について理解すること。ミトコンドリアにおける電子伝達系とATP合成、葉緑体における光反応とATP合成について理解すること。それぞれの系での電子の流れとイオンの動き、膜の働きを理解すること。
第5回 DNAからタンパク質へ (7章)
予習:教科書の第7章を読んでおくこと。DNAとRNAの違い、セントラルドグマについてまとめておくこと。
復習:DNAの複製、DNAの転写、真核生物における転写制御、スプライシング、翻訳におけるリボソームの役割を理解すること。
苅田担当分では、いずれの回もMoodle上で小テストを実施するので、復習後、その知識の定着を確認すること、また、各回、理解度を確認するチェックシートを掲載するので、それを使い、理解度を確認すること。

第6回  細胞骨格(1):中間径フィラメント, 微小管 (17章)
事前学修:細胞骨格三種について、エッセンシャル細胞生物学の該当ページをあらかじめ読んで、三種の特徴、役割、共通点と相違点について概略を理解して講義に臨むこと
事後学修:中間径フィラメントは細胞のどこに分布してどのような役割を果たしているのか。微小管を構成する分子に関するまとめ、GTPとの関連性、重合、脱重合の機構、細胞周期による微小管の動態についてよく理解しておくこと

第7回細胞骨格(2):モータータンパク, アクチン,
事前学修:モータータンパク とは何か、その特徴、ATPを使って何をしているタンパクなのかテキストで予習しておくこと。アクチンの特徴と細胞の営みにおける重要な役割について予習しておくこと。
事後学修:モータータンパク の動く仕組み、筋収縮の際のミオシンの役割について復習しておくこと。

第8回 細胞骨格 筋収縮 (17章)
事前学修:筋収縮の際のミオシンとアクチンフィラメントの相互作用についてテキストで予習をしておくこと。常にミオシンが働いていないのはなぜか考察しなさい
事後学修:筋収縮にはカルシウムイオンが重要な役割を果たしている。筋収縮との関係、役割についてよく理解しておくこと

第9回 細胞分裂の概要(18章)
事前学修 :細胞分裂の各ステージについて核膜の動態に注意しつつ、あらかじめ理解を深めておくこと。ポイント、中心体の位置、核膜の消失、再形成、染色体の位置等
事後学修:核膜を消失させるメカニズムについてよく理解を深めておくこと。どのような仕組みにより短時間の間で、核膜を消失、再生させることが可能なのか。

第10回 細胞分裂を制御する仕組み(MPFとは)(18章)
事前学修:細胞分裂を制御するMPFとは何か、テキスト読み込んで理解しておくこと。
事後学修:MPFの本体について、具体的な構造、特性、機能についてよく復習しておくこと。これによって何が変化するのか?

第11回 細胞内区画と細胞内輸送(15章)
事前学修:真核細胞中の膜に囲まれた小器官について理解しておくこと。また細胞小器官の進化の道筋を理解すること。
事後学修:小テスト及び授業内容の復習を心がけること。

第12回 細胞外から細胞内への情報伝達(15章)
事前学修:タンパク質の取り込み過程を理解しておくこと。エンドサイトーシスの経路を理解すること。
事後学修:小テスト及び授業内容の復習を心がけること。

第13回 細胞内における情報伝達 (1)(16章)
事前学修:細胞のシグナル伝達物質の種類とその挙動について理解しておくこと。
事後学修:小テスト及び授業内容の復習を心がけること。

第14回 細胞内における情報伝達 (2)(16章)
事前学修:Gタンパク質共役型受容体および酵素共役型受容体について理解しておくこと。
事後学修:小テスト及び授業内容の復習を心がけること。

第15回 組織, 細胞接着, 細胞外マトリックス組織,幹細胞,がん(20章)
事前学修:細胞組織を維持する接着機構および幹細胞について理解しておくこと。
事後学修:小テスト及び授業内容の復習を心がけること。

定期試験
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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