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開講年度 | 2023 年度 | |
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開講区分 | 工学研究科(博士前期課程)分子素材工学専攻/応用化学専攻 | |
領域 | 主領域 : F; 副領域 : D | |
受講対象学生 |
大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程) : 1年次, 2年次 |
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選択・必修 | 選択 |
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授業科目名 | 高重合化学特論 | |
こうじゅうごうかがくとくろん | ||
Polymerization Chemistry | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | EN-ORBI-5
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
前期 |
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開講時間 |
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授業形態 |
対面授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 久保 雅敬(工学研究科) | |
KUBO, Masataka | ||
実務経験のある教員 | 久保雅敬、化学メーカーに勤務し、生産技術や開発の業務を担当していたので、その知見をもとに、大学の知識と実際の企業活動の関係を講義を通して紹介する。 | |
SDGsの目標 |
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連絡事項 | * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | リビング重合に代表される精密重合技術やレーザーイオン型質量分析装置など、ここ二十年間の間に急速に進展している高分子科学の話題を紹介する。 |
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学修の目的 | 超分子や非共有結合型高分子といった高分子科学における新しい概念を修得するとともに、機能性高分子座資料を創製するための手法について知識を得る。 |
学修の到達目標 | 従来の構造材料としての高分子ばかりでなく、機能発現を目指した新しい高分子材料を企画・設計できるようになる。 |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 出席50%、レポート50%、計100%。(合計が60%以上で合格) |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 |
教員と学生のやり取りは日本語でも、英語による論文や教材の講読を含んだ授業 |
授業改善の工夫 | |
教科書 | |
参考書 | 高分子学会編集「高分子先端材料ワンポイントシリーズ」 |
オフィスアワー | 随時 |
受講要件 | |
予め履修が望ましい科目 | |
発展科目 | |
その他 |
英語対応授業である。 |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 超分子、非共有結合型高分子、自己組織化 |
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Key Word(s) | supramolecule、non-covalent bonding polymer、self-assembly |
学修内容 | Ⅰ.非共有結合型高分子の合成 従来の”高分子”は,高分子を構成する基本単位となる低分子化合物(単量体)を共有結合を利用して化学結合で連結させたものであった.一方,近年になって,共有結合以外の相互作用を利用して,分子を集積化する方法が近年になって関心を集めている.例えば,水素結合や配位相互作用などの弱い相互作用を巧みに利用することにより,分子を長く連結する手法が提案されてきており,相互作用の可逆性などからソフトマテリアルの新しい構築手段として注目されてきている.このような相互作用に基づく分子集合体の例やその機能発現について紹介する. Ⅱ.特殊構造高分子の合成とその性質 従来の高分子化学は,一本鎖高分子,すなわち,線状高分子を主に取り扱ってきている.近年になって,デンドリマー,環状高分子,あるいは高分岐高分子などの複雑な幾何構造を有する高分子の合成が可能となった.これらの形状特異性高分子は末端官能基の数が線状高分子の場合と異なっており,また,デンドリマーの場合は球状構造をとっているなど,鎖の独特な幾何構造に由来する新機能の創製などが注目されている.このような形状特異性高分子の分類やそれらの合成上の工夫あるいは今後の展開について紹介する. Ⅲ.超分子の構造と機能発現 生体中における生体膜やDNAの二重らせんは分子が自己集合した状態で高度な組織構造を形成し,物質やエネルギー移動あるいは生命活動に必要な遺伝情報の伝達などの機能を司っている.すなわち,分子同士を共有結合のような化学結合で連結しない状態でも組織構造の形成が可能であることを示している.近年になって,分子の集合形態を取り扱う超分子という考え方が発展してきた.分子同士を集合させる相互作用にはどのようなものがあり,どのような集合形態を形成することが可能であるのか.分子集合のメカニズムやその結果として得られる機能について紹介する. Ⅳ.トポロジカルゲルの合成とその機能 イオン交換樹脂や各種クロマトグラフィー用充填剤に用いられている架橋高分子,いわゆるゲルは,線状高分子鎖同士を適当な架橋剤で結合させたものである.一方,環状分子の場合は,カテナンに代表される糸通しによって,全く相互作用がないにも関わらず,機械的に束縛されることが可能である.このような糸通しを利用して高分子鎖同士を3次元的に束縛するトポロジカルゲルが新しいゲルとして関心を集めてきている.これまでに報告されてきているトポロジカルゲルの生成機構やその性質について紹介する. |
事前・事後学修の内容 | 可逆的な弱い相互作用によって構築された分子集合体の形成メカニズムを理解すると同時に、分子集合に基づいた機能発現についても復習する。また、高分岐高分子やデンドリマーを得るための合成手法をあらかじめ予習する。さらに、可動性架橋高分子における架橋点の可動性が三次元高分子の性質に与える影響を復習することで理解を深める。 |
事前学修の時間:120分/回 事後学修の時間:120分/回 |