三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2023 年度
開講区分 人文学部文化学科
受講対象学生 2012年度以降入学生用(文化)
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修
授業科目名 ドイツ文学論B
どいつぶんがくろんB
German Literary Criticism B
単位数 2 単位
ナンバリングコード
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 木曜日 3, 4時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 稲葉 瑛志(人文学部)

INABA, Eiji

SDGsの目標
連絡事項 https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=17076

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 ドイツ語圏の文学・思想における「黙示録(Apokalypse)」をテーマとして扱い、考察します。
黙示録と聞くと、終末や破局、崩壊などの否定的なイメージが思い浮かぶと思います。しかし、ギリシア語由来のこの語の本来の意味は、秘密のヴェールが剥がれること=啓示であり、それは神からヨハネへと伝えられた神秘的な伝言のことです。
『聖書』の最後に配された「ヨハネの黙示録」には、「終末」だけでなく「再生」のヴィジョンもあります。それらは、ヨーロッパの歴史的転換期(戦争・革命・世紀末)に繰り返し呼び起こされ、古い時代の終わりと新しい時代の始まりをうたいながら、ドイツ語圏の文学や思想に変奏されてきました。
本講義では、「ヨハネの黙示録」の読解を基盤として、フランス革命期から第一次世界大戦を経て、ナチス・ドイツに至るまでのドイツ語圏の文学・思想における「黙示録」の言説を読み解きます。そして、黙示録の思想のドイツ的展開を観察しながら、その思想とドイツ語圏の文化の接点についても考察します。
取り上げる作品は小説だけでなく、劇や思想書も含まれます。神秘的なイメージに溢れる「ヨハネの黙示録」のモチーフや概念については、様々な絵画や映像資料を用いて説明し、理解を深めることにします。
学修の目的 1. 「黙示録」についての基本的なモチーフや概念を理解すること
2. ドイツ語圏のさまざまな文学・思想に親しみながら、「黙示録」の受容と展開を把握すること
学修の到達目標 1. ヨーロッパ文化の根幹をなす概念を用いて、文学作品や思想書の概念史的な把握ができるようになること
2. ドイツ語圏の文学や思想をそれらの時代の文化的なコンテクストで読み解き、その分析結果を自分の言葉で説得力をもって意味付けられるようになること
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○人文科学の諸分野の専門的知識と豊かな教養を身につけている。
 変動激しい現代社会・地域社会について、専門的知識に基づいて論理的に考え、総合的に判断できる。
○人文科学諸分野の成果に基づき、世界各地域の固有の文化に関して、広い視野から探求できる。
 変動激しい現代社会・地域社会に対する理解を基盤として、国際感覚に基づいて行動できる。
 自ら学んだ知を、口頭表現や文章表現によって的確に発信することができる。
 国際社会と地域社会の一員という自覚をもち、その発展に貢献できる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 平常点40%、学期末レポート60%
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 授業の理解度をはかるために、毎授業の終わりにコミュニケーションペーパーを提出してもらいます。そちらも平常点に含まれます。
教科書 プリントを配布します。
参考書 授業中に紹介します。
オフィスアワー 火・木曜日12:00~13:00、稲葉研究室(あるいはドイツ語ゼミ室)
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目 後期の「文学概論D」、「ドイツ文学演習」、「ドイツの文学」
その他 ドイツ語の資料はすべて翻訳されたものを配布しますので、ドイツ語を履修していない学生も受講可能です。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード ドイツ文学、ドイツ文化、黙示録
Key Word(s) German Literature, German Culture, the Apocalypse
学修内容 授業は講義形式で行います。初回の授業では「黙示録」とドイツ語圏の文学について概説し、このテーマをドイツ語圏の文学・思想で論じる意味や方法を説明します。第2回目以降の授業では、実際に文学・思想を読みながら、フランス革命の時代から第一次世界大戦を経てナチス・ドイツに至るまでの「黙示録」の言説を読み解きます。

授業は以下の通り進める。(予定を変更する可能性あり)
1. 導入
2~4. 「ヨハネの黙示録」
5-6. ゲーテ『メルヒェン』
7-8. リヒャルト・ヴァーグナー『パルジファル』
9-10. ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』
11. オスヴァルト・シュペングラー『西洋の没落』
12-13. アルフレート・デーブリーン『ベルリン・アレクサンダー広場』
14-15. エルンスト・ユンガー『労働者』
事前・事後学修の内容 ドイツ文学・思想だけでなく、ドイツの文化や歴史にも広く関心を持つことが望ましい。
授業で扱った作品を自分で読み、紹介された文献も参照しながら理解を深めるよう取り組むこと。
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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