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開講年度 | 2022 年度 | |
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開講区分 | 生物資源学部 | |
受講対象学生 |
資源循環学科・森林資源環境学教育コース 学部(学士課程) : 2年次 |
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選択・必修 | 必修 教育コース必修科目 |
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授業科目名 | 【遠隔】土壌学 | |
どじょうがく | ||
Soil Science | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | BIOR-Reso-2231-001
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
前期 |
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開講時間 |
火曜日 5, 6時限 |
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授業形態 |
ハイブリッド授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
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開講場所 | 大講義室(受講人数により、教室が変更になる場合があります、Moodle生物資源学部・生物資源学研究科 学生掲示板で確認して下さい。) | |
担当教員 | 水野隆文(生物資源学部) | |
MIZUNO, TAKAFUMI | ||
SDGsの目標 |
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連絡事項 | 授業で用いるプリント類の配布や講義内容はmoodleで連絡する。moodleのURLについては授業前にメールで連絡する。例年受講生が多いため,ハイブリッド授業となる可能性がある。 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | 本講義では科学的観点から環境や農業における土壌の機能について学習する。土壌の生成、分類について学習し、土壌の基本的な物理・化学・生物性の理解を通じて土壌の多面的な機能を知る。さらに森林、水田、畑の性質の異なる土壌について理解を深め、さらに土壌を取り巻く現状や問題点、土砂災害についても講義する。 |
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学修の目的 | 土壌がどのようにできているのか、なぜ植物を育てることができるのかなど、食料生産の基盤である土壌について多方面からの知識を蓄積し、農業(食料生産)における土の重要性を知る。さらに地球温暖化を含むさまざまな環境問題と壌の関連について理解し、地球環境への興味を持たせることを目的とするほか,国際的な資源として土壌をどの様に保持・保護するかについても理解を深める。身近に有りながら着目しづらい土壌への関心を高め,食料の獲得における土壌の重要性を認識してもらう。 |
学修の到達目標 | 環境や食料生産における土壌の重要性を理解したうえで,現在および将来的に日本の食料生産がどのような問題を抱えており,その解決にどのような対策を取るべきかを考えられるようになる。また土壌の種類やその特性について知ることで,近年多発する土砂災害から身を守るすべについても知識を得る。 |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 期末テストで評価する。期末テストの受験には講義(15回を予定)の3分の2以上出席していることを条件とするが、出席回数が2回以下の場合は評価を「0」とする。 |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
授業改善の工夫 | なお何かしらの参考書を購入・学習することが望ましいが,参考書がなくても理解できるよう、毎回2種類のプリント(書き込みプリント,予習復習プリント)配付する。 |
教科書 | 特にないが、授業の理解を深める上で以下の参考書を参照することが望ましい。 授業で使用するプリントは事前にmoodleを用いてpowerpointもしくはpdfで配布する。受講者は事前にダウンロードし,印刷した上で授業に臨むこと。 書き込みプリント:各回A48枚分(A3およびA4サイズでpowerpointおよびpdf版を用意する) 予習復習プリント:A42枚分 その他,授業ではPowerPointで表示するが書き込みを行わない補足プリントを適宜用意する。 |
参考書 | 土壌学学習の手始めとして,また基礎的・予備的な参考書として, 改訂土壌学概論(犬伏和之,白鳥豊 編) 「土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて」(藤井 一至著 光文社)を薦める それ以外の専門的な参考書として, 土壌診断・生育診断大事典―簡易診断からリスク 農山漁村文化協会 農文協 松中照夫,土壌学の基礎,農文協 データで示す 日本土壌の有害金属汚染 浅見 輝男 肥料・土つくり資材大事典―化学肥料有機質肥料 農山漁村文化協会 土の百科事典 丸善 などがある |
オフィスアワー | 基本的に講義後に受け付ける.また授業ごとに「確認テスト」を行うが,学生はテスト提出時に教員に質問やコメントなどを送ることができる。必要に応じて教員はメールや授業を通して質問に回答する。 |
受講要件 | 特になし。ただし「予め履修が望ましい科目」にあるように,無機化学の知識が重要であるので,履修を薦める。 |
予め履修が望ましい科目 | 無機化学(2年前期) 土壌における物質の変化、化学的性質、水田土壌の酸化還元について理解する上で、無機化学の知識が不可欠であり、受講が望ましい。なお,無機化学の授業でも土壌の酸化還元変化や窒素循環について取り扱う. |
発展科目 | 植物栄養学、土壌学実験 |
その他 |
教員免許・各種資格取得に関連した科目 (注 : 必ず入学年度の学修(習)要項で確認してください) 環境教育に関連した科目 高校理科(地学) |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 土壌生成 土壌分類 土壌の物理・化学・生物性 環境の一つとしての土壌 土砂災害と土壌 |
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Key Word(s) | soil formation soil Pedology Soil characteristics soil environment Sediment disaster |
学修内容 | 第1回:土壌とは 第2回:土壌の生成① 岩石の種類、一次鉱物の分類と特性 第3回:土壌の生成② 二次鉱物の分類と特性、土壌有機物 第4回:成帯性土壌、成帯内性土壌/土層・土壌断面 第5回:日本および世界の土壌分類(ソイルタキソノミーおよびFAO/Unescoによる分類) 第6回:ビデオ授業(講師:森林総合研究所 藤井一至先生) 第7回:土壌の物理性①(土粒、団粒構造) 第8回:土壌の物理性(土壌の山相、土壌改良など)②化学性①(pH, y1, EC等) 第9回:土壌の化学性②(CEC, 土壌の保肥力,土壌改良,作物の必須要素など) 第10回:土壌の生物性(土壌生物および土壌微生物,菌根菌,根粒菌など) 第11回:森林土壌,水田土壌① 第12回:水田土壌②畑土壌 第13回:炭素と窒素の循環 第14回:土壌に関する諸問題(酸性化・重金属などによる汚染) 第15回:土砂災害に関する土壌の知識 |
事前・事後学修の内容 | 事前学習について 事前に配布する「予習復習プリント」を用い,授業内容を予習する。 第1回 ①土壌とは何か? ②土壌学の発展と歴史 ③土壌を学習する意義 第2回 ①土壌の生成における風化作用と生物的作用について予習すること ②中学校の理科で教わった岩石の分類について学習し直すこと(火成岩、堆積岩、変成岩など) 第3回 ①粘土鉱物とは何か?その成り立ちから他の粒子(礫・砂・シルト)との違いを考えること。 ②粘土の結晶構造の種類とそれぞれの結晶構造を持つ粘土鉱物の種類を調べること ③土壌有機物とは何か?その種類と役割を調べること 第4回 ①成帯性土壌と成帯内性土壌について予習すること。 ②土層とはなにか調べること。 第5回 アメリカの土壌分類(ソイルタキソノミー)の12の土壌目とその語源について調べておくこと 最新の日本の土壌分類である「農業環境技術研究所による包括的土壌分類」について資料を入手し、10種類ある土壌分類の大群の名称を調べておくこと。 第6回 森林総研の藤井一至先生の著書「土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて」を読んでおくこと 第7回 ①土の「土性」について調べること(砂土、壌土、埴土など) ②土の団粒構造の重要性について調べること 第8回 次の項目について予習すること ①土の三相 ②二種類の土壌pH測定法 ③土壌の電気伝導度(EC)と窒素肥料 第9回 次の用語について予習すること ①陽イオン交換容量(CEC)と塩基飽和度 ②植物の必須元素 第10回: 次の事項について予習すること. ①ミミズによる土壌耕耘②植物の生育における根粒菌と菌根菌の役割 第11回: ①土壌の生成における森林の役割,および森林の水源かん養機能について調べること ②水田に用いられる土壌の種類を予習すること。水田では何故コメの連作が可能かを調べること。 第12回: ①水田土壌が還元状態になることで、窒素や各種ミネラルの供給にどの様な利点があるか調べること。 ②黒ボク土の分布と性質についてこれまでの授業内容を復習すること。 ③畑土壌と水田土壌の違いから、畑土壌が有する問題点を考えること。 ④果樹地、草地の特徴についてまとめること。 第13回: ①土壌を介した炭素と窒素の循環をについて、それぞれの酸化数の変化と関連微生物の点から予習すること。 ②CO2以外の地球温暖化に関わる気体の種類と、その発生への人類の関与について予習すること。 第14回: 日本や世界で起こっている土壌の諸問題(土壌浸食、塩害、土壌汚染など)とその解決に向けた取り組みについて予習すること 第15回:日本の土砂災害の種類と,それぞれの災害に関わる土壌の種類について調べること(例:土石流と花崗岩土壌地帯,地震災害と火山灰土など) 事後学習について 予習復習プリントの記述内容について各自で授業後に確認する(授業中に模範解答を示す)。 また,当日の内容について10問の確認テストを行う。授業内容を復習した上で,当日中にoffice365 Formsで返信する。 各回の授業をビデオ録画するので,受講生は授業の見直しに利用できる。 |
事前学修の時間:60分/回 事後学修の時間:60分/回 |