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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 教養教育・教養統合科目・国際理解・現代社会理解
受講対象学生 学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
授業科目名 【遠隔】倫理学H
【えんかく】りんりがくえいち
【Online】Ethics H
授業テーマ 東洋の倫理思想
単位数 2 単位
ナンバリングコード
libr-comp-ETHI1213-001
開放科目 非開放科目    
分野 人文 (2014年度(平成26年度)以前入学生対象)
開講学期

後期

開講時間 金曜日 5, 6時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 片倉 望(非常勤講師)

KATAKURA,Nozomu

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要  儒家・墨家・道家・法家の順に、その倫理思想の構造と歴史的展開とを考察する。
 祖先神としての色彩の強い「帝」がその土俗性を捨象して「天」という概念に抽象化される時、その「天」から生まれたとされる人間の内部には何らかの神性が宿ると構想されることになる。孔子の時代、このような考えは、極めて素朴な信仰にすぎなかったが、やがて、この考えは統治の根拠としての本性論として展開され、体系性を備えた「性善説」や「性悪説」として光彩を放つこととなる。直接的には本性論を展開しなかった墨家や法家にあっても、この性善や性悪の枠組みが、その思想構造に反映していることを論証しつつ、漢代の董仲舒にいたる本性論の展開を見ていくことにしたい。
学修の目的 中国古代の諸子百家の思想を、その思想構造を理解した上で、思想史的に把握することを目的とする。例えば、近年、「性善説」という言葉をよく耳にするが、多くの場合、それは「この世の中に生きている人がすべて善人である」というような極めていい加減な使われ方をしている場合が多い。しかも、それを使って、「このソフトは性善説の立場で作られた」などと自己弁護をする欺瞞的人間も少なくない。しかし、「性善説」が孟子に基づく思想であり、その構造を理解すれば、そのような一見、耳に心地のよい言葉の嘘を正確に見抜くことができるようになる。
学修の到達目標 近代日本の価値を形成している概念の多くは、明治期に西欧語の翻訳語として採用された漢語に基づくものである。しかし、翻訳語として採用されたからといって、従来の意味がすべて失われるわけではなく、その結果、極めてあやふやで曖昧な近代的価値が生み出されることとなった。例えば、「自然」は現在、誰もがnatureの翻訳語であることを理解しているが、それが『老子』に由来する、どちらかといえばautoの意味に近い言葉であったことを知るものは少ないであろう。「自由」「愛」「平和」等、曖昧なままに使われ、近代的価値を付与された言葉の本来の意味を知ることを通して、現代の価値を再検討し、自らが拠って立つべき基盤を確かなものとするのが本講義の到達目標である。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  • ○共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 小テスト40%、期末試験60%(合計が60%以上で合格)
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

英語を用いた教育

授業改善の工夫 現在も行ってはいるが、ビデオ等の資料を活用し、学生の関心を引き出すような授業を行う。また、パワーポイント等も活用したい。
教科書 適宜プリントにて配布。
参考書 『中国思想史』武内義雄著(岩波全書)
オフィスアワー 授業の後
受講要件 なし
予め履修が望ましい科目 なし
発展科目 なし
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 東洋の倫理思想、中国古代の倫理思想、心身論、「自然」「愛」「道徳」
Key Word(s) nature,love,moral
学修内容 授業計画
第1回授業の進め方について  
第2回中国古代の神観念(1)    
第3回中国古代の神観念(2)  
第4回儒家の心身観(1)孔子  
第5回儒家の心身観(2)孟子
第6回儒家の心身観(3)荀子
第7回墨家の心身観(1)   
第8回墨家の心身観(2)
第9回道家の心身観(1)老子
第10回道家の心身観(2)荘子
第11回道家の心身観(3)管子
第12回法家の心身観(1)申到
第13回法家の心身観(2)韓非子
第14回先秦諸子の心身観のまとめ(1)
第15回先秦諸子の心身観のまとめ(2)
事前・事後学修の内容 【事前学習】受講にあたっては、武内義雄『中国思想史』を読み、ある程度の諸子の知識を得ておくことが必要である。そのため、毎回同テキストの指定された個所を読み、論点を整理しておく。
【事後学習】毎回資料としてプリントを配布するので、講義の後、板書した内容と資料とを照らし合わせて、講義の内容を復習し、疑問点を次回の講義までにまとめておく。
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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