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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 医学部医学科 ・生体防御の分子基盤
受講対象学生 学部(学士課程) : 2年次
医学部医学科・生体防御の分子基盤(分子病態学)・・2年次
選択・必修 必修
授業科目名 分子病態学
ぶんしびょうたいがく
Molecular Pathobiology
単位数 「生体防御の分子基盤」(分子病態学)として8 単位
ナンバリングコード
medc-medc-MOPA-2201-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期後半

開講時間 月曜日 1, 2, 3, 4時限; 水曜日 1, 2, 3, 4時限
詳細はムードルに記載
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 医学部医学科 臨床第2講義室

担当教員 ◯島岡 要(医学部医学科),朴 恩正 (医学部医学科)

◯Motomu Shimaoka, M.D., PhD.; Eun Jeong Park, PhD

実務経験のある教員 島岡要は臨床医であり、10年以上の15年以上の病院で医師として勤務した経験をもつ。当該授業は病気の分子メカニズムを取り扱い、実務経験と直接の関連がある

SDGsの目標
連絡事項 新型コロナウイルス感染症の拡大に応じて、授業形態は柔軟に変更する可能性があります。

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 分子病態学(Molecular Pathobiology)は、疾患の成因を遺伝子や蛋白質、糖質、脂質などの分子のレベルの異常としてとらえ、それらの異常がどの様なメカニズムによって細胞や組織、さらに生体の機能の異常、すなわち疾患の成立に結びつくかを解明する学問です。

【特徴】
予習(教科書と課題論文)→授業での理解の深化(授業中小テスト含む)→復習のサイクルの構築
学修の目的 【目的】学生が分子病態学的解析法の基礎理論と遺伝子や蛋白質の変異が組織や生体の病態に至るメカニズムを理解し解説できるようになることを目的とします。

【学習の必要性】分子病態学の授業では、がんを疾患のモデルとして用い、正常な細胞機能制御と病的な制御異常の分子メカニズムを対比しながら理解することを通して、疾患に関わる多様な問題を科学的・論理的に解決する医師・研究者の素養をつくることを目的とします。
学修の到達目標 1. 遺伝子や蛋白質の構造変異・機能異常と病気のメカニズムとの関係を理解できる。
2. 大量の資料を短時間で読み込み、要点をまとめることができる。
3. 医師・研究者に必要な科学リテラシーと論理的思考ができる。
4. 英語科学論文を読解することができる。
5. グループで議論するスキルを経験から学ぶ。

医学教育モデル・コア・カリキュラムに定められる以下の項目が学習到達目標となる
A. 医師として求められる基本的な資質・能力
A-2)医学知識と問題対応能力
A-8)科学的探求
A-9)生涯にわたってともに学ぶ姿勢
信頼できる医学的知識のソースから情報を得て、医学的なトピックや問題を正しく理解・解釈できる。

C. 医学一般
C-1)生命現象の科学
C-2)個体の構成と機能
C-3)個体の反応
C-4)病因と病態
細胞の正常機能を分子レベルで説明することができる。さらに疾患の原因である細胞機能の制御異常の分子メカニズムを説明できる。

E.全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療
E-1)遺伝医療・ゲノム医療
E-3)腫瘍
E-4)免疫・アレルギー
腫瘍や免疫・アレルギー疾患の病態を分子レベルで説明できる。
腫瘍や免疫・アレルギー疾患の病背景にある遺伝的病因の影響を説明できる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 「態度」・豊かな人間性と高い倫理観を持って行動できる。
○「態度」・科学的根拠に基づいて考え、判断することができる。
 「態度」・地域医療の実践に必要な使命感と責任感を有している。
 「態度」・生涯を通して自らを高めていく態度と医科学の進歩を追求する研究心を持っている。
 「技能」・患者の身体的、ならびに社会心理的状況を科学的、統合的に評価し、全人的医療を実践できる。
 「技能」・医学・医療の国際化に対応できる「語学力」「自己表現力」「多文化理解力」を有している。
○「技能」・医療チームで必要な「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」を理解し、多職種連携によるチーム医療に参加することができる。
○「知識」・医療実践に必要な医学・医療の知識を修得している。
 「知識」・社会人と医療人に求められる豊かな知識と教養を有している。
 「知識」・地域と国際社会で求められる保健・医療・福祉を理解している。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  • ○リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 1)授業中小テスト
予習と復習を含めて授業の理解を問い、論理的思考法を育成する小テストを毎回授業中に行う(点数化)。
2)スモールグループディスカッション
授業中に提示された問題に関してグループで話し合い、解決する
3)筆記試験
筆記試験を行います。問題は、講義・教科書・課題英文科学論文の内容に沿い出題します。

上記をすべて点数化し、その合計が60点程度以上を合格とします。点数化の配分は最初の授業で説明します。
 進級に関わる最終的な合否判定は教務委員会が行います。再試は行いますが、再々試験は行いません。授業中小テスト、試験における不正行為には、厳しく対処します。理由を問わず単位は無効になります。
以上は講義の成績評価方法です。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業
Moodleを活用する授業
キャリア教育の要素を加えた授業

英語を用いた教育

教員と学生のやり取りは日本語でも、英語による論文や教材の講読を含んだ授業
授業改善の工夫 島岡は、学生の授業評価アンケート等の結果を参考にして授業内容を改善します。朴も同様に対応します。
教科書 教科書1: ワインバーグ がんの生物学(Robert A. Winberg著、訳/武藤・青木)第2版、2017年刊、南江堂、東京
参考書 参考論文と資料はムードルで提供します
オフィスアワー 教員は公務出張以外には、毎日、教授室や実験室にいます。
連絡先:
教授:島岡要(shimaoka@doc.medic.mie-u.ac.jp、内線6405)
准教授:朴恩正(epark@doc.medic.mie-u.ac.jp 、内線6408)
秘書:池田知嘉子(c-ikeda@doc.medic.mie-u.ac.jp、内線6407) 
受講要件 1.遺伝子の構造と転写の機構について履修済であること。
2.核酸の構造と遺伝の機構について履修済であること。
3.蛋白質の構造と合成の機構について履修済であること。
4.糖質の構造と種類について履修済であること。
5.脂質の構造と種類について履修済であること。
6.細胞の増殖と死について履修済であること。
7.生体組織の構造と機能について履修済であること。
予め履修が望ましい科目 1.分子生命体科学を履修済であること。
発展科目
その他 1.本学の教育目標である4つの力に対して、以下のウェイトをおいた授業を行います。
「感じる力」=10%
「考える力」=40%
「コミュニケーション力」=40%
「生きる力」=10%

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード "分子病態学, 分子生物学、がん生物学、免疫学、ゲノミクス, プロテオミクス, 遺伝子病, 遺伝子診断, 遺伝子治療, 遺伝子変異,科学リテラシー、論理的思考法、英語コミュニケーション力、科学論文読解
Moleluar Pathobiology, Molecular Biology, Immunology, Cancer Biology, Genetics, Science Literacy, Science Communication"
"遺伝子修復, 遺伝子解析法, 連鎖解析, ポジショナルクローニング,ファンクショナルクローニング,アポトーシス, ネクローシス, 分子腫瘍学, 癌遺伝子, 癌抑制遺伝子, 多段階発癌, 癌転移,白血病, 癌免疫、癌ワクチン、臨床治験、システムズ・バイオロジー、感染症、細胞内シグナル伝達、細胞周期、ゲノム不安定性、細胞外マトリックス、微少環境、幹細胞、ニッチ、血管生物学、血管新生、炎症、細胞接着、細胞遊走、
Inflammation, Cell Adhesion, Cell Trafficking, Extracellular Matrix, Cell Migration, Integrin, Connexin, "
Key Word(s) molecular biology
scientific literacy
scientific reading, writing, and presentation
inflammation
tissue remodeling
cancer biology
genetics
epigenetic
RNA interference
biotechnology
innovation
clinical trials
growth factor
cytokine
chemokine
signaling
apoptosis
cell adhesion
integrin
genomic instability
vascular biology
angiogenesis
metastasis
trafficking
migration
immunotherapy
学修内容 【授業内容と日程】
[授業日程]
2022年11月〜12月中に「分子病態学授業の受け方」の説明会を行なう(時間と場所が決まれば学内メールで通知予定)

2022年(詳細は説明会で確認)
    日時         教官   講義内容
1 1・2限 島岡  「細胞性がん遺伝子」Cellular oncogenes  3・4限  島岡  最新科学論文読解1
2  1・2限 島岡  「増殖因子・増殖因子受容体とがん」Growth factors, receptors, and cancer 3・4限  島岡  最新科学論文読解2
3  1・2限 島岡  「細胞質でのシグナル伝達回路が、がんの形質の多くを決定している」Cytoplasmic signaling circuitry programs many of the traits of cancer 3・4限  島岡   最新科学論文読解3
4 1・2限 島岡  「がん抑制遺伝子」Tumor suppressor genes 3・4限  島岡  最新科学論文読解4
5 1・2限 島岡 「pRbと細胞周期時計の制御」pRb and control of the cell cycle clock 3・4限  島岡  最新科学論文読解5
6 1・2限 島岡  「p53とアポトーシス」p53 and apoptosis; master guardian and executioner  3・4限  島岡  最新科学論文読解6
7  1・2限 島岡  「永遠の生命:細胞の不死化と腫瘍形成」Cell immortalization and tumorigenesis 3・4限  島岡  最新科学論文読解7
8  1・2限 島岡  「多段階腫瘍形成」Multi-step tumorigenesis  3・4限  島岡  最新科学論文読解8
9  1・2限 島岡  「ゲノムの完全性の維持とがんの発達」Maintenance of genomic integrity and the development of cancer 3・4限  島岡  最新科学論文読解9
10  1・2限 島岡  「異種細胞間相互作用、血管新生の生物学」Heterotypic interactions and the biology of angiogenesis  3・4限  島岡  最新科学論文読解10
11  1・2限 島岡  「浸潤と転移」Invasion and metastasis 3・4限  島岡  最新科学論文読解11
事前・事後学修の内容 学習課題(予習・復習)
1.ムードルに登録し、授業の受け方を読んで、必ず教科書と課題論文を予習すること
2. 授業中は小テストに回答し、グループディスカッションに参加し発言する。
3.授業内容(教科書と課題論文の内容)を復習し、次回授業冒頭の復習テストに備える
事前学修の時間:240分/回    事後学修の時間:240分/回

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