三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 共生環境学科・農業土木学教育コース
学部(学士課程) : 2年次
選択・必修 必修
教育コース必修科目(農業土木コース)
授業科目名 植物・土壌と水
しょくぶつどじょうとみず
Soil and Plant Water Relations
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Envi-2131-008
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 木曜日 3, 4時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 生物資源学校舎(2022年度 授業時間割と教室案内掲示で確認して下さい)

担当教員 渡辺 晋生(生物資源学部)

WATANABE, Kunio

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 土壌圏においては、水や熱、化学物質が様々な経路で循環し、植物生育や地域の環境、全球の気候形成に寄与している。本講義では水の特異な性質や土壌の物理化学的性質について説明したのち、植物や土中での水の移動と、そこに熱や化学物質の及ぼす相互作用について説明する。本講義は、身近な降水や気温に基づく実例を紹介しながら進める「地域を学ぶ」講義となります。

(DP、CPとの関係)
この講義は、三重大学の目標である4つの力の「感じる力」「考える力」「生きる力」を身につけるため、生物資源学部のDPである(2)専門知識、(3)科学的で論理的な思考力と問題解決力の修得を目指します。
学修の目的 植物中や土中の水の基礎的知見を得、土壌圏における、物質(水・熱・ガス・化学物質)循環の基礎的計算ができるようになる。
学修の到達目標 本講義を通じて水を介した植物ー土壌ー大気系の物質移動についてを理解し、土質や地表面状態、地域特性による土壌水分量や地温の相違、こうした相違が植物や気候に与える影響を関連付け、生物資源の生産やその環境の維持に貢献できる能力を身につけることができます。そのために、以下の学修到達目標を設定します。
(知識)
土中や植物中の水分移動メカニズムを列挙し、土壌圏の物質循環について説明できる。
(態度)
質疑や適宜学生同士で相談しながら演習に取り組むことで、適切に課題を表現し、答えることができる。
(技能)
演習や例題から、土壌や水に関わる地域の課題に応用できる数式の導出やモデル化ができる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
○(3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
この科目は、農業土木学教育コースの掲げる学習・教育目標のDに対応し,JABEEの定める共通の学習・教育目標d, gに相当します。
成績評価方法と基準 期末試験40%、出席・演習(60%)、宿題(+α)
(知識)
植物・土壌と水に関する基礎知識の修得ならびに定着度について、期末試験で評価します(40%)。
(態度)
毎回の演習および宿題への取り組み態度で評価します(30%+α)。
(技能)
毎回の演習における内容によって評価します(30%)。
以上の評価基準をもとに60%以上で単位が取得できます
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
地域理解・地域交流の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 例題、演習により学生の理解度を確認し、また授業に対する要望等を書いてもらうことにより、適宜、授業改善を行う。
教科書 土壌物理学(ウィリアム・ジュリー、ロバート・ホートン著、築地書館)
参考書 植物生理学(L・テイツ、E・ザイガー著、倍風館)
土壌学の基礎(松中照夫、農文協)
オフィスアワー 事前連絡により随時受け付け、場所572号室
受講要件
予め履修が望ましい科目 生態圏循環学、土壌物理学、土壌学、環境土壌学実験
発展科目 土壌圏循環学、農地環境工学、土壌圏物質移動論
その他 教員免許・各種資格取得に関連した科目 (注 : 必ず入学年度の学修(習)要項で確認してください)
環境教育に関連した科目

授業計画

各回
共通
MoodleのコースURL https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=10736
第1回 概要 植物・土壌と水:土壌圏システムにおける水とエネルギーと物質循環
授業時間内の学修内容 土壌圏とは何かを説明し、土壌圏の水・エネルギー・物質循環(収支式)、植物にとっての水と土壌の役割、土壌生成因子について説明します。
キーワード(Key Word(s)) イントロダクション(introduction)、土・水・大気系(soil-plant-atmosphere system)、収支式(balance equation)、土壌生成因子(pedogenic factor)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第2回 概要 水の特異な性質とその恩恵
授業時間内の学修内容 水の構造と分子間力について説明し、その上で水の物性と生命の生存条件との関連を説明します。
キーワード(Key Word(s)) 分子間力(intermolecular forces)、pH、緩衝能(buffering capacity)、溶解(solubility)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第3回 概要 水の特異な性質とその恩恵
授業時間内の学修内容 前週の復習から水の相変化について説明し、次節の土の性質についての導入として土性の説明をします。
キーワード(Key Word(s)) 相変化(phase transition)、クラウジウス・クラペイロンの式(Clausius-Clapeyron equation)、土性(soil texture)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第4回 概要 土の特異な性質とその恩恵
授業時間内の学修内容 土の組成と土粒子の大きさ、粘土の結晶構造と有機物、比表面積と反応性、吸着とイオン交換について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 土色(soil color)、粘土(clay particles)、比表面積(specific surface area)、CEC・AEC
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第5回 概要 植物の中の水
授業時間内の学修内容 代謝を支える水、植物を介した水の移動経路、植物細胞・組織について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 光合成(photosynthesis)、独立栄養生物(autotroph)、植物細胞(plant cell)、浸透圧(osmotic pressure)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第6回 概要 植物の中の水
授業時間内の学修内容 土壌から根、根の表皮から維管束への水分移動を説明します。
キーワード(Key Word(s)) 根(plant root)、浸透圧(osmotic pressure)、浸透膜(permeation film)、アポプラスト(appoplast)、シンプラスト(symplast)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第7回 概要 植物の中の水
授業時間内の学修内容 根から茎、茎から葉、葉から大気への水分移動を説明します。
キーワード(Key Word(s)) 毛管上昇(capillary rise)、ポアズイユ流れ(Poiseuille flow)、気孔(stoma)、蒸散(transpiration)、フィックの拡散則(Fick's law)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第8回 概要 水ポテンシャル
授業時間内の学修内容 植物ー土壌ー大気間の水分移動をつなぐ水ポテンシャルについて説明し、土の保水曲線と植物の根の吸水について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 水のエネルギー状態(energy state of water)、水ポテンシャル(water potential)、水分活性(water activity)、水分特性曲線(water retention curve)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第9回 概要 土中の水分移動
授業時間内の学修内容 水ポテンシャルを復習した上で、平衡系の解析と飽和土中の水分移動について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 平衡系の解析(analysis of systems at equilibrium)、ダルシー則(Darcy's law)、成層土(layered soil)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第10回 概要 土中の水分移動
授業時間内の学修内容 透水係数と不飽和土中の水分移動について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 透水係数(hydraulic conductivity)、リチャーズ式(Richard's equation)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第11回 概要 植物・土壌・大気系の水分移動
授業時間内の学修内容 実際の降水量、浸透量、蒸発散量とその関係について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 降水(precipitation)、浸透(infiltration)、排水(drainage)、蒸発(evaporation)、蒸散(transpiration)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第12回 概要 植物の応答
授業時間内の学修内容 ポテンシャル移動と植物の成長戦略について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 移動方程式(flow equations)、湿度(humidity)、水ポテンシャル(water potential)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第13回 概要 植物・土壌中の無機栄養の循環
授業時間内の学修内容 環境中の窒素について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 窒素動態(Nitrogen dynamics)、窒素汚染(Nitrogen pollution)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第14回 概要 植物・土壌中の無機栄養の循環
授業時間内の学修内容 土壌中の窒素の循環について、有機物からアンモニア、硝酸への態の変化を考慮した水分溶質移動について説明します。
キーワード(Key Word(s)) 一次分解反応(first order reaction)、有機物分解(organic decomposition)、C/N、吸着(adsorption)、移流(convection)、根の吸収(plant uptake)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄
第15回 概要 植物・土壌中の無機栄養の循環
授業時間内の学修内容 植物にとっての窒素
キーワード(Key Word(s)) 可給態窒素(available Nitrogen)、病虫害(disease and insect damage)、施肥管理(fertilizer management)
事前学修の内容 Moodleコースから配布する講義資料を熟読し、関連する教科書の内容に目を通しておく。
事前学修の時間 120分
事後学修の内容 講義おこなった演習を用いて復習する。その上で、課題に取り組み、講義内容への質問や要望とあわせMoodleコースに提出する。
事後学修の時間 120分
自由記述欄

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