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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 人文学部文化学科
受講対象学生 2012年度以降入学生用(文化)
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
選択・必修
授業科目名 アジア・オセアニアの社会B
あじあ・おせあにあのしゃかいびー
Asian and Oceanian Societies B
単位数 2 単位
ナンバリングコード
humn-cult2120-037
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 水曜日 3, 4時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 深田淳太郎

Juntaro FUKADA

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 お金をもたずに生きていることができるだろうか。たぶん無理だろう。お金は、さまざまなモノを売り買いするための道具であるということはもちろん、私たちの世界の価値観や秩序を形作っている重要な道具である。お金のような存在は、あらゆる社会において存在しているが、しかしその形や制度は多様である。貨幣が違えば、取引の在り方や価値秩序の仕組みも当然異なってくる。本講義では、アジア・オセアニア地域のさまざまな社会における貨幣の多様な在り様を見ることを通して、貨幣について、あるいは貨幣と社会について考えていく。
学修の目的 貨幣については、哲学・経済学・社会学・・・・・その他あらゆる学問分野で議論が積み重ねられてきている。それらの古典的な議論を紹介した上で、文化人類学における貨幣についての議論を見ていく。社会を成り立たせる一つの基点となる貨幣の多様な在り方を知ること、そしてそれらがいかに成立しているのかのメカニズムについて考える。
学修の到達目標 ・それぞれの社会の在り方によって、貨幣の意味や機能が変わっていることが分かる。
・貨幣や貨幣が表しているとされる「価値」が、人工的・構築的なものであることを理解する。
・その上で、人工的であるにもかかわらず貨幣がリアリティを持つのはなぜかについて考えることが出来る。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○人文科学の諸分野の専門的知識と豊かな教養を身につけている。
○変動激しい現代社会について、専門的知識に基づいて論理的に考え、総合的に判断できる。
○人文科学諸分野の成果に基づき、世界各地域の固有の文化に関して、広い視野から探求できる。
○変動激しい現代社会に対する理解を基盤として、国際感覚に基づいて行動できる。
○自ら学んだ知を、口頭表現や文章表現によって的確に発信することができる。
○国際社会と地域社会の発展に貢献できる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 期末試験(あるいはレポート)60-70%
コメントシート30-40%
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

英語を用いた教育

授業改善の工夫
教科書 特定の教科書は用いません。
参考文献は授業中に紹介します。
参考書 デビッド・グレーバー(2016)『債論 貨幣と暴力の5000年』(以文社)
クリス・ハン、キースハート(2017)『経済人類学』(水声社)
オフィスアワー ・事前にメールでアポイントをとってください。
・Zoomなどでも対応可です。
受講要件 前期のアジア・オセアニアの社会Aと合わせて受講することが望ましい
また木曜1限のアジア・オセアニアの民族と文化Bと合わせて受講すると、人間とお金の関係がより良く分かります。
予め履修が望ましい科目 教養の文化人類学、文化人類学概論
発展科目 アジア・オセアニアの民族と文化A、B
アジア・オセアニアの社会A
アメリカの民族と文化A、B
その他

授業計画

MoodleのコースURL https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=13025
キーワード 貨幣、原始貨幣、経済人類学、地域通貨
Key Word(s) money, primitive money, economic anthropology, local currency
学修内容 受講生の様子を見ながら内容は柔軟に変更することがある。

1.イントロダクション
2.お金の起源についての仮説:貨幣商品起源説
3.マルクス・ジンメルの貨幣論について
4.差異の体系としての価値と貨幣:岩井克人『貨幣論』から
5.もうひとつの貨幣としての「原始貨幣」の発見
5.映像鑑賞:ヤップ島の石貨
6.経済人類学における貨幣概念の相対化:ポランニーによる貨幣の定義
7.物々交換の「神話」:D・グレーバー『負債』から
8.ヤップ島における共同体システム
9.仮想通貨と信用の共同体
10.グローバリゼーションと貨幣の浸透
11.お金で買えない価値はあるかⅠ:パプアニューギニア、ラバウルの貝貨(前)
12.お金で買えない価値はあるかⅡ:パプアニューギニア、ラバウルの貝貨(後)
13.ハイパーインフレにおける貨幣:ジンバブエクライシスの民族誌
14.オルタナティブな貨幣システムの模索Ⅰ:「エンデの遺言」
15.オルタナティブな貨幣システムの模索Ⅱ:南フランスにおける地域通貨運動
事前・事後学修の内容 講義内で参考文献や映像資料などを指示するので、復習・予習として可能な限り読む(視聴する)こと。
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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