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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 人文学部法律経済学科・社会科学科
受講対象学生 法律経済学科専用
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
選択・必修
授業科目名 中小企業論
ちゅうしょうきぎょうろん
Small Business
単位数 2 単位
ナンバリングコード
humn-laec2230-013
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 木曜日 1, 2時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 岩坂 和幸(非常勤講師)

IWASAKA,Kazuyuki

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 ①地域経済と密接な関係を持つ中小企業が、日本経済の「成長発展」の中でどのような役割を担ってきたのか、またそのような経済構造でいかなる位置を占めてきたのか、そして、中小企業の現状と課題などについて、独立した中小企業政策体系の理念と目的の支柱となってきた中小企業基本法(1963)、新中小企業基本法(1999)、小規模企業基本法(2014)とも関連付けてたどることによって、中小企業とは何かを考える。②かつて価格と品質の面で強い国際競争力を有した自動車・電気などの加工組立型産業に典型的であった日本的下請システムとはどのようなもので、どのように変化したのかを理解してもらう。他方、③JIT方式の小売版とも呼べるコンビニ・フランチャイズ・システムの今日的特徴と課を取り上げる。最後に、④2020年9月以降表面化した中小企業の淘汰・再編製論の問題点を取り上げる。
学修の目的 中小企業を大企業と区別して認識する必要性が、古くからある極めて今日的問題であることを理解することが目的である。それは、2020年9月に誕生した菅内閣が、戦後の中小企業政策の基本であであった中小企業基本法や小規模企業基本法の理念と目的を真っ向から否定する中小企業の再編・新陳代謝論をぶち上げたからである。この論拠とする中小企業の生産性の低さや、また中小企業の存在が最賃の引き上げの壁であるとの議論が本当か否かを理解することが今日的課題。
学修の到達目標 特に地域産業や地域経済の発展にとって重要な役割を担う県や市町の自治体職員や地銀・信金等の金融機関や商工会議所・商工会等の中小企業団体職員に関心がある学生さんにとって、中小企業を大企と区別して認識する必要性や、中小企業の存立条件などを学ぶことはそれなりの意義があるものと思い講義をしたい。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 法律・政治・経済・経営の諸分野において、専門的知識と豊かな教養を身につけている。
○現代社会について、専門的知識に基づいて論理的に考え、総合的に判断できる。
○法律・政治・経済・経営の諸分野を広く学び、学際的視点で問題を探究できる。
 現代社会の課題に挑戦する積極性を備える。
 自ら学んだ知を的確に発信し、国際社会と地域社会の発展に貢献できる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 レポート40%、試験60%
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 講義内容についての質問や疑問について、毎回書いてもらい、次の授業で説明する。(多い場合は、印刷して配布する。)
教科書 講義レジュメと講義資料を配布して講義を行うので、教科書は指定しない。ただし、『2022年度版中小企業白書・小規模企業白書(上)』は講義が始まる前に経済産業省のホームページからダウンロードしておいてもらいたい。
参考書 植田浩史著『現代日本の中小企業』岩波書店(2004年)
関満博著『日本の中小企業』中公新書(2017年)
デービッド・アトキンソン著『国運の分岐点』講談社+α新書(2019年)
岡田知宏著『地域づくりの経済学入門(増補改訂版第2刷)』自治体研究社(2021年)
オフィスアワー 非常勤であるため、講義終了後かまたはメールで問い合わせてください。
メールアドレス:gkgtk558@yahoo.co.jp。
メールの要件の欄に氏名(三重大学)を必ず書いて下さい。
世話役教員:青木雅生
受講要件 経営学の基礎的理解を必要とするため、経営学総論は可能な限り受講して下さい。
予め履修が望ましい科目 経営学総論
発展科目
その他

授業計画

MoodleのコースURL https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=13519
キーワード 問屋制、経済の二重構造、下請制、中堅企業、山脈構造型社会的分業構造、ピラミッド型社会的分業構造、企業規模の過少過多、貸与図、承認図、地域内再投資力、フランチャイズ・システム。
Key Word(s) putting out system, dual structure of economy, subcontract, steady business enterprise, mountain-chain-structure type social division, pyramidal type social division, too small size of enterprize and too much small enterprise, drawing supplied, drawing approved, regional reinvestment power, franchise system.
学修内容 1.中小企業とは~大企業と区別して中小企業を認識する必要性とは~
2.戦前と中小企業~再来産業と中小企業、戦時統制と下請工場~
3、戦後高度成長と中小企業政策~中小企業基本法と中小企業の近代化~
4.プラザ合意と中小企業の曲がり角、産業集積と中小企業~
5.中小企業政策の転換と21世紀中小企業~構造改革・デフレスパイラル・アベノミクスとも関連して~
6.旧中小企業基本法(1963)と新中小企業基本法(1999)の理念と目標ないし政策の柱
7.中小企業のパラダイム転換と「小規模企業基本法」
8、中小企業の現状と課題~2022年版中小企業白書・小規模企業白書(上)第1部から~
9.中小企業の現状と課題~2022年版中小企業白書・小規模企業白書(上)第2部から~
10.政府の中小企業政策と自治体の中小企業政策
11.地域内再投資力と中小企業~地域の持続的発展から~
12.日本的下請システムとその変化
13,コンビニ・フランチャイズ・システムと中小企業
14.中小企業の淘汰・再編成論(ワトキンソン)と中小企業の付加価値生産性の「低さ」とは
15.低賃金は中小企業特有の問題か~大企業の従業員の多様化と「雇用によらない働き方」の拡大~
事前・事後学修の内容 授業に関わる課題については、6回レポートを出す予定である。課題については、授業の終わり配布する。
講義レジュメ・講義資料は、Moodle(e-learningシステム)に前日までに掲載するようにするので、講義前までに、30分ほど簡単に目を通しておいてもらいたい。また、講義後は、講義内容を次回まで簡単に確認してもらいたい。
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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