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科目の基本情報

開講年度 2021 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 生物圏生命化学科・海洋生命分子化学教育コース
学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 必修
教育コース必修科目
授業科目名 水産食品化学
すいさんしょくひんかがく
Marine Food Chemistry
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Life-2231-008
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 金曜日 1, 2時限
授業形態

ハイブリッド授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 生物資源学部棟 2階 206号室

担当教員 柴田 敏行(大学院生物資源学研究科・生物圏生命科学専攻・海洋生命分子化学講座・海洋食糧化学教育研究分野)

SHIBATA, Toshiyuki

実務経験のある教員  盛田株式会社では品質管理課,マルキンバイオ株式会社では研究開発課にて,それぞれ業務に従事した.前者では,しょうゆ・つゆ等の格付け検査員としてJAS規格(日本農林規格)に基づいた製品の品質管理,適合確認,文章作成と届け出を担当した.さらにISO9001内部監査員として,監査の業務(文章管理や製造現場の確認)に従事した.排水の分析(BOD,COD,SSなど)や煤煙の管理も行った.後者では,開発IIチームに所属し,医療用診断キットの開発と酵素反応による希少糖製造の技術開発をそれぞれ担当した.この講義では,品質管理業務と研究開発業務の実際についても取り上げながら授業をすすめる.

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要  「水産物の鮮度」と「水産物のおいしさ」を科学するために,水産物に含まれる生体分子について,種類やそれぞれの構造と特性,貯蔵や加工に際して生じる性状変化などを科学的な視点から講義する.水産物と畜肉,魚種間におけるそれらの差違や生体分子の定量分析方法について併せて解説を行う.「魚食と健康」をテーマに「水産物に特徴的な生理活性物質」の構造や生理機能に関する最新の知見も紹介する.
学修の目的  水産物に含まれる特徴的な生体分子の種類や構造と特性,生理機能,それらの定量分析法について知識を得る.科学的な視点から「水産物の鮮度とおいしさ」,「水産物の持つ機能性」について解釈が出来るようになる.
学修の到達目標  「水産物の鮮度とおいしさ」や「鮮度判定の方法と原理」について科学的な知識を取得する.「鮮度の数値化」と「客観的な品質評価」の重要性について理解を深める.水産物に特徴的な「生理活性物質の種類,それらの構造と働き」についても知識を取得する.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
○科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  •  論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 期末試験60%,小テスト30%,レポート10%(合計60%以上で合格)
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

問題提示型PBL(事例シナリオ活用含)

特色ある教育

キャリア教育の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫  最新の分析技術と生理機能の解析に関する知見を講義へ取り入れると共に,毎回,配付するプリント資料に掲載するデータについて更新を行う.
教科書  教科書は使用しない.毎回,参考となるデータをまとめたプリント資料をMoodleにアップするので,ダウンロードすること.
参考書 ビジュアルでわかる魚の鮮度-おいしさと安全へのこだわり(成山堂),食品学-食品成分と機能性-第2版補訂(東京化学同人),食品衛生学(東京化学同人),食品分析学 機器分析から応用まで(培風舘),水産生物化学(東京大学出版会),機器分析の手引き②(化学同人),液クロを上手につかうコツ(丸善),ちょっと詳しい液クロのコツ(丸善),理科系の作文技術(中公新書),大学生のためのレポート作成ハンドブック(三重大学共通教育センター),脂質・脂肪酸関連物質の使いこなし方 : 素材開発・機能創生・応用技術(テクノシステム),グリケーションの制御とメイラード反応の利用(シーエムシー出版)
オフィスアワー 毎週月曜日:13:00~17:00,場所371室。E-mail(shibata@bio.mie-u.ac.jp)での質問にも対応する.
受講要件 該当無し.
予め履修が望ましい科目  「生化学」や「食品化学」に関連した科目,海洋生命分子化学教育コースにて開講している科目群
発展科目 海洋生命分子化学実験3,マリンフードプロセス実習,海洋天然物化学
その他 教員免許・各種資格取得に関連した科目 (注 : 必ず入学年度の学修(習)要項で確認してください)

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 水産物の鮮度,水産食品の機能性,生理活性物質,品質管理,分析化学
Key Word(s) Freshness of marine products,Physiological functions of marine foods, Physiological active substance, Quality control, Analytical chemistry
学修内容 第1回:ガイダンス(授業内容の概説,成績評価について),日本における水産業の現状と水産物の消費動向
第2回:魚肉の筋肉の構造,タンパク質
第3回:魚肉の死後変化(死後硬直について)
第4回:魚肉の死後変化(解硬・自己消化,腐敗について)
第5回:鮮度の数値化(pH)
第6回:鮮度の数値化(揮発性塩基窒素,トリメチルアミン,トリメチルアミンオキシド)
第7回:鮮度の数値化(ATP関連化合物の変化とK値測定,機器分析)
第8回:肉色の変化(メト化)
第9回:肉食の変化(アミノ・カルボニル反応,油焼け,ブルーミート)
第10回:食品の機能性(一次機能,二次機能,三次機能),魚食と健康
第11回:魚介類の脂質と三次機能(油脂の構造,飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸,魚油の生理機能)
第12回:魚介類の遊離アミノ酸,特徴的なペプチド類と三次機能
第13回:抗酸化物質と生理機能(代表的な抗酸化物質と生理機能)
第14回:タンパク質の糖化反応(グリケーション)と疾病,抗糖化物質
第15回:海藻多糖類と食品加工への利用
第16回:定期試験
事前・事後学修の内容 予習:講義の前日までに資料やスライドをMoodleへアップするのでダウンロードをすること.ダウンロードしたファイルは,講義開始までに目を通しておくこと.「水産物」や「食」,「水産食品の機能性」に関連したトピックスについて関心を持ち,開講日の前日に2時間文献や記事の検索を行い内容を整理すること(計30時間).整理した内容は,課題のレポートに反映させること.
復習:講義のはじめに,前回の学習内容について振り返りを目的とした小テストを行う.板書の内容を書き写したノート,配付した資料やスライドについて開講日の前日までに2時間かけて復習し,テストに備えること(計30時間).成績評価に占める小テストの配点が高いので,注意すること.
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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