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科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 工学部物理工学科 ・専門教育
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 選択
授業科目名 材料科学
ざいりょうかがかく
Materials Science
単位数 2 単位
ナンバリングコード
EN-MECH-3
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 月曜日 1, 2時限
開講場所

担当教員 伊藤 智徳(非常勤講師)

ITO, Tomonori

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 “欠陥”と聞くと悪いもののように考えがちであるが,世の中に完全なものが存在しないように,今日実用に供されている機械材料,電子材料は,不純物と呼ばれる点欠陥を積極的に利用したものが大半である.本講義では,電子の立場から材料の微視的構造と機能を理解し,材料の熱力学的性質を考えることで,結晶材料の応用に関する基礎的な考え方を学習する.具体的には,結晶材料中の点欠陥を中心に,結晶構造,点欠陥と平衡,点欠陥の拡散過程について基礎的な事項に関する講義を行う.講義の過程においては適宜演習を実施し,共有結合性とイオン性,結合半径,自由エネルギーと固溶曲線といった重要事項の理解を促す.
学修の目的 世の中で利用されている材料の成り立ちに対する系統的な理解力.
学修の到達目標 材料に添加すべき不純物選択のための指導原理を理解する.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○ JABEE 関連項目
 理学としての物理学および工学の根幹である機械・電気電子工学を基盤とした物理工学の基礎となる数理リテラシーを修得している。【汎用的技能】
○物理学、機械・電気電子工学に関する基本的な専門知識を修得している。【知識・理解】
○物理工学に関する諸問題や課題等について論理的に考え、その考えを説明することができる。【理解・思考・判断】
○各種の産業活動に関心を持ち、自らの社会貢献ついて考えることができる。【関心・意欲・態度】
 自らが取り組んだ課題やその解決方法について論理的に纏め、発表できる。【技能・表現】

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 期末試験100%.定期試験の合計点数を10で割った最終成績6以上を合格とする.
授業の方法 講義 演習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 適宜演習を行うことで,理解度の向上を図る.
教科書 材料デバイス工学(妹尾允史,伊藤智徳著,コロナ社)
参考書 材料科学Ⅰ,材料の微視的構造(バレット他著,井形直弘他訳,培風館)
オフィスアワー 適宜第2合同棟(物理棟)4階6403室で対応する.電子メールによる質問も可,E-mail: tom@phen.mie-u.ac.jp.
受講要件 特になし.
予め履修が望ましい科目 化学II,ナノ計測学
発展科目 電子デバイス工学
その他 履修申告者数が多い場合には,他学部,他学科の学生に対して受講制限を行う.

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 結晶固体,結晶構造,格子欠陥,不純物,ドナー,アクセプター,転位,自由エネルギー,平衡状態図
Key Word(s) crystalline materials, crystal structures, lattice defects, impurity atom, donor, acceptor, dislocation, free energy, equilibrium phase diagram
学修内容 第1回 材料と欠陥
第2回 元素の性質と量子数
第3回 周期表から見る結合の性質
第4回 2種類の元素から成る化合物の結晶構造
第5回 共有結合性とイオン性(演習実施)
第6回 結晶材料中の点欠陥
第7回 結晶材料中の線欠陥
第8回 固溶体と結合半径(演習実施)
第9回 固溶体と自由エネルギー
第10回 固溶体形成の経験則
第11回 自由エネルギーと固溶曲線(演習実施)
第12回 平衡状態図
第13回 拡散理論の基礎
第14回 原子の拡散過程
第15回 欠陥のデバイス応用
第16回 定期試験
事前・事後学修の内容 欠陥の役割
周期表と結合の復習

化合物結晶構造の特徴
イオン性と構造変化
善玉欠陥としての点欠陥
悪玉欠陥としての線欠陥
自由エネルギーの構成
固溶体の理解
経験則の重要性と物理的意味
固溶量決定の数学的取扱い
材料系と状態図の特徴
安定,準安定,不安定
拡散の物理的意味

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