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科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 教養教育・教養統合科目・国際理解・現代社会理解
受講対象学生 学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
授業科目名 国際理解特殊講義
こくさいりかいとくしゅこうぎ
Lecture Course in International Understanding
授業テーマ 世界が違って見える
単位数 2 単位
ナンバリングコード
開放科目 非開放科目    
分野 人文 (2014年度(平成26年度)以前入学生対象)
開講学期

後期

開講時間 水曜日 1, 2時限
開講場所

担当教員 土井 利幸(非常勤講師)

DOI Toshiyuki

toshi-doi@mtd.biglobe.ne.jp

実務経験のある教員 【教員名】土井利幸
【実務経験の内容】約20年間、NGOの職員として、東南アジア各国で大規模開発がもたらす環境・社会・人権への影響を調査し、その結果をもとに、国際会議などの場で政府や開発機関の代表者と議論を重ね、問題解決や政策改善を達成してきた。
【授業内容との関連性】東南アジア各国の農村部をはじめ多くの現場を長年、直接体験していることで、授業の内容に具体性と説得力を持たせることができる。環境・社会・人権・開発などグローバルな課題に幅広く通じている。

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 ・世界で起こるさまざまな「現象」を理解するには、情報に触れるだけでなく、なんらかの「視点」を持つ必要があります。この講座では、毎回、物語・歌詞・絵画といった資料を通して、「視点」というツールを手にします。次に、その「視点」を使って、個別の「現象」の意味を探る練習をします。最後に、身近な「現象」を選んで、自分で意味を探り、その結果を文章などにまとめます。
・取り上げる「現象」には、疫病の発生、先住民族の世界観、人種・性差別、若者と政治などがあります。
学修の目的 ・特定の「現象」に対して表面・通俗的ではない意味に到達するために、入手した「視点」を十分に活用できる(例えば、太陽光発電がより公正な電力源となる可能性を、社会正義の「視点」から理解する)。
・入手した「視点」を応用するために、日常生活の中で適切な「現象」を見つけることができる(例えば、社会正義の「視点」の応用では、輸入木材のサプライ・チェーンの問題がある)。
・自分で到達した意味を他者に伝えるために、効果的な成果物にまとめることができる。
学修の到達目標 ・入手した「視点」に関連させて、特定の「現象」に対して自分なりの意味付けができる(例えば、太陽光発電が環境にやさしい電力源である点を具体的な事実を複数あげて説明できる)。
・入手した「視点」に関連させて、なんらかの具体的な「現象」を見つけることができる(例えば、社会正義の「視点」であれば、アジアの貧しい子どもたちのための募金活動がある)。
・自分で到達した意味を文章化することができる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 講義内の課題:30%、講義外の課題:30%、まとめの課題40%
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

問題提示型PBL(事例シナリオ活用含)

特色ある教育

Moodleを活用する授業
サービスラーニング
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 学生からのフィードバックをもとに、適宜、改善の工夫をする。
教科書 教科書はなし。資料のみ
参考書 講義の中で適宜、紹介
オフィスアワー 時間:毎週水曜日昼休み(12時00分~13時分)および3時間目(13時00分~14時30分)
受講要件 特になし
予め履修が望ましい科目 特になし
発展科目 特になし
その他 担当教員はタイ・バンコク在住

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 視点、批判、共感、関与
Key Word(s) Perspectives, questioning, compassion, engagement
学修内容 ・各回とも、「現象」~「視点」 (資料)の順に示してあります。
・学生の関心や社会の動きによって、内容が変わることがあります。

第1回 はじめに:講義の概要と進め方
第2回 メコン河の生態系~多様な視点の存在 (説話「暗室の象」)
第3回 自然エネルギーへの転換~正義に傷つく (U・K・ル=グウィン「オメラスから歩み去る人びと」)
第4回 スラムと街づくり~ブリコラージュができますか? (C・レヴィ=ストロース「野生の思考」)
第5回 新型コロナ・ウィルスの感染爆発~未来はいつも想定外 (諸星大二郎「闇の客人(まろうど)」)
第6回 アメリカ合衆国と民主主義~学問から問学へ (CS&N "Wasted on the Way")
第7回 ブラック・ライブズ・マター~構造的暴力とは? (S・シバラク「社会に関わる仏教」)
第8回 ここまでのまとめ:言いたかったこと、言えなかったこと
第9回 ハワイとタイのLGBTQ事情~流転する私 (G・スーラ「グランド・ジャット島の日曜日の午後」)
第10回 先住民族の世界観~近代科学に挑戦する伝統知 (アボリジニ神話「虹蛇」)
第11回 母語・外国語・識字~教育から疑え (J・C・スコット「ゾミア」)
第12回 フェイクニュースと真実~物語の力 (R・タゴール「もっとほんとうのこと」)
第13回 世界/アジアの若者の政治参加~類型から学ぶ (丸山真男「『である』ことと『する』こと」)
第14回 気候危機に立ち向う~小さな勇気 (ケチュア民話「ハチドリのひとしずく」)
第15回 まとめ:学んだことを今後も活かすには?
事前・事後学修の内容 ・事前学習:資料を読んで/聞いて/見て、講義に臨んでください。資料の入手方法は毎回の講義で説明します。
・事後学習:毎回の講義で手に入れた「視点」を使って、自分の日常生活を観察・分析し、その結果をレポートなどにし、次回の講義までに提出してもらいます。レポートの形式などは、第1回の講義で説明します。

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