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科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 人文学部法律経済学科・社会科学科
受講対象学生 法律経済学科専用
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
選択・必修
授業科目名 特殊講義[ソーシャルビジネス論]
とくしゅこうぎ[そーしゃるびじねすろん]
Social Business
単位数 2 単位
ナンバリングコード
humn-laec2230-029
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 水曜日 3, 4時限
開講場所

担当教員 洪 性旭(ホン ソンウク、人文学部)

HONG, Sung Wook

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 地球環境、貧困、少子高齢化、障害者雇用といった社会的課題の解決に向けてビジネスとしてそれらに取り組む動きが世界的に広まっています。こうした事業、または事業体は「ソーシャルビジネス(Social Business)」「ソーシャルエンタープライズ(Social Enterprise, 社会的企業)」と呼ばれています。
本講義では、こうした事業がなぜ必要とされ、どのような議論の上に現れたのか、またそれらの事業が起こすソーシャルイノベーション(Social Innovation)、ソーシャルインパクト(Social Impact)とは何かについて、国内外の事例とともに学習します。また、関連する領域として、コミュニティビジネスや企業の社会的責任(CSR)等についても概観します。後半では、それまで学んだ内容に基づいて、三重県内における事例を題材にソーシャルビジネスのあり方についてディスカッションを行う予定です。
※本授業は、人文学部法律経済学科のディプロマポリシーのうち、とりわけ3、4、5と高い関連性を持ちます。
学修の目的 本講義の目的は以下の通りです。
①ソーシャルビジネスの登場と動向に関する知識を得る。
②経営学はじめ複数の学問的視座(社会学、社会政策論等)からのソーシャルビジネスの捉え方を学習する。
学修の到達目標 本講義では、以下の3点を履修者の到達目標とします。
①グローバル及び国内レベルでのソーシャルビジネスの登場と動向に関して説明できるようになる。
②ソーシャルビジネスの経営上の特徴に関する知識を得る。
③ソーシャルイノベーション、ソーシャルインパクトの定義及び基本的な測定方法に関する知識を得る。
④上記①-③の理解を基に、具体的なソーシャルビジネスの事例について自分の言葉で説明できるようになる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 法律・政治・経済・経営の諸分野において、専門的知識と豊かな教養を身につけている。
 現代社会について、専門的知識に基づいて論理的に考え、総合的に判断できる。
○法律・政治・経済・経営の諸分野を広く学び、学際的視点で問題を探究できる。
○現代社会の課題に挑戦する積極性を備える。
○自ら学んだ知を的確に発信し、国際社会と地域社会の発展に貢献できる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 出欠及びディスカッションへの参加40%、期末レポート60%、計100%。(合計60%以上で合格)
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

問題提示型PBL(事例シナリオ活用含)

特色ある教育

地域理解・地域交流の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫
教科書
参考書 C.ボルザガ,J.ドゥフルニ編;内山哲朗,石塚秀雄,柳沢敏勝訳,2004『社会的企業(ソーシャルエンタープライズ):雇用・福祉のEUサードセクター』日本経済評論社
谷本寛治編著,2006『ソーシャル・エンタープライズ : 社会的企業の台頭』中央経済社
塚本一郎,山岸秀雄編著,2008『ソーシャル・エンタープライズ:社会貢献をビジネスにする』丸善
大室悦賀, 大阪NPOセンター編著,2011『ソーシャル・ビジネス:地域の課題をビジネスで解決する』中央経済社
塚本一郎,関正雄編著,2012『社会貢献によるビジネス・イノベーション:CSRを超えて』丸善
谷本寛治, 大室悦賀, 大平修司, 土肥将敦, 古村公久,2013『ソーシャル・イノベーションの創出と普及』NTT出版
藤井敦史, 原田晃樹, 大高研道編著,2013『闘う社会的企業:コミュニティ・エンパワーメントの担い手』勁草書房
日本政策金融公庫総合研究所編,2015『日本のソーシャルビジネス』同友館
オフィスアワー
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目
その他  本講義は、現代経済コース、企業経営履修プログラムに属します。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード ソーシャルビジネス、ソーシャルエンタープライズ、社会起業家、ソーシャルイノベーション、ソーシャルインパクト、コミュニティビジネス、企業の社会的責任(CSR)
Key Word(s) Social Busines, Social Enterprise, Social Entrepreneur, Social Innovation, Social Impact, Community Business, Corporate Social Responsibility (CSR)
学修内容 第1回 ガイダンス 講義概要、成績評価、テキスト等について
第2回 ソーシャルビジネスとは何か① 福祉国家の危機とサードセクター
第3回 ソーシャルビジネスとは何か② 各国のソーシャルビジネス関連制度と日本の現状
第4回 ソーシャルビジネスとは何か③ 海外と国内のソーシャルビジネス事例
第5回 企業の社会的責任(CSR) 海外と国内のCSR事例、国際的な議論
第6回 公共政策とソーシャルビジネス 公共調達と社会的企業
第7回 社会起業家が創出するソーシャルイノベーション
第8回 イノベーション・サイクルとソーシャルイノベーションの普及
第9回 ソーシャルインパクト評価① 社会的価値を測定する取り組み
第10回 ソーシャルインパクト評価② ロジックモデルによる事業計画と評価
第11回 地域の課題に取り組むソーシャルビジネス事例① 社会性と事業性の両立は可能なのか
第12回 地域の課題に取り組むソーシャルビジネス事例② 公共機能の空白を埋めるビジネス
第13回 地域の課題に取り組むソーシャルビジネス事例③ ソーシャルキャピタルを分厚くするコミュニティビジネス
第14回 地域の課題に取り組むソーシャルビジネス事例④ 公益と共益の両立は可能なのか
第15回 総括 ソーシャルビジネスの展望と課題
事前・事後学修の内容 第1回:履修希望者は必ず出席のこと。
第2回から第10回までは、ソーシャルビジネスと関連概念をめぐる全般的な議論について学習します。毎回、配布資料を復習すること。次回まで、授業で紹介された参考文献や事例に目を通しておくこと。
第11回から第14回までは三重県をはじめとする日本国内のソーシャルビジネス事例を取り上げ、受講生同士のディスカッションを行います。活発なディスカッションのために、提示された事例について各自、事前に基本情報を調べておくこと。

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