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科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 教養教育・教養統合科目・現代科学理解
受講対象学生 学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次
授業科目名 自然科学概論
しぜんかがくがいろん
Lecture Course in Natural Science
授業テーマ 自然と生命の歴史
単位数 2 単位
ナンバリングコード
libr-comp-NLEC1311-004
開放科目 非開放科目    
分野 自然 (2014年度(平成26年度)以前入学生対象)
開講学期

前期集中

8月20、21、24、25日

開講時間
8月20(木)、21(金)、24日(月):1~8限   8月25日(火):1~6限
開講場所

担当教員 田中 晶善(非常勤講師)

TANAKA, Akiyoshi

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 ビッグ・バンから現在の私たちに至る、自然と生命の歴史を概観する。
およそ138億年前に生じた宇宙の中で、物質は徐々に複雑化し、その一隅で太陽系が形成され、地球では生物が生まれ、進化してきた。その過程を辿るとともに、その理解に必要な周辺事項の解説をする。
学修の目的 宇宙、地球、生命の歴史における物質の進化、すなわちビッグバンに始まり、元素の進化、分子進化、生物進化などの段階を経てヒトに至るまでの歴史を理解し、そこから自己を理解する視点を持つことを目的とする。
学修の到達目標 ・物質の階層構造を、物質の進化との関連で理解でき、概略を説明することができる。
・自然科学の諸分野が相互に密接な関係があることを理解し、その具体例を挙げることができる。
・自然科学の様々な知見が自己理解にも関わることを理解し、それを文章や口頭発表で表現できる。
・本講義受講後、自ら関連情報を得ることができるようになる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  •  論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 授業への参加状況(各回の授業後の感想・質問票への記述)(60%)、および最終の課題レポート(40%)で評価する。課題レポートは、受講者数や希望によってはプレゼンテーションとすることもある。
集中講義であることから、半日以上の欠席の場合は原則として単位認定は行わない。夏期休暇中の開講であるので、他の集中講義や行事等の日程を確認の上、受講登録をしていただきたい。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 パワーポイントを用いて視覚的にわかりやすい講義を目ざす。
講義を主体とするが、適宜、受講生自身による調査や発表の時間を設ける。
一方通行の講義ではなく、シャトルシートを用いての質問と回答、意見交換の機会や時間を設ける。授業中の質問や発言を歓迎する。
教科書 なし(資料を配布する)
参考書 近刊で入手が容易なものとしては、たとえば田近英一著「46億年の地球史: 生命の進化、そして未来の地球」(三笠書房2019)。他に、「地学図録」(数研出版2018)、「NHKスペシャル 人類誕生」(学研プラス2018)など。「地球全史スーパー年表」(岩波書店2014)は一冊手元に置いておくと楽しく、役に立つ。
本講義と類似趣旨のものの例として、連続テレビ番組の台本ともなった、クリストファー・ロイド著「137億年の物語―宇宙が始まってから今日までの全歴史」(文藝春秋2012)。内容が一部古いほか、日本語訳に多くの問題が指摘されているが、図書館等でざっと目を通して内容の概略を知るにはよい本。
自然史、宇宙の歴史、地球の歴史、生命の歴史、などのキーワード(それぞれに対応する英語でも可)で書籍やインターネットサイトの検索をすると、関連する参考書や映像等の資料が豊富に見つかる。
なお、本講義の範囲やレベルを大きく超えるテーマではあるが、自然史の学びはしばしばかえって、「私」、「意識」の問題に行きつくことがある。このようなテーマを扱った書物も少なくないが、物理学者による古典的なものとして「宇宙はなぜあるのか」(P. デイヴィス、岩波書店1985)、哲学者による近刊として「始原と根拠の形而上学」(沖永宣司、北樹出版2019)などがある。図書館で一瞥を勧めたい。
オフィスアワー 各講義日の講義終了後1時間程度、教室(またはその周辺)にて。メールも可。
受講要件 なし
予め履修が望ましい科目 なし
発展科目
その他 この講義では、講義内容の理解に資するための理科あるいは自然科学に関する事項(たとえば「エネルギーと質量の等価原理」、「遺伝子の構造」など)の解説をするが、それらの個別的理解自体は(望ましいものの)本講義の目的ではない。理科が不得意であっても本講義の受講には全く差し支えないので、積極的な受講を期待する。
暑い時期の開講であるので、水分補給など健康にも各自で留意されたい。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 宇宙、地球、生命、物質、の歴史
Key Word(s) evolutionary history of the universe, the earth, life, and matter
学修内容 8月20日:序論
 宇宙の歴史概観、宇宙カレンダー、物質の階層構造
8月21日:元素の進化
 ビッグ・バン、原子の構造、原子と元素、原子核反応、恒星の生涯、「星の子」としてのわれわれ
8月24日:分子の進化と生命の誕生
 太陽系(地球)の形成、原始地球の環境、生命(生物)を構成する物質、ミラーの実験
8月25日:地球環境と生物の進化
 地球環境の変化、プレートテクトニクス、系統樹、ヒトの歴史・出アフリカ
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概ね上記のような予定で宇宙や地球、生命の歴史を追うが、適宜往還することもある。
集中講義であることも勘案して、図書館やインターネットなどで問題点等を調査する時間を設ける予定。
受講者が少数の場合は、最終日を受講者によるプレゼンテーションと議論に充てる。
事前・事後学修の内容 「参考書」欄に示した書籍や、「キーワード」欄の語による検索で見つかった書籍、インターネットサイトを、講義前に一つ以上ざっと目を通しておくことが望ましい。
なお意欲のある受講者は、本講義受講後、youtube の「Cosmos」(Carl Sagan)という番組の視聴にチャレンジされることを勧める。オリジナル(英語版)は1980年という古い時代のものであるが、宇宙の歴史の中にわれわれを位置づけるということを市民レベルで考えようとした画期的な番組である。個別知見のいくつかはすでに古いが、その視点は今も斬新である。(当該番組の元となった書物には日本語訳もある。)

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