三重大学ウェブシラバス


シラバス表示

 シラバスの詳細な内容を表示します。

→ 閉じる(シラバスの一覧にもどる)

科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 医学部医学科 ・社会と医学
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 必修
授業科目名 法医学
ほういがく
Forensic Medicine and Sciences
単位数 3 単位
ナンバリングコード
medc-medc-FOMS-2201-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

スケジュール表による

開講時間 月曜日 1, 2, 3, 4時限
開講場所 基礎第1講義室

担当教員 小澤周二(医学部医学科)、近藤稔和(和歌山県立医科大学医学部教授)、妹尾洋(愛知医科大学医学部教授)、鈴木聡(児童相談センター長)、尾高健太郎(三重県弁護士会稲七総合法律事務所弁護士)

KOZAWA, Shuji KONDO, Toshikazu Seno-o, Hiroshi SUZUKI, Satoshi ODAKA, Kentaro

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 法医学とは、「医学・自然科学の立場から法律的・社会的に問題になるようなことを鑑定し、研究する学問」である。
人間の生命、健康に対する外的な侵襲があった際に、法律的責任の所在を明らかにするために医学的判断が求められる。
その目的で生まれた「法医学」は、法の場だけでなく、実際の医療の現場においても必要な学問であり、将来医師になろうとするものは法医学的知識を習得し、法医学的な思考方法について理解しておく必要がある。
学修の目的 医療現場において、医師が最も遭遇する法医学的問題は、「死体検案書」 の作成であろう。
ある人の死 について死因の決定、死因の種類の決定、死亡時間の推定、死を招いた因果関係の解明などが短時間のうちに求められる。
この「死体検案書」は医師のみが作成することのできる書類であり、正しい知識と対応が求められる。
この他に、医療関連死、労働災害の認定、中毒の発見・防止、被虐待児への対応、親子鑑定、個人識別など法医学が関与する問題は多々ある。
このような観点から、プレチュートリアルにおいて臨床医が必要とされる法医学的事項を中心に「社会と医学」として行う。
学修の到達目標 最低限として、ご遺族に失礼のない死亡診断書・死体検案書を、精確に作成できるようになってください。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○「態度」・豊かな人間性と高い倫理観を持って行動できる。
○「態度」・科学的根拠に基づいて考え、判断することができる。
○「態度」・地域医療の実践に必要な使命感と責任感を有している。
○「態度」・生涯を通して自らを高めていく態度と医科学の進歩を追求する研究心を持っている。
 「技能」・患者の身体的、ならびに社会心理的状況を科学的、統合的に評価し、全人的医療を実践できる。
 「技能」・医学・医療の国際化に対応できる「語学力」「自己表現力」「多文化理解力」を有している。
 「技能」・医療チームで必要な「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」を理解し、多職種連携によるチーム医療に参加することができる。
○「知識」・医療実践に必要な医学・医療の知識を修得している。
○「知識」・社会人と医療人に求められる豊かな知識と教養を有している。
 「知識」・地域と国際社会で求められる保健・医療・福祉を理解している。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 成績評価は筆答試験によるが、演習点・提出物・出席を考慮に入れる。
授業の方法 講義 演習

授業の特徴

PBL

問題提示型PBL(事例シナリオ活用含)

特色ある教育

グループ学習の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 学生アンケートの結果を反映する。
講義中に学生の習熟度の確認を行い対応する。
教科書 講義は「標準法医学」を指定図書とする。
参考書
オフィスアワー 平日 9〜16時
先端医科学研究棟5階 法医法科学分野
skozawa@doc.medic.mie-u.ac.jp
電話:059-231-5014
受講要件 解剖学及び病理学の基礎を理解していること。
予め履修が望ましい科目
発展科目
その他 法医解剖の見学は随時希望者に行いますので申し出てください。
(解剖で見聞したことは決して口外することはないよう注意してください。)
また、大阪府監察医事務所において監察医業務の見学・実習が行えます。学年は問わず可能ですので希望者は申し出てください。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 法医学、異状死体、犯罪関連死、死体検案書
Key Word(s) Forensic Medicine, Unnatural Death, Crime-relted Death, Death Certificate
学修内容 1.法医学総論:法医学とは?医師と法律、「死」の社会的意義
2.死体現象:早期死体現象と晩期死体現象
3.異状死体、死体検案書:異状死体の取扱い方、死体検案書の作成法
4.損傷論:鈍器損傷、鋭器損傷、頭部外傷、交通外傷など
5.窒息論:頚部圧迫による窒息、溺死、酸素欠乏など
6.法医中毒学:薬毒物の作用機序、死体所見、分析、中毒が疑われる際の臨床医の対応
7.異常環境下における死:焼死、凍死、感電死など
8.小児に関する法医学:嬰児殺、被虐待児症候群、乳幼児突然死症候群(SIDS)、虐待による頭部外傷/揺さぶられ症候群(Abusive Head Trauma(AHT)/Shaken Baby Syndrome(SBS))
9.内因性急死:内因性急死とその取扱い上の問題点
事前・事後学修の内容 標準法医学などを参考にして、予習・復習を行う。

Copyright (c) Mie University