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開講年度 | 2020 年度 | |
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開講区分 | 人文学部文化学科 | |
受講対象学生 |
2012年度以降入学生用(文化) 学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次 |
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選択・必修 | ||
授業科目名 | アジア・オセアニアの社会A | |
あじあ・おせあにあのしゃかいえー | ||
Asian and Oceanian Societies A | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | humn-cult2120-036
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
前期 |
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開講時間 |
水曜日 3, 4時限 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 深田淳太郎 | |
Juntaro FUKADA | ||
SDGsの目標 |
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授業の概要 | 人間は一人では生きていけない。自らを取り巻く自然環境を利用し、周囲にいる人々と様々な形で関係し、いろいろなモノを交換し、助け合うことではじめて生きていくことが出来る。経済史家カール・ポランニーはこのような、人間が生きていくための周囲の環境との様々なやり取りを指して「実体的な経済」と呼んだ。本講義では、この「実体的な経済」という観点から、アジア・オセアニア地域のさまざまな社会を見ていく。 |
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学修の目的 | アジア・オセアニア地域におけるいくつかの社会の事例を取り上げ、「実体的な経済」の観点から捉え直していく。当該地域における人々の多様な生のあり方について学ぶと同時に、より普遍的な意味で人間の社会がどのように成り立っているのかについて考える。もちろん「アジア・オセアニア地域におけるいくつかの社会」の中には、現代日本社会も含まれる。私たち自身の経済観念や行動を、いわゆる市場主義経済の原理を超えたより広い観点から捉え直す。 |
学修の到達目標 | ・アジア・オセアニアに暮らす多様な人々の生活について知る。 ・われわれ自身の社会も含めて、人間の社会が「実体的な経済」の観点からはどのように捉えることができるのかについて考えることができる。 ・市場主義経済を歴史的観点から捉え直し、「経済合理性」の多様性について考えることが出来る。 |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 期末試験(あるいはレポート)60-70% コメントシート30-40% |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
授業改善の工夫 | 授業方法についてあるいは内容についての質問、要望はコメントシートに書くか、授業後に直接言いに来て下さい。なるべく対応していきたいと思います。 |
教科書 | 特定の教科書は使用しません。 参考文献は講義内で紹介します。 |
参考書 | クリス・ハン、キース・ハート著(2017)『経済人類学』(水声社) デヴィッド・グレーバー(2012)『負債論』(以文社) 深田淳太郎ほか編(2009)『経済からの脱出』(春風社) |
オフィスアワー | ・水、木の昼休み~午後は研究室にいる可能性が高いです。 ・確実につかまえたいときは、事前にメールでアポイントをとってください。 |
受講要件 | 後期のアジア・オセアニアの社会Bと合わせて受講することが望ましい |
予め履修が望ましい科目 | 教養の文化人類学、文化人類学概論 |
発展科目 | アジア・オセアニアの民族と文化A、B アジア・オセアニアの社会B アメリカの民族と文化A、B |
その他 |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 贈与、再分配、市場交換、グローバリゼーション、ポランニー |
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Key Word(s) | gift, re-distribution, market exchange, globalization, Karl Polany |
学修内容 | 1.イントロダクション 2.二種類の交換経済Ⅰ:商品売買と贈り物の違い 3.二種類の交換経済Ⅱ:商品売買と贈り物の共通点 4.映像鑑賞:西太平洋の遠洋航海者「クラ交換」 5.交換する生き物としての人間:助け合えというの命令 6.社会を成立させる交換:レヴィ=ストロースの親族理論 7.映像鑑賞:西ティモールの廃品回収 8.社会に埋め込まれた経済:ポランニーによる交換の三類型 9.伝統経済と市場経済の関係:グローバル化の中のローカル社会 10.お金で買えない価値はあるかⅠ:そもそも貨幣とは何か 11.お金で買えない価値はあるかⅡ:日本円と貝殻貨幣 12.経済化される人間の身体Ⅰ:血を集めるもっとも効率的な方法とは 13.経済化される人間の身体Ⅱ:臓器移植の経済学 14.経済合理性を作り出す:汚職とインサイダー取引と市場経済 15.まとめ |
事前・事後学修の内容 | 講義内で指定する参考文献に可能な限り目を通すこと。 |