三重大学ウェブシラバス


シラバス表示

 シラバスの詳細な内容を表示します。

→ 閉じる(シラバスの一覧にもどる)

科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 工学研究科(博士前期課程)創成工学教育科目
領域
創成工学
受講対象学生 大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程) : 1年次, 2年次
選択・必修 選択
授業科目名 実践管理工学特論
じっせん かんり こうがく とくろん
Advanced Lecture in Practical Management Engineering
単位数 2.0 単位
ナンバリングコード
EN-COMN-4
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 月曜日 9, 10時限
開講場所

担当教員 平井 憲章(非常勤講師)

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 講義の狙いや目的・
この講義の必要性を理解するため,第1日目にオリエンテーション(講義の概要とQCDの重要性・1コマ)を行ったあと,技術領域マネージメントに不可欠なQ(品質管理:5コマ),D(生産管理:5コマ)、C(コスト管理:4コマ)の合計15コマの講義を行う。授業では理解を深めるため実践的な資料や事例を多用した演習の他、実習体験を織り交ぜて行う。
また理解度を深めるため講師からの一方的な講義ではなく、2wayの講義を心がける。(講義の進捗により若干の変更はある)
学修の目的 企業技術者に求められるものは,
1.専門領域の知識を持ちそれを仕事に活用すること,
2.企業が向かう方向(事業計画)を理解した上で,
3.自ら目的・目標を設定し,
4.バランス感覚とチャレンジ心を持って仕事を進め,
5.それを達成できるスマートでねばり強い人材である。
その求められる人材はモラール(仕事へのやり遂げる強い意欲)と専門技術知識と共に,バランス感覚すなわち品質管理(Q)/コスト管理(C)/生産管理(D)の3つの管理知識を持ち備えた人材である。この講義ではQCDの基本を理解した上で,企業のめざす考えが早く適切に理解でき,企業に入って即戦力となれる,新入社員の中で一歩先を行く人材育成を目的とする。
学修の到達目標 通常企業に入社後受ける教育を,入社前に大学で受ける。企業技術者に必要なQCDの基本的な知識を持ち,バランス感覚とチャレンジ心を持って仕事を進められることができる人材を育てること。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○ JABEE 関連項目

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  •  主体性
考える力
  •  幅広い教養
  •  専門知識・技術
  •  論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 講義及び演習時の授業態度(出席率と積極性、連絡票への記入内容)と,課題の提出率、期末にレポートの提出を求め,その内容により成績評価を行う。80%以上の出席を必要とするが,正当な理由によりやむを得ず出席が足りない時はレポートで替えることもできる。
授業の方法 講義 演習 実験

授業の特徴

PBL

問題提示型PBL(事例シナリオ活用含)
問題自己設定型PBL
プロジェクト型PBL
実地体験型PBL

特色ある教育

キャリア教育の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 講義内容は基本的に実務につながるテーマを選んだ上で,講義と理解を深めるためケーススタディやグループディスカッションさらに演習を行う。これらは,自ら考え・体験する事で身につくと考えられる。
教科書 講師が企業で経験し実践に基づいた手作りテキストを準備
参考書 実践 品質管理入門の入門(中経出版)、利益を出すコストダウンがわかる本(日本能率協会マネージメントセンター)、改定版生産管理システム入門(工学図書)
オフィスアワー ・講義:令和2年前期・毎週月曜日9~10時限、16:20~17:50
・18:20まで非常勤講師室控え室で待機。訪問は歓迎します。
受講要件 特になし
予め履修が望ましい科目 特になし
発展科目 MOT,統計的品質管理
その他 その他 個人別に連絡票のようなものを作り,講義で学んだこと・解らなかったことを講義の最後に記入してもらいます。それを使って講師は受講生の理解度などを計り,それ以降の講義の参考とすると共に,講師は次の授業で多かった質問には全員に説明し,多くない質問には個人に連絡票を通じてキチンと回答します。 印象に残ったことの記述、質問がない場合、受講態度に疑問を持つこともあります。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 日々の品質管理、SQC、QC7つ道具、QCサークル、QCストーリー、TQC、TQM、工程品質能力(Cp値)、DR,市場品質,PL訴訟、コンプライアンス、リコール、BEP、原価低減活動、購買・取引先マネージメント、VE、IE、生産管理、生産計画、生産の平準化、リードタイム短縮、3S・5S、マーケティング、商品企画・開発、セル生産とライン生産、TPM、リードタイム短縮、JIT、TPS、カンバン、アンドン、BOM、在庫管理、コンカレントエンジニアリング、設備投資、限界利益
Key Word(s) Daily Quality Control, SQC(Statistic Quality Control), QC 7tools, QC Circle, TQC(Total Quality Control), TQM(Total Quality Management),CP(Process Capability), DR(Design Review), Market Quality, PL(Product Liability), Compliance, Recall, BEP(Break Even Point), Cost reduction activity, Supplier management, VE(Value Engineering), IE(Industrial Engineering), Production Control, Production Planning, Production plan leveling, Lead time reduction, 3S(Seiri, Seiton, Seisou), 5S, Marketing, Product planning, Product developing, Cell and line production, TPM(Total Preventive Maintenance or Total Productive Maintenance, JIT(Just in time), TPS(Toyota Production Systems), Kanban system, Andon system, BOM(Bill of materials), Inventory management, Concurrent engineering, Equipment investment, Marginal Profit
学修内容 第1日目 オリエンテーション
・講義の狙い、進め方の説明
・発明品とその国⇒日本の得意を生かす方法
・企業が求める人材とは

第2日目 品質管理-1(品質管理とは)
・多発する企業の不祥事⇒品質への関心の高まり
・リコール(トヨタ、ホンダ、三菱)
・IQS
・よい品質とは
・演習:エンジン検査装置(グループディスカッション)

第3日目 品質管理-2-1(品質改善手法)
・日々の品質管理
・品質問題を解決する仕組み

第4日目 品質管理-2-2(統計の基礎)
・品質改善手法(QCサークル、QCストーリー)
・統計の基礎⇒SQC
・演習:工程品質能力(Cp、Cpk)算出

第5日目 品質管理-3(品質管理ツール)
・問題解決の手順
・QC7つ道具
・新QC7つ道具
・ISO9000

第6日目 品質管理-4(市場品質)
・品質保証とは
・PL訴訟とその対策
・リコールの現状とその対策
・大規模リコールの背景
・演習:実例・PL訴訟または実例・リコール(ケーススタディ)

第7日目 生産管理-1(生産管理の概要)
・生産管理の目的と役割
・生産方式の種類
・BOM,部品発注システム

第8日目 生産管理-2(生産管理活動)
・新商品開発の中の生産管理
・量産の生産管理活動
・在庫管理、在庫の功罪

第9日目 生産管理-3(生産性向上)
・ムダの排除
・TPS(カンバン方式=JIT、自働化)
・真の生産効率UP
・生産フレキシビリティ

第10日目 生産管理-4(セル生産とライン生産の実習)
・実習のやり方説明
・レゴを使ったセル生産とライン生産の実習
・実習結果に対するグループディスカッション

第11日目 生産管理-5(生産計画)
・生産計画の種類
・生産計画の目的
・生産の平準化
・リードタイム短縮

第12日目 コスト管理-1(コストマネージメント)
・日本の競争力
・コストの概念
・限界利益
・原価低減方法
・損益分岐点(BEP)
・設備償却費
・演習:損益分岐点(BEP)の計算(計算)
第13日目 コスト管理-2(開発のコストダウン)
・原価低減手法
・VA/VEのコンセプト
・VA/VEの実例
・開発時のコストダウンの方法
・演習:2穴パンチのVE検討(グループディスカッション)

第14日目 コスト管理-3(製造と購買のコストダウン)
・製造部門のコストダウン方法
・IE(現場のムダ取り)
・段取り時間短縮
・演習:工程分析による効率UP(グループディスカッション)

第15日目 購買管理の基礎
・購買プロセス
・サプライヤーマネージメント
・開発購買
・演習:模擬コスト交渉(ケーススタディ)
講義終了に当たって皆さんに望むこと
事前・事後学修の内容 次回の講義にケーススタディや演習が含まれている時は,当日の講義の最後に講師より内容を説明したり,メールで事前にケースを送ったりするので,よく読んで自分の意見を考えてきてほしい。これは考察に時間がかかり,インターネット等を使って情報収集が必要となる場合が多いからである。当然成績評価の対象とする。

Copyright (c) Mie University