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科目の基本情報

開講年度 2019 年度
開講区分 工学部情報工学科/総合工学科情報工学コース ・専門教育
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 選択
選択科目
授業科目名 制御工学
せいぎょこうがく
Control Engineering
単位数 2 単位
ナンバリングコード
EN-INAP-3

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※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。

開放科目 非開放科目    
開講学期

前期前半

開講時間 水曜日 1, 2, 3, 4時限
開講場所 工学部19番教室

担当教員 成瀬 央(工学部情報工学科)

NARUSE Hiroshi

学修の目的と方法

授業の概要 制御工学では、微分積分、線形代数、確率統計、微分方程式など、さまざまな数学的知識に基づいてシステムの特性を解析します。工学において制御を必要としない分野ない、といわれるくらい制御工学の考え方は幅広い工学分野に応用されています。
情報工学科のカリキュラムでは、制御工学は1科目2単位となっています。そのためこの講義では、古典制御理論や現代制御理論などの基本的内容を説明していきます。これまでの講義では、数学的知識、学力が不足しているために、残念ながら、理解が不十分なことが見られます。そのため、希望者にはTAによる演習や実験なども実施し、理解を深めるように工夫しています。ぜひ、積極的に参加してください。
学修の目的 例えば身の回りのものでは冷蔵庫の温度、乗り物の速度、工場ではボイラの圧力やプラントの温度、電源電圧や周波数など、さまざまなものが自動的に制御されています。これらのものはまったく異なるように見えますが、制御という点では微分方程式で表されるシステムの特性解析であり、これらには共通な理論があります。それが制御工学です。最近の自動車は、さまざまな制御機器のかたまりです。将来、自動車関連企業を考えている場合、重要な科目の一つです。
本講義では、制御工学への入門である伝達関数に基づく古典制御理論と、状態方程式による現代制御理論の基礎学習と理解を目的としています。
学修の到達目標 制御工学に関わる以下の基礎的事項を中心に習得するとともに、さらに進んだ内容や応用について、自学できる基本知識を習得することが到達目標です。
・制御工学の基本的考え方が理解できる
・微分方程式を用いて制御対象のシステムをモデル化できる
・モデルに基づいてシステムを解析でき、その応答特性を調べることができる
・連立線形微分方程式によってシステムの状態方程式を表現できる
・状態方程式を解析でき、システムの応答特性を調べることができる
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○ JABEE 関連項目
 情報工学の基礎知識を身につけ、科学技術が社会や自然環境に及ぼす影響を理解し、責任ある技術者として行動できる。【技術者倫理】
○情報工学科に関連する様々な分野に関心をもち、未知分野を理解するために、自主的、継続的に学習できる。【自主的継続的学習】
 世界に多様な考え方があることを学び、様々な立場の考えや意見を尊重し、多面的に物事を考えることができる。【多面的な思考能力】
 情報工学に関連する課題に対して、与えられた条件や期限を熟慮し、計画的に作業を進め、報告できる。【計画的な活動】
 専門分野の英語で書かれた文献について理解し、説明できる.また、学習や実験で得た知見を、論理的に記述し、的確に発表し、討議できる。【コミュニケーション能力】
○自然科学と情報技術に関する十分な知識を修得し、それらの知識を応用できる。【知識の修得と応用】
 与えられた問題に対し、修得した知識や技術を利用して、関連情報を収集し、解決手法を提案し、実現できる。【問題解決能力】

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

主体的学習力や課題探求力を培ってください。

成績評価方法と基準 各種試験、すべての提出物の合計点を10点満点に換算し、6以上を合格とします。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

英語を用いた教育

授業改善の工夫 講義内容の理解が深められるように、希望者には別に時間を設け、制御工学を体験するための実験演習を実施しています。これまでの実験演習参加者は、より深い理解ができています。
教科書 PID制御の基礎(江口弘文、東京電機大学出版局)
参考書 授業で使用しないが、自分で学習する際に参考になるもの
複素数について:理工系の数学入門コース5 複素関数、表実、岩波書店
ラプラス変換について:工学基礎 ラプラス変換とz変換、原島博・堀洋一、数理工学社
古典制御について:はじめての制御工学、佐藤和也・平元和彦・平田研二、講談社
現代制御理論について:入門現代制御理論、白石昌武、日刊工業新聞社
オフィスアワー 質問、連絡などについては、電子メール(naruse@pa.info.mie-u.ac.jp)でスケジュールを調整の上情報棟3階成瀬教員室で対応しますが、なるべく講義時あるいは終了時にお願いしたい。
受講要件 履修済みでなければならない講義は特にありませんが、制御工学を理解するためには、そこに使われる基礎的な数学を理解し、道具として使えることが必要です。特に、微分積分、線形代数、確率統計、微分方程式、複素関数論などについては予め十分復習しておいてください。
TAによる演習や実験なども実施していますので、それに参加して苦手な部分を克服してください。
予め履修が望ましい科目 基礎線形代数学 I、II(共通教育)、基礎微分積分学 I、II(共通教育)、工業数学 I、II、確率統計
発展科目 ディジタル信号処理や画像処理、情報通信工学なども履修すると学習効果が発展します。
その他 今年度は、前期の前半に、毎週、水曜日の1から4限で講義か行われす。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード システムのモデル、ラプラス変換、伝達関数、過渡応答、周波数応答、状態方程式
Key Word(s)
学修内容 第1回 イントロダクション(制御システムの概要)
第2回 複素数
第3回 ラプラス変換(1)
第4回 ラプラス変換(2)
第5回 伝達関数によるシステムのモデル化とブロック線図
第6回 制御系の応答:過渡応答と定常応答(1)
第7回 制御系の応答:過渡応答と定常応答(2)
第8回 制御系の応答:周波数応答、ベクトル軌跡、ボード線図(1)
第9回 制御系の応答:周波数応答、ベクトル軌跡、ボード線図(2)
第10回 中間試験
第11回 制御系の安定性
第12回 制御系の状態空間表現(1)
第13回 制御系の状態空間表現(2)
第14回 制御系の状態空間表現(3)
第15回 PID制御系
第16回 定期試験

上記計画は、受講生の理解の程度などによって変更する。
事前・事後学修の内容 1階と2階の同次・非同次定数係数線形微分方程式、微分積分、線形代数(対角化、指数行列)について十分復習し、それらを使いこなせるようにしておいてください。

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