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科目の基本情報

開講年度 2019 年度
開講区分 人文学部文化学科
受講対象学生 2011年度以前入学生用(文化)
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修
授業科目名 特殊講義 変貌する東南アジア ラオスで学ぶ人類学
とくしゅこうぎ
単位数 2 単位
受講対象学生 2012年度以降入学生用(文化)
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修
授業科目名 特殊講義 変貌する東南アジア ラオスで学ぶ人類学
とくしゅこうぎ
SE Asia in Transition: Learning Anthropology from Laos
単位数 2 単位
ナンバリングコード
HU-ASOC2

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※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。

開放科目 非開放科目    
開講学期

後期集中

開講時間
12月24日3,4、5,6、7,8、9,10限  12月25日3,4、5,6、7,8、9,10限  12月26日3,4、5,6、7,8、9,10限  12月27日3,4、5,6、7,8、9,10限(授業15回+試験1回)
開講場所

担当教員 難波美芸(非常勤講師)

Namba, Miki

学修の目的と方法

授業の概要 東南アジアではタイやマレーシアといった経済新興国を筆頭に多くの地域が経済発展を遂げ、それに伴い文化、社会も大きく変化してきている。そうしたなか、ラオスは隣国であるカンボジア、ミャンマーとともに後発開発途上国として認定され、社会主義国であること、東南アジア唯一の内陸国であること、また、人類学者をはじめとする研究者によるラオス国内での調査が90年代まで困難であったことなどの要因から、メディアだけでなくアカデミズムにおいても「陸の孤島」、「最後の秘境」のように扱われてきたきらいがある。一方、近年ラオスでは日本をはじめとする先進国および国際機関による開発援助や投資が入り、社会、経済、文化は着実に変化しつつある。グローバル化と経済発展が進むなか、ラオスで暮らす人々の生の何が変わり、何が変わらないのだろうか。この講義ではラオスの社会、文化、歴史について学び、また同時にラオスの様々な事例を通して文化人類学的な思考および開発の人類学、観光人類学といった派生領域について学んでいく。
学修の目的 講義前半では、ラオスの基本的な知識と多民族国家としてのラオスがもつ諸特徴を見ていく。その上で、国家形成以前のラオスからフランス植民地期、そして独立を経て社会主義国家として成立するまでのこの地域の歴史を学び、現在のラオスを理解する上で重要な諸要素を抽出する。後半では、現代ラオスの具体的な事例を通して、文化人類学の基本的な視点を学ぶとともに、特に開発、インフラ、観光、社会主義という4つのテーマからラオス社会への理解を深めていく。最後にラオスで暮らす人々の生活のあり様に光をあて、後発開発途上国といわれるラオスの「ゆたかさ」と「貧しさ」について理解する。
学修の到達目標 受講者はラオスの文化社会について学ぶことを通じて、自らの文化社会を見つめ直す視点を獲得する。講義で獲得した文化人類学的な視点が持つ利点と課題をよく理解した上で、それらを用いて、今日の私たちが直面する様々な社会問題について思考する能力を身につける。また、グローバル化が進む現代世界において、異なる世界に生きる人々の生へと接近するための想像力を獲得する。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○人文科学の諸分野の専門的知識と豊かな教養を身につけている。
○変動激しい現代社会について、専門的知識に基づいて論理的に考え、総合的に判断できる。
○人文科学諸分野の成果に基づき、世界各地域の固有の文化に関して、広い視野から探求できる。
 変動激しい現代社会に対する理解を基盤として、国際感覚に基づいて行動できる。
 自ら学んだ知を、口頭表現や文章表現によって的確に発信することができる。
○国際社会と地域社会の発展に貢献できる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 平常点 30%
グループワーク 30%
試験 40%
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

グループ学習の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 質問や講義に対する要望は講義中に受け付ける。
教科書 特に使用しないが、必要に応じて資料を講義中に配布することがある。
参考書 岩田慶治(1991)『日本文化のふるさと:東南アジアの民族を訪ねて』角川選書
村上春樹(2015)『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』文藝春秋
山田紀彦(2018)『ラオスの基礎知識』めこん
ラオス文化研究所編(2003)『ラオス概説』めこん
オフィスアワー 集中講義中の休み時間など。
窓口教員(深田淳太郎)
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目 比較文化論、アジア・オセアニアの民族と文化、アジア・オセアニアの社会
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 東南アジア、文化人類学、ラオス、移動、開発援助、科学技術、インフラストラクチャー、グローバリゼーション、社会主義、植民地主義、観光
Key Word(s) South East Asia, Cultural Anthropology, Laos, Mobility, Development Aid, Science and Technology, Infrastructure, Globalization, Socialism, Colonialism, Tourism
学修内容 1. ラオス概要:ラオスの「豊かさ」と「貧しさ」
2. 多民族国家ラオス:仏教とアニミズムの世界
3. ラオスの歴史(1):「マンダラ構造」の政治と国境/国家の概念
4. ラオスの歴史(2):フランス植民地期、植民地主義に学ぶ
5. ラオスの歴史(3):”隠された戦争” ラオス内戦とベトナム戦争
6. ラオスの歴史(4):社会主義革命、後期社会主義の世界
7. タイとラオス:タイ-ラオス友好橋の開通とラオスの“開国”
8. 日本とラオス:日本でくらすラオス人難民
9. 現代のラオス(1):開発の人類学
10. 現代のラオス(2):インフラストラクチャーの人類学
11. 現代のラオス(3):”Simply Beautiful”? ラオスの観光人類学
12. 現代のラオス(4):後期/ポスト社会主義の人類学
13. 都市における生業複合:日常的狩猟採集行動と“飢えない力”
14. 水と共に生きるラオスのくらし:災害の人類学
15. 総括:ラオスを通して私たちの生を考える
16. 試験
事前・事後学修の内容 参考書として挙げた文献の中のいずれかを事前に読んでおくことが好ましい。

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