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開講年度 | 2019 年度 | |
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開講区分 | 人文学部文化学科 | |
受講対象学生 |
2012年度以降入学生用(文化) 学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次 |
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選択・必修 | ||
授業科目名 | アジア・オセアニアの思想H | |
あじあ・おせあにあのしそうえいち | ||
Asian and Oceanian Philosophy | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | HU-ASOC2
※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 |
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
後期 |
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開講時間 |
木曜日 5, 6時限 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 西信康 | |
NISHI,Nobuyasu |
授業の概要 | 竹簡(ちくかん)や帛書(はくしょ)といった出土資料の発見が古代中国思想研究に与える影響と可能性を考察する。 |
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学修の目的 | 1974年の馬王堆漢墓帛書(ばおうたいかんぼはくしょ)の公開から今日に至るまで、出土資料の新たな発見は、古代中国思想に対する我々の知識を日々更新しつつある。馬王堆漢墓帛書の発見は、儒家の経典の一つである『周易』が前漢時代にどのような形を留めていたのか、また道家と法家との思想的な関係が我々の想定以上に密接で、しかも独自の発展を遂げていたこと、或いは後世の中国医学や占いの類が既に前漢時代には相当に発達していたことなどを我々に知らせた。その資料的価値は枚挙にいとまがない。本講義では、以上の他、郭店楚墓竹簡(かくてんそぼちくかん)、睡虎地秦墓竹簡(すいこちしんぼちくかん)、上海博物館蔵戦国楚竹書(しゃんはいはくぶつかんぞうせんごくそちくしょ)、そして清華大学蔵戦国竹簡(せいかだいがくせんごくちくかん)等をとりあげ、それらの発見がどのような新知見をもたらしたのかについて解説する。 |
学修の到達目標 | 1,多彩な出土資料に触れることで、古代中国の多彩な文化を理解する。 2,我々日本人になじみの深い習慣や文化がじつは古代中国に淵源があることを理解する。 3,世紀の大発見に立ち会えたことの喜びと興奮とをともに分かち合う。 |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 毎回の小レポート(20%)と期末レポート(80%) |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
授業改善の工夫 | |
教科書 | プリントを配布する |
参考書 | 湯浅邦弘『論語』中公新書新書2012 福田哲之『文字の発見が歴史をゆるがす』二玄社 2003 井ノ口哲也『入門 中国思想史』勁草書房 2012 |
オフィスアワー | 授業後 |
受講要件 | |
予め履修が望ましい科目 | |
発展科目 | |
その他 |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 古代中国思想 / 出土資料 |
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Key Word(s) | Ancient Chinese philosophy / Excavated manuscript |
学修内容 | 出土資料の中からテーマを選び、従来の資料からはうかがい知れなかった事実や、新たな課題について解説する。 第1回 導入─中国の出土文字資料─ 第2回 暦注と十二支と古代中国─睡虎地秦墓竹簡『日書(にっしょ)』─ 第3回 古代中国の刑法─睡虎地秦墓竹簡『法律答問(ほうりつとうもん)』─ 第4回 名馬を見抜け─馬王堆漢墓帛書『相馬経(そうまけい)』─ 第5回 道家と法家の融合、黄老思想─馬王堆漢墓帛書『黄帝四経(こうていしけい)』─ 第6回 「集大成」とは何か?─馬王堆漢墓帛書五行篇─ 第7回 子思・孟子学派の新資料発見か?─郭店楚簡『五行』の思想─ 第8回 儒家と道家の融合─同上─ 第9回 天与の本性と心の自由─郭店楚簡『性自命出(せいじめいしゅつ)』─ 第10回 運命と自由─郭店楚簡『窮達以時(きゅうたついじ)』─ 第11回 宇宙の成り立ちと法則①─郭店楚簡『太一生水(たいいつせいすい)』─ 第12回 宇宙の成り立ちと法則②─同上─ 第13回 万物の多様性と生成原理─上海博物館蔵戦国楚竹書『恒先(こうせん)』─ 第14回 なぜ霊魂の実在が問われるのか?─上海博物館蔵戦国楚竹書『鬼神之明(きしんのめい)』─ 第15回 まとめ─出土資料の発見と思想史研究の課題─ |
事前・事後学修の内容 | 事前に高等学校の世界史や倫理の教科書、乃至は上記参考文献に挙げた概説書に目を通し、人物や諸子百家に関する知識を再確認しておくことが望ましい。また、この確認作業は、レポート作成を視野に入れ、学期を通して継続することが望ましい。 また、出土資料は、その内容の解釈について未解決の問題が多々ある。よって、受講者は授業中は勿論のこと、授業後もあれこれと考えて、主体的にその解決に取り組んでみてほしい。 |