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開講年度 | 2019 年度 | |
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開講区分 | 教養教育・教養統合科目・現代科学理解 | |
受講対象学生 |
学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次 |
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授業科目名 | 物理学 | |
ぶつりがく | ||
Physics | ||
授業テーマ | スポーツ,機械の力学 | |
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | PHYS
※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 |
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開放科目 | 非開放科目 | |
分野 | 自然 (2014年度(平成26年度)以前入学生対象) | |
開講学期 |
前期集中 8/20(火),8/21(水), 8/22(木), 8/23(金) |
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開講時間 |
8/20(火),8/21(水), 8/22(木): 1・2限〜7・8限 8/23(金):1・2限〜5・6限 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 野村由司彦(名誉教授,非常勤講師) | |
NOMURA, Yoshihiko | ||
nomura@mach.mie-u.ac.jp |
授業の概要 | スポーツの力学,および機械の力学について,多くの人が「わかった」と思えるよう,図も用いて,平易に説明します.ただし,一部は高校で学ぶ基礎的な物理学に基づいて数理的な解析を加えます. 私たちは,モノの世界に生きています.モノには動くモノもあれば静止しているモノもあります.その中で,動物という言葉の意味するように,「動き」は一面において私たちの存在そのものであり,動くモノは格別に興味深いものです.ここで,「物理」は,物の道理を扱う学問ですが,その中で「動き」に関わる分野は「力学」です.もし,これを理解し,応用することができれば,世界はこれまでとは全く異なったものに見えてきます.例えば,筋肉,骨格,感覚など,私たちの身体の構造や動きの仕組を考えれば,スポーツの面白さも増します.スポーツの技能の上達のノウハウも得られます. また,私たちは「機械」にも囲まれています.「機械」とは「物体を組合せたものであり,一部が他に対して相対的に所定の運動を行って,有用な仕事をするもの」ともいえます.現代科学技術の粋を集めた機械としては自動車やロボットがあげられます.この機械も「動く」ものですから,「力学」はその根幹をなす学問です.身体に関して述べたと同様に,機械の構造や動きの仕組を理解することで,自動車やロボットの内部が手に取るように見えてきます.機械が見えてくきて,わかってきて,身近に感じられれば,楽しくなります. |
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学修の目的 | ヒトや機械に関わる力学を理解し,考えることができるようになり,ヒトや機械が面白く,楽しいものに,そして謎に満ちて興味深いものに見えてくる. |
学修の到達目標 | ヒトの筋骨格の特性や筋収縮の力・運動特性について説明できる.さらに,それらに基づいてスポーツにおける運動や力などを解析できる. 貫入に要する力,回転運動と直線運動を組み合わせた運動,さらには遊星歯車機構などの動作特性について説明できる.さらに,それらに基づいて自動車の機構のからくりを説明できる. |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 出席率80%以上であることを単位取得の必要条件とし,レポート100%で評価する. |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
授業改善の工夫 | ヒトの身体や現代科学技術の粋を集めた自動車など,身近で興味深い題材で力学を扱う.さらには,誰もが理解できることを念頭に置いて,数式を利用し,展開する.これらにより,受講者が,テーマに関心をもち,面白いと感じ,モチベーションを高めることができるようにする. |
教科書 | |
参考書 | |
オフィスアワー | 授業実施した教室で授業後に対応する. |
受講要件 | 特になし. |
予め履修が望ましい科目 | 高校で学ぶ基礎的な力学 |
発展科目 | |
その他 |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 筋肉,登山,腕相撲,バッティング,スイートスポット,運動学習,身体運動感覚,視覚,触覚,貫入,方向制御,コリオリの力,台風の渦と進路,歯車の歯形,遊星歯車機構,自動車,材料の破壊 |
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Key Word(s) | muscle, climbing, batting, sweat spot, motor learning, proprioceptive sense, vision, tactile sense, penetration, directional control, Coriolis force, Typhoon vortex, gear tooth shape, planetary gear mechanism, automobile, material mechanics |
学修内容 | 8月20日: 1 ヒトの運動感覚 腕の運動の感覚は,腕の関節の屈曲角度なのでしょうか?それとも手先の位置なのでしょうか? 2 運動の能力1 「運動の知覚」の精度と「運動の再現」の精度の関係は?腕の動きを感じることよりも,正確に動かすことはできるのでしょうか? 3 ヒトの筋骨格系 筋肉の発揮する力と運動の特性を考えよう.山を上るとき,下るとき,筋肉はどのように使っているのだろうか? どうすれば腕相撲で力を出せるのだろうか? 4 バッティングの力学1 軽いバットと重いバット,どちらがボールはよく飛ぶのだろうか? 8月21日: 5 バッティングの力学2 ボールが良く飛ぶスイートスポット(バットの芯)とは,何を意味しているのだろうか? 軽いバットと重いバット,どちらがボールを芯で捉え易いのだろうか? 6 ヒトの視覚 視覚を通して運動を学習するとき,モデルの動作を正面や横から見るのと後ろから見るのとではどのように違うのだろうか? 心的回転と応答遅れ,誤り率などを考える. 7 スポーツの運動学 ボウリングや野球など,投球動作においてコントロールを良くするにはどうすればいいのだろうか? 8 ヒトの皮膚の触覚 指先の皮膚感覚における「滑り」の知覚性能は?滑りを通して動作を提示できるい「指触覚インタフェース」を紹介します. 8月22日: 9 貫入の力学 銛(もり)や釘のような棒状の物体を貫入させるとき,先端角度が尖っていた方が貫入に要する力は小さいのだろうか?先端貫入式でトンネルを建設する「もぐらロボット」の先端角度はどうすればよいのだろうか? 10 ロボットの制御 トンネル建設「もぐらロボット」の推進方向を遠隔から制御できるようにするためにはどのような技術が必要なのだろうか?位置・姿勢計測と方向性誤の話. 11 機械の運動学1 回転している座標系の上で直進運動している物体に働く不思議な力,「コリオリの力」とは? 台風の渦や進路など,不思議な自然現象を考えよう. 12 機械の運動学2 三つの物体間の相対的な運動にも意外な法則があります.この法則を考えると,ボビンに巻き取られた糸を振り解いて形成されるインボリュート曲線が歯車歯形に用いられている理由がわかります.どのような仕掛けになっているのでしょか? 8月23日: 13 機械のからくり1 まるで太陽と遊星のような「遊星歯車機構」という面白い機構があります.なぜモータには減速機が必要なのでしょうか?その減速機として遊星歯車機構を用いることで,ヒトに優しい「着るロボット」を作ることができます. 14 機械のからくり2 遊星歯車機構は現代科学技術の粋を集めた「自動車」の基幹的な要素の一つです.自動車の足回りを支えるデファレンシャルギア(差動歯車機構),オートマ車のオートマチックトランスミッション,ハイブリッド車の動力分割機構などの仕組を考えます. 15 構造物の力学 材料の破壊の強度には,どのような法則があるのでしょうか? 例えば,曲げに対する強度の点で,角材はどのような断面形状にすると破壊しにくいのでしょうか? |
事前・事後学修の内容 | 各回ごとに,授業内容に関する感想と意見,授業内容を踏まえた応用などの考察をまとめ,レポートとして提出する. |