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科目の基本情報

開講年度 2019 年度
開講区分 工学部機械工学科/総合工学科機械工学コース ・専門教育
受講対象学生 学部(学士課程) : 2年次
工学部機械工学科
選択・必修 必修
学科必修
授業科目名 技術者倫理
ぎじゅつしゃりんり
Engineering Ethics
単位数 1 単位
ナンバリングコード
EN-COMN-2

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※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。

開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 水曜日 5, 6時限
開講場所

担当教員 水谷 一樹(機械工学科非常勤講師)

MIZUTANI, Kazuki

学修の目的と方法

授業の概要 科学技術の発展に伴い、技術者が社会に対して負っている責任はますます大きくなっている。このため、工学教育の中に、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果および技術者としての社会的な責任を十分理解して倫理意識を養う教育が要求されている。このようの状況から、機械工学科の学生として技術と直接関連した内容を含む技術者倫理の知識は非常に重要な意味を持ってきている。この授業では、技術者が技術力とともに身につけるべき倫理的な考え方や近年注目を浴びている「失敗学」について、実例や教材ビデオ等も参照して系統的に解説する。授業には、受講学生による技術者倫理的課題の調査、分析、まとめ及びその発表などPBL的な要素を取り入れており、講義+演習の授業形態をとる。
学修の目的 本講議により、技術者倫理の概念を理解することができ、機械工学の専門技術者としての社会的な責任を十分把握して、技術力とともに身につけるべき倫理的な考え方や倫理意識を養うことができる。さらに、講義中にビデオで紹介する種々の不具合事例から、「失敗学」の考え方や手法を学ぶことができる。
学修の到達目標 本講義で到達できるレベルは、例えばFE試験のEthics、技術士1次試験の適性科目中の技術者倫理に関する問題が解ける程度のレベルである。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○ JABEE 関連項目
○個性に輝く技術者となるために、自らの短所を補い、長所を伸ばそうとする意欲と姿勢を持っている。【関心・意欲】【態度】
○社会性・国際性・倫理観:社会的・国際的に広い視野、先見性、倫理観を持つために、科学技術の果たす歴史的・社会的役割を理解している。【態度】
○コミュニケーション能力:自らの考えを日本語や英語で科学的・論理的に説明し、コミュニケーションすることができる。【技能・表現】
 工学基礎:工学の礎となる数学、自然科学、情報技術に関する基礎知識を持っており、これを使って議論できる。【知識・理解】
 機械工学専門:材料と構造、運動と振動、エネルギーと流れ、情報と計測・制御、設計と生産、機械とシステムなどの機械工学の主要専門分野に関する基礎知識を持ち、これを応用することができる。【知識・理解】
 デザイン能力・創造性:社会の要求をとらえたモノづくりのための創造力と設計技術の基礎を修得している。【思考・判断】
 実践的能力:機械の専門分野とともに、産業の環境負荷や生態系への影響、環境と人間に調和する機械の知能化など、環境-人間-機械の関係を総体的にとらえて、科学技術を応用することができる。【思考・判断】
 自主性:地球の将来を見据えて、自ら課題を設定し、計画・実行することができる。【関心・意欲】

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 出席は必要条件であり、8割以上出席した者が成績評価の対象になる。
評価は、期末試験(50点)、レポート等(プレゼンテーション及び課題レポート、宿題レポート等々)(50点)の総計100点で行い、総計点数/10を最終成績とし、最終成績6以上を合格とする。
授業の方法 講義 演習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

グループ学習の要素を加えた授業
地域理解・地域交流の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 グループ討論や討論結果の発表などで、学生が主体的に授業に参加できるように工夫している。
技術者倫理に関する図書を多数購入して機械工学科図書室で閲覧できるようにしてあり、授業時間以外にも自習ができるようにしている。
技術者倫理に関連する映像教材を多数準備しており、一部は授業で使用している。
教科書 「技術者倫理の世界(第3版)」 藤本温編著 森北出版
    
参考書 「工学倫理ノススメ 誇り高い技術者になろう」 黒田、戸田山、伊勢田編 名古屋大学出版会
「はじめての工学倫理」 斉藤、坂下著 昭和堂
「はじめての技術者倫理」北原著 講談社
「科学技術者倫理の事例と考察」 米国NSPE論理審査委員会編、日本技術士会訳編 丸善
「科学技術者の倫理 その考え方の事例」 日本技術士会訳編 丸善
「技術倫理1」 C.ウィットベック著、札野、飯野訳 みすず書房
「工学倫理」 高橋、尾原、広川著 理工図書
副読本:「そのとき、エンジニアは何をするべきなのか」 A.S.Gunn, P.A. Vesilind著、藤本、松尾訳 森北出版
オフィスアワー 水谷は非常勤なので、授業時間終了後に教室で質問等を受け付ける。授業時以外の質問意見等は電子メールで対応する。
受講要件
予め履修が望ましい科目 履修科目ではないが、「学習課題」の項にも示した事柄について平素より準備をしておくこと。
特に、1回目の授業で「技術者の特徴と役割」について尋ねる予定にしているので、あらかじめ調べておくこと。
発展科目
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 倫理、技術者倫理、倫理観、社会的倫理、職業倫理、コミュニケーション能力、プレゼンテーションチームワーク 
Key Word(s) ethics, engineering ethics, ethics view, social ethics, professional ethics, communication skill, presentation teamwork
学修内容 第1回 技術者倫理の視点、技術者の特質と役割
第2回 技術者倫理の事例、スペースシャトル・チャレンジャー号事故
第3回 倫理と法、六本木ヒルズ回転ドア事故(映像教材使用)
第4回 失敗学の紹介(映像教材使用)
第5回 技術者に対する社会要請、コンプライアンス
第6回 公衆の安全・健康・福利、学協会の倫理規定
第7回 インフォームド・コンセント、安全に関する制度
第8回 JCO臨界事故、企業と技術者(映像教材使用)
第9回 製品に対する技術者の責任、パターナリズム
第10回 事故調査、リコール制度(映像教材使用)
第11回 安全性とリスク
第12回 費用便益分析、製造物責任法
第13回、第14回 各グループごとに調査した「技術者倫理に関連する不具合事例」についての発表会
第15回 警笛鳴らしと内部告発(映像教材使用)、技術者倫理のまとめ
第16回 期末試験
事前・事後学修の内容 ○1回目の授業で「技術者の特徴と役割」について尋ねる予定にしている。1回目の授業までに、参考書、インターンネット等で調べておくこと。
○技術者、企業の「倫理」、「事故や不具合」に関連する事柄について、平素より、新聞の「社会面」、「経済面」、テレビやラジオの「ニュース」、「ニュース解説」などで情報を集めておくこと。

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