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開講年度 | 2019 年度 | |
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開講区分 | 工学部物理工学科 ・専門教育 | |
受講対象学生 |
学部(学士課程) : 3年次 |
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選択・必修 | 必修 |
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授業科目名 | ディジタル電子回路工学 | |
でぃじたるでんしかいろこうがく | ||
Digital Electronic Circuit Engineering | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | EN-ELEC-3
※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 |
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
後期 |
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開講時間 |
火曜日 5, 6時限 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 神保 孝志(非常勤講師) | |
JIMBO,Takashi |
授業の概要 | ディジタル電子回路はディジタル信号の処理をする回路であり、電子回路の一部ではあるが、電子回路的な面とともに情報処理的な面をもつ科目である。現代のコンピュータはほとんど全てがディジタル信号を利用しており各種IT機器の動作解析や設計を行う上での基礎である。 授業ではディジタル信号とは何かを、アナログ信号と対比させて説明することから始め、ディジタル電子回路で利用される素子の特性や使用上の注意等について説明した後、これらの素子を用いた組み合わせ論理回路と順序回路について学習する。 ディジタル電子回路はシーケンス制御やマイクロコンピュータおよびその応用回路などに多用されており、この科目を学習することにより目的に応じて適切な回路が設計できるようになる。 |
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学修の目的 | アナログ信号とディジタル信号および信号処理の特徴を理解し、ディジタル電子回路の基礎とその応用回路について学習する。 複数の入力信号の組み合わせにより出力が決まる組み合わせ論理回路の解析および設計法を身につける。 さらに、過去の入力履歴と現在の入力により出力が決まる順序回路の解析法および設計法を身につける。順序回路については、システムの機能を記述する方法の基本である状態の概念および状態遷移図による機能表現を理解し、順序回路から状態遷移図を求める順序回路の解析、状態遷移図から順序回路を決定する順序回路の設計ができる能力を身につける。 |
学修の到達目標 | ①ディジタル信号処理とアナログ信号処理の特徴を説明できる。 ②ディジタル電子回路の理解に必要な基礎知識である基本ゲート素子・ブール代数などを理解し,2進数を用いた情報処理の基礎を理解する。 ③真理値表、論理関数、組み合せ論理回路の相互変換ができる。扱う回路は加減算器や7セグメント数字表示回路などである。 ④順序回路を想定して文章表記された機能表現と動作仕様から状態遷移図を作成できる。 ⑤状態遷移図、状態遷移表、順序回路の相互変換ができる。 ⑥順序回路をシーケンス制御に利用できる。 |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 期末試験80%,レポート20%,計100%。(合計が60%以上で合格。) |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
授業改善の工夫 | |
教科書 | ディジタル電子回路(藤井信生,昭晃堂) 第13回以降の内容は教科書には記述が少ない(または無い)ので,別途プリントを配布する。 |
参考書 | ①図解・論理回路入門(堀桂太郎,森北出版) |
オフィスアワー | 授業の前後しかキャンパス内にいません。 jimbot@cty-net.ne.jpに連絡してください。 |
受講要件 | |
予め履修が望ましい科目 | 「アナログ電子回路工学」 |
発展科目 | |
その他 |
MoodleのコースURL |
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キーワード | プール代数、カルノー図、クワイン・マクラスキーの方法 基本ゲート、組合せ論理回路、フリップフロップ、タイミングチャート、状態遷移図、順序回路 |
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Key Word(s) | Boolean Allgebra, Karnaugh Map, Quine McClasky's Method, Fundamental Gate, Combinational Logic Circuit, Flip-Flop, Timing Chart, State Transition Table, Sequential Circuit |
学修内容 | 第1回 アナログ回路からディジタル回路へ(電子部品の2値動作、3種の基本演算と基本回路、2進符号による情報表現) 第2回 ディジタル回路の論理関数による表現(論理関数、プール代数、ド・モルガンの法則、真理値表と標準形) 第3回 集積化基本ゲート(論理ゲートの機能、記号、種類・・・TTL・CMOSなど) 第4回 論理式の標準形と組合せ論理回路、NAND・NORの等価変換 第5回 論理式の簡単化(カルノー図、クワイン・マクラスキーの方法) 第6回 組み合せ論理回路(加減算器、7セグメント数字表示回路など) 第7回 フリップフロップ 第8回 シフトレジスタとカウンタ 第9回 順序回路(文章による仕様記述,タイミング・チャート,状態遷移図・状態割当) 第10回 順序回路(同期式順序回路と非同期式順序回路) 第11回 順序回路(順序回路のフリップフロップによる実現) 第12回 順序回路(冗長な状態が存在する場合) 第13回 順序回路(ジョンソンカウンタを用いたシーケンサ) 第14回 ASICとHDL 第15回 補遺(シュミット・トリガーなど)とまとめ 第16回 定期試験 |
事前・事後学修の内容 | 原則として毎時間課題を出すので、レポートとして提出すること。 教科書の練習問題は巻末に解答もついており,本文の内容を正しく理解できているかどうかを自己チェックするのに極めて有効である。ぜひ演習問題を解いてみて欲しい。 また,授業時間の都合で説明を省略する箇所もあるが、省略した箇所が重要性が低いというわけではない。通読しておくことが望ましい。 一般に,ディジタル電子回路はアナログ電子回路よりも容易に設計どおりの動作をさせることができるが,高速電子回路では配線のインピーダンスが0でないこと、絶縁物のインピーダンスが∞でないこと、素子の動作速度が∞ではないことなどから種々の問題が発生することがある。これらについては授業でほとんど触れる時間がないが、これらの問題を解決するには種々の実用書(例えば雑誌「トランジスタ技術」(CQ出版社)(のバックナンバー)など)が参考になる。 |