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科目の基本情報

開講年度 2018 年度
開講区分 人文学部文化学科
受講対象学生 2012年度以降入学生用(文化)
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
選択・必修
授業科目名 イギリス文学演習H
いぎりすぶんがくえんしゅう えいち
Seminar on British Literature H
単位数 2 単位
受講対象学生 2011年度以前入学生用(文化)
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
選択・必修
授業科目名 イギリス文学演習H
いぎりすぶんがくえんしゅう えいち
Seminar on British Literature H
単位数 2 単位
他学部・他研究科からの受講
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

後期

開講時間 月曜日 7, 8時限
開講場所

担当教員 吉野 由起(人文学部)

YOSHINO, Yuki (Faculty of Humanities, Law and Economics)

学習の目的と方法

授業の概要 「19世紀小説:文豪Dickens」
Charles Dickens, Great Expectations(『大いなる遺産』)を読解し、作品研究を行う。
学習の目的 ・英文学史上屈指の文豪とされ、現代英語の語彙にも深遠な影響を与えたとされるCharles Dickens (1812-1870) の代表作Great Expectations (1860-61)原典を読解し、作品研究を行う。
・19世紀英語で書かれた文学作品原典の読解経験を蓄積し、英語による文献と注釈を参照しつつ物語の主題・展開・文体・修辞法等の特徴を分析する。
・作品を理解する上で助けとなる、専門的な辞典・関連文献等に関する基礎的な知識を得、実際に使用する練習を行う。
・上記を通してDickensの作品の背景であり、主題でもある、ヴィクトリア朝期イギリス文化・社会の諸問題に関する理解を深める。
学習の到達目標 19世紀に書かれた散文作品原典の読解練習を通して、ヴィクトリア朝期英国の文化および文学の特質の理解を深める。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○倫理観
  •  モチベーション
  • ○主体的学習力
  •  心身の健康に対する意識
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  • ○課題探求力
  •  問題解決力
  • ○批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○情報受発信力
  • ○討論・対話力
  •  指導力・協調性
  •  社会人としての態度
  • ○実践外国語力
生きる力
  • ○感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

授業の方法 演習

授業の特徴 能動的要素を加えた授業 グループ学習の要素を加えた授業 Moodle

教科書 Dickens, Charles. Great Expectations. Oxford: Oxford UP, 2008.
参考書 授業時にハンドアウトと参考文献リストを配布の上、説明します。
成績評価方法と基準 授業時のプレゼンテーションおよびリスポンス・ペーパー 40%  学期末レポート 60%
オフィスアワー 月曜5,6限、吉野研究室
受講要件
予め履修が望ましい科目 「文学概論A」「イギリスの文学」、または各地域「文学」「英語」「イギリス」に関連する諸科目
発展科目 「文学概論A」「イギリスの文学」、または各地域「文学」「英語」「イギリス」に関連する諸科目
授業改善への工夫
その他  19世紀、英国が空前の繁栄を迎えつつ斜陽の兆しも見え隠れする中で、絢爛豪華かつ陰翳に富んだヴィクトリア朝文化・文芸が展開しました。

 同時代に生き、イギリス文学を代表する作家の一人とされる文豪Dickensの作品のなかで、『大いなる遺産』はDickensが本領を発揮し、その独創性が凝縮した作品といわれています。

 出版当初、初版を手にした読者たちも手に汗を握ったであろう同作品では、主人公である貧しい少年ピップが成長し、浮世に翻弄されつつ、立身出世を遂げる過程で運命的な出会いがあり、そして宿命的な判断の誤りを犯します。同作品において、Dickensは何を(どのような主題・テーマを)物語にしているか?等、様々な角度から考察したいと思います。

授業計画

キーワード チャールズ・ディケンズ、小説(「教養小説」)、ヴィクトリア朝期の文学と文化
Key Word(s) Charles Dickens, Novel(Bildungsroman), Literature and Culture in the Victorian Period
学習内容 授業序盤の5週間では、原典を読む練習を時間を掛け丁寧に行い、ディケンズの文体に慣れるとともに、独特の言い回しやテンポ、提示された主題、作品の各種設定、物語の後の展開の布石となるモチーフ・伏線等を観察していきます。

学期中盤で、2回程度、作品に関する批評・論文等の二次資料を読む回を設けます。

6週目以降は、翻訳を併用しつつ、一回の授業で扱う範囲を拡げます。授業の冒頭で担当の学生に、指定範囲のあらすじ・論点等について短いプレゼンテーションを行ってもらった後に、原典から特に重要な場面に該当する箇所を数ページ輪読し、最後の15分程度で全員で議論を行います。



第1回:イントロダクション Dickensの生涯と作品/ ヴィクトリア朝期のイギリス文化と社会/教養小説 ('bildungsroman')―定義、代表作と特徴
第2回: Vol.I (1) Chapter I 読解と解題、物語の始め方とDickensの文体
第3回: Vol.I (2) Chapter II 読解と解題、Dickensとヴィクトリア朝期クリスマス文化
第4回: Vol.I (3) Chapter III 読解と解題、冒頭部の展開と緊張関係
第5回: Vol.I (4) Chapter IV 読解と解題、ヴィクトリア朝期イギリス社会と「子ども」  
第6回: Vol.I (5) 読解と解題、少年時代の終焉と「成長」
第7回: 作品論(英語文献)読解と議論
第8回: Vol.II (1) 読解と解題、都市ロンドンの表象
第9回: Vol.II (2) 読解と解題、Dickens作品における「謎」の特質とイギリス文学史の展開
第10回: Vol.II (3) 読解と解題、建築物と屋内空間の用法と意義
第11回: 作品論(英語文献)読解と議論
第12回: Vol.III (1) 読解と解題、Dickens作品における貧と富
第13回: Vol.III (2) 読解と解題、再会と思い違いの表現方法
第14回: Vol.III (3) 読解と解題、教養小説と「成長」
第15回: 第1回~第14回までのまとめ
事前・事後学修の内容 ・毎回の指定範囲の通読。
・担当の週は、プレゼンテーションの準備。
ナンバリングコード(試行) HU-CLTR2

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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