シラバスの詳細な内容を表示します。
→ 閉じる(シラバスの一覧にもどる)
開講年度 | 2018 年度 | |
---|---|---|
開講区分 | 工学部機械工学科 ・専門教育 | |
受講対象学生 |
学部(学士課程) : 3年次 工学部機械工学科 |
|
選択・必修 | 選択 学科選択 |
|
授業科目名 | 計算機援用工学 | |
けいさんきえんようこうがく | ||
Computer Aided Engineering | ||
単位数 | 2 単位 | |
他学部・他研究科からの受講 |
他学科の学生の受講可, 他学部の学生の受講可 |
|
市民開放授業 | 市民開放授業ではない | |
開講学期 |
後期 |
|
開講時間 |
金曜日 1, 2時限 |
|
開講場所 | ||
担当教員 | 稲葉 忠司(工学研究科機械工学専攻) | |
INABA, Tadashi |
授業の概要 | 物体に荷重が加われば,応力が生じる.設計の基礎となる強度計算において,まず第一に行われるのは,この応力を求めることである.応力を求める従来の手法は,材料力学がその中心であった.材料力学は,その対象とする物体が,弾性状態であるか塑性状態であるかなどによって,その基礎を弾性論や塑性論においている.しかし,従来の方法で解が得られるのは,はりや柱の応力,無限板に円孔がある場合の応力分布など,ごく限られた問題に対してだけであり,複雑な形状のものに対しては,形状から応力の生じそうな部分を経験的,実験的に求め,その部分の応力集中率を何とか知るのにとどまっていた.これに応えて現れたのが,有限要素法である.有限要素法は数値解析の一種であり,原理的にはどのような形状のものでも扱えること,3次元解析,弾塑性解析などが容易であることなど,多くの魅力ある特色をもち,工学分野で欠くことのできない手法となっている.本講義では,弾性問題を対象とした有限要素法の基礎を学習するとともに,汎用有限要素ソフトウェアを用いた応力解析実習を通じて,計算機を援用した強度設計について体得することを目的とする. |
---|---|
学習の目的 | 弾性問題を対象とした有限要素法の基礎理論を学ぶとともに,汎用有限要素ソフトウェアを用いた応力解析実習を行うことにより,計算機を援用した強度設計ができるようになることを目的とする. |
学習の到達目標 | 弾性問題を対象とした有限要素法の基礎理論を知り,この数値解析法がどのように応力やひずみを解いているのかについて説明できるようになるとともに,教育機関向けに提供された有限要素ソフトウェアを用いて,例えば,円穴や切欠を有する平板の応力およびひずみ分布を算出できるようになることを到達目標とする. |
ディプロマ・ポリシー |
|
授業の方法 | 講義 実習 |
授業の特徴 | |
教科書 | |
参考書 | O.C. ツィエンキーヴィッツ著,吉識・山田 監訳,マトリックス有限要素法,培風館,1984. |
成績評価方法と基準 | 評価は,有限要素実習課題を含む数回の課題レポートの総計100点で行い,総計点数/10を四捨五入して最終成績とし,最終成績6以上を合格とする. |
オフィスアワー | 水曜日18:00~19:00に,機械棟4階稲葉教員室にて対応.電子メールによる受け付け可. |
受講要件 | 特になし. |
予め履修が望ましい科目 | この授業に先立って,「材料力学および演習」および「連続体力学」で学ぶ機械および構造物の強度設計に対する考え方を習熟しておく必要がある. |
発展科目 | 特になし. |
授業改善への工夫 | 毎回の授業において,今回の授業の要点についてしっかりと説明し,板書しておく.また,有限要素法の解析実習については,TA(ティーチングアシスタント)の協力の下で,マンツーマン的なきめ細やかな指導を行う.この実習を通じて,理論を理解するだけにとどまらず,有限要素法を実践的な学問として体得することを目指す.なお,この学習目標の達成度は,プリプロセッシングからポストプロセッシングまでの一連の強度解析を学生各自が独力で行う実習課題によって確認する. |
その他 |
キーワード | 弾性,応力,ひずみ,構成方程式,数値解析,有限要素法 |
---|---|
Key Word(s) | Elasticity,Stress,Strain,Constitutive equation,Numerical analysis,Finite element method |
学習内容 | 第1回 イントロダクション 第2回 ブラックボックスとしての有限要素法 第3回 有限要素プログラムの説明 第4回 有限要素解析実習Ⅰ(はりの曲げ応力およびたわみ) 第5回 有限要素解析実習Ⅱ(円孔を有する板の応力解析) 第6回 有限要素解析実習Ⅲ 第7回 実験的手法による応力解析結果と数値解析結果の比較 第8回 有限要素法の基礎理論Ⅰ(変位関数) 第9回 有限要素法の基礎理論Ⅱ(ひずみ-変位マトリクス) 第10回 有限要素法の基礎理論Ⅲ(応力-ひずみマトリクス) 第11回 有限要素法の基礎理論Ⅳ(仮想仕事の原理と剛性マトリクス) 第12回 有限要素法の基礎理論Ⅴ(要素全体の剛性マトリクスとその解法) 第13回 計算バイオメカニクス(心機能評価数値シミュレータの開発) 第14回 企業における計算機援用工学の応用(非常勤講師による特別講義) 第15回 有限要素解析実習Ⅳ |
事前・事後学修の内容 |
ナンバリングコード(試行) | EN-SYST-3 |
---|
※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら