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開講年度 | 2017 年度 | |
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開講区分 | 人文学部文化学科 | |
受講対象学生 |
2011年度以前入学生用(文化) 学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次 |
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選択・必修 | ||
授業科目名 | 日本の文学O | |
にほんのぶんがく おー | ||
Japanese Literature O | ||
単位数 | 2 単位 | |
受講対象学生 |
2012年度以降入学生用(文化) 学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次 |
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選択・必修 | ||
授業科目名 | 日本の文学O | |
にほんのぶんがくがいろん おー | ||
Japanese Literature O | ||
単位数 | 2 単位 | |
他学部・他研究科からの受講 |
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市民開放授業 | 市民開放授業ではない | |
開講学期 |
前期集中 |
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開講時間 |
集中講義のため後日掲示する |
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開講場所 | ||
担当教員 | 河村瑛子(非常勤講師) | |
KAWAMURA, Eiko |
授業の概要 | 近世前期に花開いた俳諧は、俳句の源流となる文学ジャンルである。連歌に対する俗文芸として成立した俳諧は、大量の日常語をすくい取っており、作品中には、和漢の古典文学の世界から当時の日常生活の諸事に至る、豊かな世界が広がっている。 その基本形式である「連句」は、五・七・五の長句と七・七の短句を交互に付け、世界を転じてゆく日本独自の文学形式である。連句は、複数人で集い、共通理解にもとづいて製作と鑑賞を共に楽しむ「座の文芸」であり、膨大に残された作品群には、前近代の日本人の精神世界や意思疎通の機微をうかがい知るための手がかりが潜んでいる。 本講義では、室町期以来の連句作品を実際に読み解き、豊穣な言葉の世界に分け入りながら、その表現上の特性と文学史的・文化史的意義について実践的に学ぶ。また、そうした史的展開を踏まえつつ、松尾芭蕉の連句作品を味読し、俳文や発句作品・自筆資料との関わりを吟味しながら、芭蕉作品の文学的特質について検討する。 |
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学習の目的 | 連句作品の読解を通して、前近代の日本人の精神世界を把握し、俳諧の文学史的・文化史的意義を理解する。付合文芸の史的展開と式目、各時代の表現の特徴を把握し、「座の文芸」の特性を実践的に学ぶ。芭蕉の連句作品や自筆資料などを総合的に読解し、発句や俳文のみからはわからない、芭蕉文学の本質に迫る。 |
学習の到達目標 | 俳諧連句という文芸形式の特性と、文化史的意義を理解できるようになる。和漢の古典文学についての幅広い知識を得ることができる。俳諧作品を実証的に読解する力を獲得できる。 |
ディプロマ・ポリシー |
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授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | 能動的要素を加えた授業 |
教科書 | 使用しない。プリントを配布する。 |
参考書 | 授業中に紹介する。 |
成績評価方法と基準 | 授業への参加度(コメントカード、実作等)50%、期末レポート50%。 |
オフィスアワー | 集中講義のため、質問等は授業の前後で対応する。 |
受講要件 | |
予め履修が望ましい科目 | |
発展科目 | |
授業改善への工夫 | 受講者には、質問・感想等をコメントカードに記入してもらい、理解度を確認しつつ授業を進める。 |
その他 |
授業の一部において、くずし字で書かれた原典資料(古典籍)を参照する。また、授業の内容を踏まえ、個人またはグループワークで、発句や連句の実作を行う。 なお、授業の進行度や受講者の理解度によって、予定した内容を一部変更することがある。 |
キーワード | 近世文学 俳諧 俳句 |
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Key Word(s) | early modern literature, haikai, haiku |
学習内容 | 1 授業の進め方 「俳諧」とは何か 2 「俳諧」の源流 3 室町期の俳諧(1) 「俳諧之連歌」の誕生・実作1 4 室町期の俳諧(2) 室町俳諧作品精読・百韻と前句付 5 貞門俳諧(1) 貞門俳諧の概説・式目について・実作2 6 貞門俳諧(2) 貞門俳諧の作品精読・俳言について 7 談林俳諧(1) 談林俳諧の概説・素材と寓言・実作3 8 談林俳諧(2) 談林俳諧の作品精読・「ぬけ」の手法と速吟 9 貞享・元禄の俳諧(1) 貞享元禄俳諧概説と作品精読・親句と疎句 10 貞享・元禄の俳諧(2) 雑俳の世界 11 蕉風俳諧(1) 自筆資料から見る芭蕉の生涯・実作4 12 蕉風俳諧(2) 芭蕉の連句・実作5 13 蕉風俳諧(3) 芭蕉連句と俳文・実作6 14 蕉風俳諧(4) 『奥の細道』の諸問題・実作7(グループワーク) 15 総括 |
学習課題(予習・復習) | 事前に配布した資料は、一通り目を通し、疑問点をメモしてから授業に臨むことが望ましい。また、授業で扱った内容のうち、疑問を持った点、興味を持った点について、図書館等で積極的に調べること。 |
ナンバリングコード(試行) |
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