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開講年度 | 2017 年度 | |
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開講区分 | 工学部物理工学科 ・専門教育 | |
受講対象学生 |
学部(学士課程) : 2年次 |
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選択・必修 | 必修 |
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授業科目名 | 電磁気学I | |
でんじきがくいち | ||
Electromagnetism I | ||
単位数 | 4 単位 | |
他学部・他研究科からの受講 |
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市民開放授業 | 市民開放授業ではない | |
開講学期 |
通年 |
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開講時間 |
月曜日 3, 4時限 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 谷口 公一 | |
TANIGUCHI, Kimikazu |
授業の概要 | 空間は単なる物質の入れ物ではなく物理的能力を帯びる場です.電気的性質を帯びた場が電場で磁気的性質を帯びた場が磁場です.それらの場と電荷・電流の振る舞いを支配する法則を与えるのが電磁気学です.基本法則は最終的にマクスウェルの方程式にまとめらました.本講義では,真空中の静電気力と電場からはじめてマクスウェルの方程式に至る過程を丁寧に講義した上で,マクスウェルの方程式から,真空を伝播する電磁波が導出されることを学びます.真空中の電場・磁場だけでなく物質中での振る舞いも取り扱います. |
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学習の目的 | 場とは何か理解する.そのために,ガウスの定理やストークスの定理など,場を扱うのに欠かせない数学的手段を使いこなせるようになる.電磁気学の肝心要の基本法則を与えるのはマクスウエル方程式であることを理解し,個々の方程式の物理的意味を把握する.演習問題が困難なく解けるようになる. |
学習の到達目標 | 教科書本文の流れを紙と鉛筆を使って自ら計算して再現することができるようになること.また,演習問題が6割以上の正解率で解けるようになること. |
ディプロマ・ポリシー |
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授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 | |
教科書 | 長岡洋介著 岩波書店 「物理学入門コース3 電磁気学I」 ISBN4-00-007643-4 定価2500円+税 「物理学入門コース4 電磁気学II」 ISBN4-00-007644-2 定価1900円+税 |
参考書 | |
成績評価方法と基準 | 前期期末試験・後期期末試験100%.ただし,この判定で不合格の場合も,前後期の出席状況が良好な場合は,それなりの点数で合格とする.再試験は行わない.ただし,前期定期試験に限っては,結果によってはレポートを課し再評価する場合がある. |
オフィスアワー | 非常勤なので講義が終わった後で質問すること. |
受講要件 | なし |
予め履修が望ましい科目 | 基礎物理学I,基礎微分積分学I・II |
発展科目 | 電磁気学II |
授業改善への工夫 | 自習に向く教科書を選定しています.授業では教科書の内容だけでなく必要に応じてより高度な内容も講義します. |
その他 | この授業は講義形式です.授業中は必ずノートを取ること.聞いているだけではだめです.口は開かず,黒板を見て,耳で聞いて,手を動かして,頭を使って真剣に授業を受けて下さい.また,授業を聞きっぱなしにせず,自分で必ず教科書を読み,鉛筆をもって計算を自らやり,演習問題を解いて下さい. |
キーワード | 近接作用,場,電場,磁場,電荷,電流,ローレンツ力,ガウスの法則,ファラデーの電磁誘導の法則,アンペール・マクスウェルの法則,マクスウェルの方程式,電磁波 |
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Key Word(s) | action through medium, field, electric field, magnetic field, charge, electric current, Lorentz force, Gauss' law, Faraday's law, Ampère's law with Maxwell's addition, Maxwell's equation, electromagnetic wave |
学習内容 | 第1回:電荷に働く力(電荷を担うもの,クーロンの法則,電荷の単位) 第2回:電荷に働く力(ベクトル,スカラー積とベクトル積,遠隔作用と近接作用) 第3回:静電場の性質(電場,いろいろな静電場) 第4回:静電場の性質(電気力線,ガウスの法則) 第5回:静電場の性質(ガウスの法則の応用,保存力の条件) 第6回:静電場の性質(静電ポテンシャル) 第7回:静電場の性質(静電エネルギー,電気双極子,静電場と流れの場) 第8回:静電場の微分法則(積分系から微分形へ,微分形のガウスの法則) 第9回:静電場の微分法則(微分形の渦なしの法則) 第10回:静電場の微分法則(ポアソンの方程式,ポアソンの方程式の解) 第11回:導体と静電場(導体と絶縁体,導体のまわりの静電場,境界値問題) 第12回:導体と静電場(導体のまわりの静電場の例,電気容量,コンデンサー) 第13回:導体と静電場(静電場のエネルギー),定常電流の性質(電流,定常電流と電荷の保存) 第14回:定常電流の性質(オームの法則,導体中の電流の分布,電気伝導のミクロな機構) 第15回:電流と磁場(磁石と静磁場,磁場中の電流にはたらく力) 第16回:前期定期試験 第17回:電流と磁場(運動する荷電粒子にはたらく力,電流の作る磁場,磁場と磁束密度) 第18回:電流と磁場(電磁気の単位,磁気双極子) 第19回:電流と磁場(アンペールの法則,アンペールの法則の応用) 第20回:電流と磁場(ベクトル・ポテンシャル) 第21回:電磁誘導の法則(ファラデーの発見,運動の相対性,運動する回路に生じる起電力) 第22回:電磁誘導の法則(電磁誘導の一般法則,自己インダクタンス,相互インダクタンス,相互インダクタンスの相反定理) 第23回:電磁誘導の法則(静磁場のエネルギー,振動電流,複素インピーダンス) 第24回:マクスウェルの方程式と電磁波(変動する電流と電荷の保存,変位電流) 第25回:マクスウェルの方程式と電磁波(マクスウェルの方程式,電磁場のエネルギー) 第26回:マクスウェルの方程式と電磁波(電磁波,電磁波の放射と伝播) 第27回:物質中の電場と磁場(誘電体,分極と電束密度) 第28回:物質中の電場と磁場(静電場の境界条件,誘電体があるときの静電場の例,磁性体) 第29回:物質中の電場と磁場(磁化と磁場の強さ,静磁場の境界条件) 第30回:変動する電磁場と物質(物質中のマクスウェルの方程式,誘電体中の振動電場) 第31回:変動する電磁場と物質(誘電体中の電磁波,導体と電磁波) 第32回:後期定期試験 |
学習課題(予習・復習) | 教科書の各章の本文をしっかり読むこと.演習問題を必ず解くこと.本文の計算は必ず自分でやり直し,また演習問題は確実に解けるまでやり直すこと.上記の作業を行えば単位が獲得できるように工夫しますので,最低限これだけのことは各自やって下さい.さらに授業中取ったノートや図書館で他の本を調べるなどすれば電磁気学への理解が深まるでしょう.頑張って下さい. |
ナンバリングコード(試行) | EN-PHYS-3 |
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※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら