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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 海洋生物資源学科・海洋生物資源学教育コース
学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 選択必修
教育コース選択必修:水圏増殖プロ指定科目
選択必修:海洋生産プロ指定科目
授業科目名 魚類増殖学
ぎょるいぞうしょくがく
Fish Stock Enhancement
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Mari-2531-003
開放科目 開放科目    
 
市民開放科目,
三重大学生物資源学部特別教育プログラム-水産関連特別プログラム
開講学期

前期

開講時間 水曜日 3, 4時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 生物資源学部校舎(教室番号は、Moodle生物資源学部学生掲示板から確認して下さい。)

担当教員 淀 太我(生物資源学部海洋生物資源学科)

YODO,Taiga

実務経験のある教員 水産総合研究センター中央水産研究所を勤務地として,淡水魚の生態の調査研究に関する実務職に3年間従事した経験を活かし,魚類の生態のみならず,増殖の現状と課題について実務的な視点を盛り込んで指導を行う。

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 魚類の増殖に関する概念や原理に加え,魚類増殖の歴史的発展過程を含む現状や問題点,魚類増殖に必要な技術や理論について解説する。
学修の目的 漁業を中心とした水産業が水圏生態系におよぼしている影響について認識し,適切な魚類資源の増殖・管理に向けた提言を行えるようになる。
学修の到達目標 本授業を受講することで,以下のような基準に到達することを目標とします。
(知識)
・魚類増殖の意義や必要性について具体的に述べることができるようになる。
・魚類増殖の現状と問題点について列挙できるようになる。
・主要な対象種の増殖の手法と成立過程および現状について説明できるようになる。
(態度)
・事前事後学修を行うことにより,講義で教授された知識と自ら得た知識を相互に作用させることができるようになる。
(技能)
・事前事後学修を行い,講義内容を基礎とした発展的,応用的な情報を適切に入手できるようになる。
・事前事後学修により,講義内容に熟練することで知識の定着度が増し,より短い時間でより正確に解答できるようになる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
 (3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 期末試験70%,小テスト30%,計100%。
(知識)
・講義内容に関する知識の修得状況について,期間中に3回行う小テストで評価します(30%)
・講義内容についての知識の定着度について,期末試験で評価します(40%)
(態度)
・事前事後学修によって得た講義から発展した内容の修得状況について,期末試験で評価します(15%)
(技能)
・事前事後学修による講義内容の理解の熟練度を,期末試験(解答速度と正確性)で評価します(15%)
以上の評価基準をもとに,60%以上で単位が取得できます。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点 魚類種苗生産学実習の内容とリンクさせる。
講義の録画を行い受講者の復習に役立てる。
Moodleを活用して,事前事後学修を改善・強化する。
教科書 指定せず
参考書 水産増養殖システム1「海水魚」(熊井英水編,恒星社厚生閣)
水産増養殖システム2「淡水魚」(隆島史夫・村井衛編,恒星社厚生閣)
水産脊椎動物学II魚類(岩井保著,恒星社厚生閣)
水産大百科事典(水産総合研究センター編,朝倉書店)
水産資源の増殖と保全(北田修一等編著,成山堂書店)
水族育成学入門(間野伸宏・鈴木伸洋編著,成山堂書店)
オフィスアワー 毎週金曜日12:00~12:50,613室
受講要件 魚類の増殖について理解するためには,魚類および他の水生生物に関する基礎的な知識を有していることが必要である。
予め履修が望ましい科目 海洋生物学,魚類学,水産学総論,水族発生学,水族繁殖学
発展科目 魚類種苗生産学実習,水産飼餌料学,栽培漁業学
その他 環境教育に関連した科目
高等学校教諭一種免許(水産)-水産の関係科目

授業計画

MoodleのコースURL https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=19178
キーワード 増殖,魚類,種苗生産,海水魚,淡水魚,漁業管理,環境改善・管理,種苗放流,生態的特性
Key Word(s) Stock enhancement, Fish, Seed production, Freshwater fishes, Marine fishes, Stock management, Environmental improvement, Seed stocking
学修内容 第1回:魚類増殖とは?-増殖・養殖・栽培漁業の概念と違い
第2回:魚類増殖手法1-漁業管理
第3回:魚類増殖手法2-環境改善・管理
第4回:魚類増殖手法3-種苗放流
第5回:魚類増殖の実際-シロザケ
第6回:魚類増殖の実際-ヤマメ/サクラマス
第7回:魚類増殖の実際-アマゴ/サツキマス
第8回:魚類増殖の実際-ニジマス
第9回:魚類増殖の実際-アユその1
第10回:魚類増殖の実際-アユその2
第11回:魚類増殖の実際-マダイ
第12回:魚類増殖の実際-ヒラメ
第13回:魚類増殖の実際-その他の海水魚
第14回:魚類増殖の現状と課題その1
第15回:魚類増殖の現状と課題その2
第16回:期末試験

・本講義で取り上げる内容にはメディアで報じられるようなものも多々含まれるので,日頃より新聞・テレビなどでも関連する記事に興味を持つようにし,それらの知見や課題が現実に我々の生活と関わっていることを実感するように心がける。
事前・事後学修の内容 予習項目:
第1回 「増殖」「養殖」「栽培漁業」の用語について参考図書等を読んで予習しノートに整理する(90分)
第2回 漁業管理による魚類増殖手法について参考図書等で調べて予習しノートに整理する(90分)
第3回 環境改善・管理による魚類増殖手法について参考図書等で調べて予習しノートに整理する(90分)
第4回 種苗放流による魚類増殖手法について参考図書等で調べて予習しノートに整理する(90分)
第5回 シロザケの生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第6回 ヤマメ(サクラマス)の生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第7回 アマゴ(サツキマス)の生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第8回 ニジマスのの生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第9回 アユのの生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第10回 アユの増殖の歴史および初期餌料としてのシオミズツボワムシについて,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第11回 マダイのの生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第12回 ヒラメのの生活史および生物学的特性について,図鑑や専門書籍で調べてノートに整理する(90分)
第13回 前回授業時に指示する対象魚種の生活史および生物としての特性について,図鑑や専門書籍を読んでノートに整理する(90分)
第14回 これまでの講義内容から,種苗放流による増殖のメリットとデメリットについてノートに整理する(90分)
第15回 照井慧氏(ミネソタ大学)の下記サイトを通読する。またMSC認証について専門書籍等で調べてノートに整理する(90分)。
放流に意味はあるのか?(2022.12.29)
https://ecological-stats.netlify.app/2022/12/29/intentional-release/

復習項目:
第1回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。また,小テストに向けて復習する(150分)
第2回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。また,小テストに向けて復習する(150分)
第3回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。また,小テストに向けて復習する(150分)
第4回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。また,小テストに向けて復習する(150分)
第5回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。シロザケの増殖に関する発展的な内容として,天然産卵および近年の来遊量減少について情報を収集する。また,小テストに向けて復習する(150分)
第6回 第5回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。ヤマメ(サクラマス)の増殖に関する発展的な内容として,種苗放流以外の増殖事例ついて情報を収集する。また,小テストに向けて復習する(150分)
第7回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。アマゴ(サツキマス)の増殖に関する発展的な内容として,サツキマス漁業が存在する河川や海域,現状に関する情報を収集する。また,小テストに向けて復習する(150分)
第8回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。ニジマスの増殖に関する発展的な内容として,ニジマスの外来魚としての実例について収集する。また,小テストに向けて復習する(150分)
第9回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。アユの増殖に関する発展的な内容として,ダム湖等へのアユの陸封事例について収集する。また,小テストに向けて復習する(150分)
第10回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。アユの増殖に関する発展的な内容として,エドワジエラ・イクタルリ病について情報を収集する。また,小テストに向けて復習する(150分) 
第11回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。マダイの増殖に関する発展的な内容として,初期餌料の影響強化について情報を収集する。また,小テストに向けて復習する(150分) 
第12回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。ヒラメの増殖に関する発展的な内容として,海水魚の陸上養殖について情報を収集する。また,小テストに向けて復習する(150分) 
第13回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。マダイ・ヒラメおよび今回の講義で解説した以外の主要な海水魚の増殖について情報を収集する(150分) 
第14回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。順応的管理の概念が用いられた資源管理あるいは生物多様性保全の例を専門書籍や論文,インターネットで検索して,ノートに整理する。(150分)
第15回 板書の書き取りを清書する。また,スクリーンに投影した各種資格的資料(グラフ等)について,インターネットで検索,入手し,必要に応じて印刷する等してノートに付け加える。主要な水産エコラベル認証について情報を収集し,その特徴と違いをノートに整理する。
以下の文献を通読する。
北田修一.2016.種苗放流の効果と野生集団への影響.日本水産学会誌,82 巻 3 号, p. 241-250.
期末テストに向けて講義内容を復習する(150分)
※情報収集にインターネットを使用する際は,必ず一次資料にあたること
事前学修の時間:90分/回    事後学修の時間:150分/回

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