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開講年度 | 2024 年度 | |
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開講区分 | 生物資源学部 | |
受講対象学生 |
生物圏生命化学科・海洋生命分子化学教育コース 学部(学士課程) : 3年次 |
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選択・必修 | 必修 教育コース必修科目(海洋生命コース) |
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授業科目名 | 海洋天然物化学 | |
かいようてんねんぶつかがく | ||
Marine Natural Products Chemistry | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | BIOR-Life-2231-009
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
前期集中 |
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開講時間 |
生物資源学部で配布する2024年度授業時間割および掲示等にて確認すること. |
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授業形態 |
対面授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
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開講場所 | 開講教室は掲示等にて確認すること. | |
担当教員 | 中尾 洋一(早稲田大学先進理工学部教授) | |
NAKAO, Yoichi | ||
SDGsの目標 |
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連絡事項 | * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | (内容・背景)海洋生物に含まれる医薬などとして有用な化合物,海洋生態系に働く化合物などについて,研究法,化学構造と生合成,活性と作用機構,あるいは宿主における機能および生態系における役割を概説する. (育てたい資質や能力)海洋生物資源の利活用に貢献できる能力を身につけることを目指す. (DP,CPとの関連)三重大学の目標である4つの力のうち,「感じる力」「考える力」「生きる力」を身につけるため,生物資源学部のDPである(2)専門基礎知識・技術,(3)科学的・論理的思考と問題解決能力の修得を目指す. |
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学修の目的 | 海洋に生息する多様な生物の生理・生態およびヒトとの関わり合いをより深く理解するために,海洋生物に含まれる化合物とそれらの生理活性,および医薬などへの応用についての知識を身につける. |
学修の到達目標 | 海洋生物資源の利活用に貢献できる能力を身につけることを目指し,以下の学修到達目標を設定する. (知識) ・海洋生物に含まれる化合物が,生体内でどのように作られるか理解できるようになる. ・それらの化合物がどのような生理活性を持つか,さらにはそれらが医薬など,人類の福祉に貢献できることが理解できるようになる. ・一方,海洋生物が様々な化学物質を,摂餌,防御,生殖などに利用していることを理解できるようになる. ・究極的には,生物多様性について理解を深めるようになる. (技能) ・事前事後の課題やレポート作成を通して,学習内容を整理すると共に,自ら調べ科学的・論理的な文章でまとめる力を養う. |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 中間試験50%,期末試験50%(ただし,レポート課題と出席を基に中間試験および期末試験の受験資格を与える). (知識)専門基礎知識の修得について中間試験及び期末試験(いずれも筆記試験)で評価. (技能)レポート課題の内容と論理展開で評価. |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 |
Moodleを活用する授業 その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど) |
授業アンケート結果を受けての改善点 | 講義資料が不十分なところには,新しいデータなどを入れてより完全なものとする.さらに,パワーポイント資料の整備に努める.なるべく学生参加型の授業を心がける. |
教科書 | 特に指定しないが,「講義資料」を配布して,それに準じて講義を進める. |
参考書 | 海洋生物のケミカルコミュニケーション(北川・伏谷編,講談社) 海洋天然物化学(北川編,化学同人) 化学で探る海洋生物の謎(安元編,化学同人) 海洋生物の毒(塩見・長島著,成山堂) |
オフィスアワー | 講義後,728号室.質問などはメールでも対応する(ayocha@waseda.jp).連絡窓口:柿沼 誠(生物資源学部生物圏生命科学科,728号室) |
受講要件 | 海洋生物学,生化学などの基礎科目を理解しておくこと.一般常識を身につけていること. |
予め履修が望ましい科目 | 有機化学Ⅰ,有機化学Ⅱ,生化学,分子生物学. |
発展科目 | 公衆衛生学. |
その他 |
教員免許・各種資格取得に関連した科目 (注 : 必ず入学年度の学修(習)要項で確認してください) |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 生物活性物質,マリンバイオテクノロジー,医薬・研究試薬,バイオアッセイ,化学構造解析,ポリケチド,テルペノイド,ペプチド,抗菌・抗カビ,抗腫瘍,酵素阻害,食中毒,魚介毒,ケミカルコミュニケーション,化学防御,性フェロモン,生合成 |
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Key Word(s) | bioactive substance, marine biotechnology, medical drug, research reagent, bioassay, chemical constitution analysis, polyketide, terpenoid, peptide, antimicrobe, antimold, antitumor, enzyme inhibition, food poisoning, marine toxin, chemical communication, chemical defense, sex pheromone, biosynthesis |
学修内容 | 1.ガイダンス 2.背景 3.ケミカルシグナル 4.魚介類の毒 5.生化学資源としての可能性 6.抗菌・抗カビ・抗ウイルス・抗原虫 7.海洋天然物化学の問題点 8.抗腫瘍活性物質 9.レセプター・チャンネル阻害剤 10.中間試験 11.酵素阻害剤 12.酵素活性と他の活性(がん転移と血管新生) 13.遺伝子資源としての海洋生物 14.海洋天然物化学とケミカルバイオロジー 15.どのような方向に進めばよいのか? 16.期末試験 |
事前・事後学修の内容 | 集中講義(4~5日間を予定)形式で学修する. 予習:集中講義のため,事前にMoodleコースから講義資料などを配布する.講義資料を熟読し,各回の学修内容について予習する. 復習:4日間形式では集中講義の1日目(第1~4回),2日目(第5~9回),3日目(第11~13回),4日目(第14~15回)(5日間形式では集中講義の1日目(第1~3回),2日目(第4~7回),3日目(第8~9回),4日目(第11~13回),5日目(第14~15回))それぞれで学修した下記の内容から課題を選び,復習のためのレポートなどを課す.4日間形式では4日目実施の期末試験前(5日間形式では5日目実施の期末試験前)にその課題について説明し,質問を受ける. 1.集中講義の進め方,学習の目的・方法,参考書の紹介 2.魚貝毒の定義と研究法,食品衛生と海洋天然物,生体分子(有機化合物)の復習 3.プロスタグランジン,性フェロモン,化学誘引物質 4.魚貝毒による食中毒,フグ毒,シガテラ毒,パリトキシン,麻ひ性貝毒,下痢性貝毒,その他の魚貝毒 5.海洋天然物の利用(薬,農薬),海洋天然物化学由来の医薬品,化粧品素材としての海洋生物 6.抗菌・抗カビ・抗ウイルス・抗原虫物質 7.海洋天然物化学の問題点と解決策,海洋天然化合物のトレンド 8.海洋生物由来の抗腫瘍活性物質,薬剤開発のステップ 9.海洋生物由来のレセプター・チャンネル阻害剤 10.中間試験(第1~9回) 11.海洋生物由来の酵素阻害剤,標的分子と作用機序 12.酵素阻害剤探索,化学遺伝学,各種アッセイ法 13.海洋天然物の生合成経路,二次代謝産物の分類(テルペノイド,非リボソーム依存型ポリペプチド,アルカロイド,脂肪酸由来化合物,ポリケチド,補酵素因子)と解析法 14.ケミカルバイオロジー研究の歴史,天然物化学のケミカルバイオロジーへの応用 15.健康食品としての海洋生物,海洋生化学資源の開発,世界の研究拠点,優秀な人材確保のための取り組み 16.期末試験(第11~15回) |
事前学修の時間:120分/回 事後学修の時間:120分/回 |