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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 医学系研究科(修士課程・博士前期課程)看護学専攻
受講対象学生 大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程) : 1年次
選択・必修 必修
CNSコースは必須、修士論文コースは選択
授業科目名 精神看護学特論Ⅶ
せいしんかんごがく とくろん なな
Psychiatric and Mental Health Nursing Ⅶ
単位数 2 単位
ナンバリングコード
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 看護学科棟

担当教員 ○片岡 三佳, 北 恵都子(医学部看護学科), 前川 早苗(訪問看護ステーション あいさ 精神看護専門看護師), 福山 敦子(訪問看護ステーション 聲, 精神看護専門看護師), 山本 綾子(三重県こころの健康センター, 精神保健福祉士)

KATAOKA, Mika, KITA, Etsuko, MAEKAWA, Sanae, FUKUYAMA, Atsuko, YAMAMOTO, Ayako

実務経験のある教員 ○片岡 三佳, 北 恵都子は看護師として精神科病院での勤務経験があり, 前川 早苗, 福山 敦子は専門看護師として訪問看護を実践しており, 山本 綾子は精神保健福祉士として勤務しており、その経験を活用して教授する。

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 精神障害者のより豊かな地域生活の定着に向けて卓越した地域精神看護を展開するために、精神障害にも対応した地域包括ケアを推進する視点から、多様な病期や状況にある人々への上級実践看護を学ぶ。精神科リハビリテーション、リカバリーの背景を深く理解し、訪問看護を行うための知識や技術を学習する。また、地域における支援で重要なストレングスモデルを用いた事例検討を行い、多職種や多施設との連携、社会資源の開拓に向けて、地域精神医療における精神看護専門看護師の卓越した看護援助の組み立てを理解する。
学修の目的 精神疾患をもち地域で暮らす人やその家族を支えるための理論、社会システムの理解を深め、精神障害者があたりまえに地域で生活を送るうえでの課題と課題解決に向けた方略を探求する。
学修の到達目標 1.地域精神看護を展開するうえで基盤となる考え方を説明することができる。
2.精神訪問看護をとりまく法制度と、精神保健医療福祉のシステムおよびチーム、看護の役割を説明することができる。
3.精神疾患をもち地域で暮らす人の生活を知り、ストレングスを活かし、リカバリーを目指した支援計画を立案することができる。
4.地域包括ケアシステム関連した精神保健活動について説明することができる。
5.精神障害者の地域生活の定着に向けた課題解決に向けた方法を説明することができる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 プレゼンテーション(40%)、課題レポート(30%)、講義・演習への参加態度(30%)計100%(合計が60%以上で合格)
授業の方法 講義 演習

授業の特徴

PBL

プロジェクト型PBL

特色ある教育

プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点
教科書 なし
参考書 ・Charles A. Rapp & Richard J. Goscha(2011). The Strengths Model: A Recovery - Oriented Approach to Mental Health Services, Third Edition. Oxford University Press/田中英樹訳(2014). ストレングスモデル 第3版 リカバリー志向の精神保健福祉サービス, 金剛出版.
・Liberman R.P.(2008).Recovery from disability : manual of psychiatric rehabilitation, American Psychiatric Pub/西園昌久監修(2011). 精神障害と回復:リバーマンのリハビリテーション・マニュアル, 星和書店.
・Mary E. Copeland(2002). Wellness Recovery Action Plan. Peach Press/久野恵里(2002). 元気回復行動プラン, 道具箱.
・西尾雅明(2004). ACT入門-精神障害者のための包括型地域生活支援プログラム, 金剛出版.
・萱間真美他編 (2015). 日本訪問看護振興財団監修, 精神科訪問看護 Q&Aと事例でわかる訪問看護, 中央法規.
・萱間真美(2016). リカバリー・退院支援・地域連携のためのストレングスモデル実践活用術, 医学書院.
・尾崎新(1999).「ゆらぐ」ことのできる力 ゆらぎと社会福祉実践, 誠信書房.
・坂田三允総編集, 萱間真美他編(2009). 精神看護エクスペール⑧ 精神科訪問看護 第2版, 中山書店.
・Sarah J. Swanson & Deborah R. Becker(2015). Supported employment : applying the individual placement and support (IPS) model to help clients compete in the workforce/中原さとみ(2021). IPS援助付き雇用 : 精神障害者の仕事がある人生のサポート, 金剛出版.
オフィスアワー 毎週水曜日12:00~13:00
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目 精神看護学特論Ⅷ
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 地域、リカバリー、ストレングス
Key Word(s)
学修内容 1. 地域精神看護における基盤①:リカバリー・ストレングス・エンパワメントの理解
 リカバリーの考え方、リカバリーをアセスメントするための様々な手法としてのアセスメントツールや評価尺度、ストレングス、エンパワーメントの考え方について学習する(片岡)
2. 地域精神看護における基盤②:精神科訪問看護を中心とした地域精神看護の理解
 精神科訪問看護の歴史と関連法制度、アウトリーチ、Assertive Community Treatment(ACT)とACTにおける看護実践、ケアマネジメント、リカバリーカレッジについて講義を受け、討議する(片岡)
3. 地域精神看護における基盤③:精神科リハビリテーションの概念の変遷と障害福祉サービス
 精神科リハビリテーションの概念の変遷、障害福祉サービスの意義、内容についてプレゼンセーションし、討議する(片岡)
4. 地域精神看護における援助の基盤①:地域で精神疾患を持ち暮らす人のアセスメント方法
 精神看護学 特論Ⅳを参考にして、地域で精神疾患を持ち暮らす人のアセスメントで重要なことをプレゼンテーションし、討議する(前川)
5. 地域精神看護における援助の基盤②:日常の援助・利用者との信頼関係構築の技術
 精神看護学 特論Ⅱを参考にして、地域で精神疾患を持ち暮らす人や多様な病期や状況にある人々との信頼関係の構築で重要なことをプレゼンテーションし、討議する(片岡)
6. 地域精神看護における援助の基盤③:通院型治療環境とその支援
 精神科外来、精神科デイケアのシステム、利用する対象者の特徴、看護実践の実際をプレゼンテーションし、支援について討議する(北)
7. 地域精神看護における援助の基盤④:就労に向けたプログラムとその支援
 疾病管理とリカバリープログラム(Illness Management and Recovery:IMR)や個別就労支援プログラム(Individual Placement and Support:IPS), 元気回復行動プラン(Wellness Recovery Action Plan:WRAP)など就労に向けた支援の類型とシステム, 関与する職種とその役割, 利用する対象者の特徴, 看護実践の実際をプレゼンテーションし, 支援について討議する(片岡)
8. 地域精神看護における地域との連携方法①:相談支援事業・行政との連携方法
 相談支援事業・行政関係者へのインタビューを通して、相談支援事業・行政との連携についてプレゼンテーションし、連携方法について討議する(山本)
9. 地域精神看護における地域との連携方法②:地域資源・家族との連携
 家族会への参加や参加者へのインタビューを通して、地域資源・家族との連携についてプレゼンテーションし、連携のあり方を討議する(片岡)
10. 地域精神看護における地域との連携方法③:地域支援でのコンサルテーション
 精神障害者の地域生活定着に関連する事例をもとに、地域資源との連携、調整における看護師の役割を討議する(前川)
11. 精神科訪問看護でのケア ①:ストレングスモデルを活用した精神科訪問看護の実践
 ストレングスモデルを活用した取り組みについて講義を受け、学習する(福山)
12. 精神科訪問看護でのケア ②:ストレングスモデルを活用した精神科訪問看護の事例検討①
 ストレングスモデルにおけるアセスメントを中心とした事例検討を行う(福山)
13. 精神科訪問看護でのケア ③:ストレングスモデルを活用した精神科訪問看護の事例検討②
 ストレングスモデルにおける個別リカバリープランを中心とした事例検討を行う(福山)
14. 精神科訪問看護でのケア ④:精神科訪問看護における精神看護専門看護師の活動
 精神看護専門看護師による精神科訪問看護活動の実際について講義を受け、討議する(前川)
15. 地域精神看護の展望:地域包括ケアシステムにおける精神看護の役割
 これまでの学習をふまえて地域包括ケアシステムの実際と課題をプレゼンテーションし、今後の地域精神看護の課題、高度実践看護師に求められる役割についてディスカッションする(片岡)
事前・事後学修の内容 授業前の予習および復習
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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