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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 医学系研究科(修士課程・博士前期課程)看護学専攻
受講対象学生 大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程) : 1年次
選択・必修 必修
CNSコースは必須、修士論文コースは選択
授業科目名 精神看護学特論Ⅵ
せいしんかんごがく とくろん ろく
Psychiatric and Mental Health Nursing Ⅵ
単位数 2 単位
ナンバリングコード
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 看護学科棟

担当教員 ○片岡 三佳(医学部看護学科),岡田 元宏(医学部医学科, 医師), 佐々木 典子(三重大学医学部附属病院, 薬剤師), 山口 知代(信貴山病院分院上野病院, 精神看護専門看護師)

KATAOKA, Mika, OKADA, Motohiro, SASAKI, Noriko, YAMAGUCHI, Tomoyo

実務経験のある教員 ○片岡 三佳は看護師として精神科病院での勤務経験があり, 岡田 元宏は精神科医師、山口 知代は専門看護師として, 佐々木 典子は薬剤師として勤務しており、その経験を活用して教授する。

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 精神的な問題を抱えた人に対して、精神看護専門看護師としてCareとCureを融合した高度な看護実践を行うことができるように、精神科薬物療法や身体療法などの治療方法および効果判定や有害作用の評価、多職種との連携、コンコーダンスモデルを中心とした服薬支援の際に重要になる共同意思決定について、講義と自己学習を統合したプレゼンテーション、教員および受講生同士による討議を通して学習を深める。また、他の専門職種からも最新の知識を得て、専門看護師として自己の治療的活用法を探究する。
学修の目的 精神看護の実践の場で出会う病態や主な疾患に対する薬物療法・身体療法について最新の知見を得て、治療の効果およびその限界を理解し、臨床看護における介入のあり方について探求する。
学修の到達目標 1. 精神科領域の病態や主な疾患に対する薬物療法の行い方、臨床効果や有害反応を説明することができる。
2. 精神科薬物療法の実際事例を考察し、より効果的な薬物療法の実際に向けた多職種との連携について述べることができる。
3. 精神的な問題を抱えた人にとっての服薬に対する感情と服薬支援の方法を説明することができる。
4. コンコーダンスモデルを中心とした共同意思決定について説明することができる。
5. 精神科における身体療法の臨床効果や有害作用とその評価を理解することができる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 プレゼンテーション(40%)、課題レポート(30%)、講義・演習への参加態度(30%)計100%(合計が60%以上で合格)
授業の方法 講義 演習

授業の特徴

PBL

プロジェクト型PBL

特色ある教育

プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点
教科書 なし
参考書 ・飛鳥井望(2008). PTSDの臨床研究 理論と実践, 金剛出版.
・安保寛明, 武藤教敬志(2010).コンコーダンス患者の気持ちに寄り添うスキル 21, 医学書院.
・Benjamin J. Sadock, Virginia A. Sadock, Norman Sussman(2006)./ 山田和男, 黒木俊英, 神庭重信監訳 (2007). カプラン精神科薬物ハンドブック:エビデンスに基づく向精神薬療法 第4版, メディカル・サイエンス・インターナショナル.(Kaplan & Sadock's Pocket Handbook of Psychiatric Drug Treatment.
fourth edition, USA: Lippincott Williams & Wilkins, Inc.)
・Bond C.(2004). Concordance: A partnership in medicine-taking, Pharmaceutical Press, the publishing division of the Royal Pharmaceutical Society of Great Britain, London UK./ 岩堀平門 , ラリー・フラムソン訳(2010). なぜ,患者は薬を飲まないのか?,薬事日報社.
・林直樹(2007).リストカット 自傷行為をのりこえる, 講談社現代新書.
・今井幸充(2012). 認知症のADLとBPSD評価測度, ワールドプランニング.
・井上令一監修(2016). カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5 診断基準の臨床への展開 第3版, メディカル・サイエンス・インターナショナル.
・日本精神神経学会監修(2014). DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル, 医学書院.
・仙波純一訳(2015). ストール精神薬理学エセンシャルズ 神経科学的基礎と応用 第4版, メディカルサイエンスインターナショナル.
・Snowden A., Martin C., Mathers B. & Donnell A.(2014). Concordance; a concept analysis. Journal of Advanced Nursing, 70(1), 46-59.
オフィスアワー 毎週水曜日12:00~13:00
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目 精神看護学特論Ⅶ
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 薬物療法、身体療法
Key Word(s)
学修内容 1.精神疾患の診断と治療(総論)
 精神科診断、診断分類と精神機能、治療全般とその評価について、講義を受け、理解を深める(岡田)
2.主な精神疾患と薬物療法①:統合失調症・統合失調感情障害の治療と薬物療法
 統合失調症・統合失調感情障害を有する患者への治療の行い方(主に薬物療法)とその評価について、最新の知見を講義より受け、理解を深める。さらに、より効果的な薬物療法の実際に向けて、多職種との連携について検討する(岡田)
3.主な精神疾患の薬物療法 ②:気分障害の治療と薬物療法
 気分障害を有する患者への治療の行い方(主に薬物療法)とその評価について、最新の知見を講義より受け、理解を深める。さらに、より効果的な薬物療法の実際に向けて、多職種との連携について検討する(岡田)
4.主な精神疾患の薬物療法 ③:不安障害・適応障害の治療と薬物療法
 不安障害・適応障害を有する患者への治療の行い方(主に薬物療法)とその評価について、最新の知見を講義より受け、理解を深める。さらに、より効果的な薬物療法の実際に向けて、多職種との連携について検討する(岡田)
5.主な精神疾患の薬物療法 ④:パーソナリティ障害の治療と薬物療法
 パーソナリティ障害を有する患者への治療の行い方(主に薬物療法)とその評価について、最新の知見を講義より受け、理解を深める。さらに、より効果的な薬物療法の実際に向けて、多職種との連携について検討する(岡田)
6.主な精神疾患の薬物療法 ⑤:老年精神医学としての高齢者の心理、認知症やせん妄の治療と薬物療法
 老年精神医学としての高齢者の心理 、認知症やせん妄を有する患者への治療の行い方(主に薬物療法)とその評価について、最新の知見を講義より受け、理解を深める。さらに、より効果的な薬物療法の実際に向けて、多職種との連携について検討する(岡田)
7.主な精神疾患の薬物療法 ⑥:その他の主な精神疾患(発達障害、依存症、摂食障害など)の治療と薬物療法
 発達障害、依存症、摂食障害を有する患者への治療の行い方(主に薬物療法)とその評価について、最新の知見を講義より受け、理解を深める。さらに、より効果的な薬物療法の実際に向けて、多職種との連携について検討する(岡田)
8. 薬物療法 と薬剤師との連携①:向精神薬を使用した薬物療法:薬剤師との連携①
 抗精神病薬、抗てんかん薬の作用・副作用機序、実際の処方や課題について最新の知見を講義より受け、事例を用いて学習する。さらに事例を通して、より効果的な薬物療法の実際に向けて、薬剤師との連携について検討する(佐々木)
9. 薬物療法 と薬剤師との連携②:向精神薬を使用した薬物療法 :薬剤師との連携②
 抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、その他の向精神薬の作用・副作用機序、実際の処方や課題について最新の知見を講義より受け、事例を用いて学習する。さらに事例を通して、より効果的な薬物療法の実際に向けて、薬剤師との連携について検討する(佐々木)
10. 薬物療法に対する服薬支援①:精神科領域における服薬支援①
 共同意思決定に関すること、コンプライアンス・アドヒアランス・コンコーダンスの概念をプレゼンテーションし、事例検討を行い、共同意思決定について検討する( 片岡)
11. 薬物療法に対する服薬支援②:精神科領域における服薬支援②
 コンコーダンスの概念を活用した演習を行い、服薬する当事者の気持ちを理解した服薬支援方法や課題に関する基礎的知識を学習する。その人にあった服薬支援方法を討議する(片岡)
12. 薬物療法に対する服薬支援③:精神科領域における服薬支援③
 コンコーダンスの概念を活用したロールプレイを行い、服薬する当事者の気持ちを理解した服薬支援方法を体験し、その人にあった服薬支援方法を討議する(片岡)
13. 精神科における身体療法 ①:修正型電気けいれん療法(m-ECT)、反復経頭蓋時期刺激療(rTMS)の概要
 修正型電気けいれん療法(m-ECT)、反復経頭蓋時期刺激療(rTMS)の背景および効果と課題について講義を受け、学習する(岡田)
14. 精神科における身体療法②:運動療法の概要
 運動療法の背景および効果と課題について講義を受け、学習する(岡田)
15. 高度実践看護師が行う服薬支援:精神看護専門看護師が行う服薬支援
 服薬困難な事例を用いて、具体的な服薬支援について討議する(山口)
事前・事後学修の内容 授業前の予習および復習
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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