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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 人文学部文化学科
受講対象学生 2023年度以前入学生対象
学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修
授業科目名 文学概論C
ぶんがくがいろんC
Introduction to German Literature C
単位数 2 単位
受講対象学生 2024年度以降入学生対象
学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修
授業科目名  ドイツ語圏文学概論
どいつごけんぶんがくがいろん
Introduction to German Literature
単位数 2 単位
ナンバリングコード
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 木曜日 3, 4時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 稲葉 瑛志(人文学部)

INABA, Eiji

SDGsの目標
連絡事項 https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=19529

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 近代ドイツ文学の全体像を、「国民」「神話」「モデルネ」などの鍵概念に着目して把握することがこの授業の主眼です。
18世紀のヨーロッパでは国民国家の形成や工業化・産業化の促進に代表される近代化によって、文化的・社会的領域の変容が余儀なくされました。一方、「遅れてきた国民」と言われるドイツは、19世紀以降ようやく近代ヨーロッパの舞台に登場することになります。そしてこうした遅れを取り戻し、他の西洋列強に肩を並べるべく、急激なスピードで産業化・工業化を進めていきます。しかしながら急激な近代化の達成からくる特有の思い上がりがナショナリズムを他国よりも過激化させる原因となり、ナチズム到来の下地を作ることになりました。
こうした近代ドイツ特有の「遅れ」と「スピード」が、社会的領域だけでなく、文化的領域においても、ロマン派やニーチェなどの独特な文学・思想の形成に影響を与えているだけでなく、近代化の闇の側面を照らした作品の誕生にもかかわっています。
ゲーテ、トーマス・マン、カフカなど、みなさんも耳にしたことのある作家たちは、こうした近代化の荒波の中で、過ぎ去るものの憧憬と来るべきものの期待と不安に悩まされながら文学作品を生み出しました。
本授業では、この急激な近代化を念頭に、ドイツ文学を様々な角度から読み進めていきます。
学修の目的 1. 近代ドイツ文学の読解を通じて、 ドイツ語圏における近代の諸問題を文化的側面から多角的に考察すること。
2. その作業を通じて、現代の私たちの文化の問題をこれまでとは違った角度からもう一度捉え直すこと。
3. 複雑な文化現象を論じるために有効な視座を獲得すること。
学修の到達目標 1. 文学作品における文化的・思想的意味を見出すこと。
2. ヨーロッパの文化を研究するための基礎的・総合的な力を修得すること。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○人文科学の諸分野の専門的知識と豊かな教養を身につけている。
 変動激しい現代社会・地域社会について、専門的知識に基づいて論理的に考え、総合的に判断できる。
○人文科学諸分野の成果に基づき、世界各地域の固有の文化に関して、広い視野から探求できる。
 変動激しい現代社会・地域社会に対する理解を基盤として、国際感覚に基づいて行動できる。
 自ら学んだ知を、口頭表現や文章表現によって的確に発信することができる。
 国際社会と地域社会の一員という自覚をもち、その発展に貢献できる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  •  主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 平常点40%、レポート60%
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点 授業の理解度をはかるために、毎授業の終わりにコミュニケーションペーパーを提出してもらいます。そちらも平常点に含まれます。
教科書 プリントを配布します。
参考書 授業中に指示します。
オフィスアワー 火・木曜日12:00〜13:00、稲葉研究室(あるいはドイツ語ゼミ室)
受講要件
予め履修が望ましい科目
発展科目 「ドイツ文学論」、「ドイツの文学」、「ドイツ文学演習」
「ドイツ語圏の文学」、「ドイツ語圏文学演習」
その他 ドイツ語の資料はすべて翻訳されたものを配布しますので、ドイツ語を履修していない学生も受講可能です。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード ドイツ文学、ドイツ文化
Key Word(s) German Literature, German Culture
学修内容 18世紀から20世紀のドイツ語圏の文学作品を取り上げ、近代化の諸問題について考察します。
授業は基本的に講義形式で行いますが、指定されたテクストの重要な場面を各自読み、グループで取り組む「読書会」の機会も設ける予定です。
授業は以下の通り進める(予定を変更する場合あり)。

1. 導入: ドイツ文学とは何か?
2. 叙事詩:『ニーベルンゲンの歌』
3. 啓蒙主義:レッシング
4. 教養市民の自己意識:ゲーテ
5. 初期ロマン派の文学:シュレーゲル兄弟、ノヴァーリス
6. グリム童話とゲルマン神話
7. 後期ロマン派の文学:E. T. A. ホフマン
8. ナショナリズムと文学:クライスト
9. スイスの文学:ハイジ
10. ロマン派オペラ:ヴァーグナーとニーチェ
11. 世紀末オーストリアの文学:ホーフマンスタール
12. 不条理文学:カフカ
13. 教養市民の没落: トーマス・マン
14. アウシュヴィッツの詩:ツェラン
15. 過去と未来:シュリンク
事前・事後学修の内容 ドイツ文学だけでなく、ドイツの文化や思想、歴史などにも広く関心を持つことが望ましい。
授業で扱った作品を自分で読み、参考文献も参照しながら理解を深めるよう取り組むこと。
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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