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開講年度 | 2024 年度 | |
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開講区分 | 医学部医学科 ・臨床実習 | |
受講対象学生 |
学部(学士課程) : 4年次, 5年次 医学部医学科の臨床実習クリニカル・クラークシップ(4年次1月~5年次3月まで) |
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選択・必修 | 必修 |
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授業科目名 | 家庭医療学(総合診療部) | |
かていいりょうがく(そうごうしんりょうぶ) | ||
Family Medicine (General Practice) | ||
単位数 | 単位 | |
ナンバリングコード | medc-medc-FAME-3601-001
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
スケジュール表による 2024年1月〜2025年3月 |
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開講時間 |
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授業形態 |
対面授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
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開講場所 | 地域の病院・診療所, 三重大学医学部探索医学研究棟2F 総合診療部医局, 3F リフレッシュスペース, 先端医科学研究棟3F 多目的室, 附属病院外来棟5F スキルズ・ラボ, など | |
担当教員 | 山本憲彦, 若林英樹, 堀端謙, 山本貴之, 日比亨, 中村太一, * 市川周平, 地域の総合診療・家庭医療クリニカル・クラークシップ指導医 * コーディネーター | |
Yamamoto Norihiko, Wakabayashi Hideki, Horibata Ken, Hibi Toru, Nakamura Taichi, * Ichikawa Shuhei, and Supervisory physicians who specialise in general medicine and family medicine, and work at hospitals and clinics in a community in Mie prefecture. * coordinator | ||
ichikawa-s@med.mie-u.ac.jp | ||
SDGsの目標 |
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連絡事項 | * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | 総合診療は領域横断性を特徴とする専門性であり、総合診療医は個々の臓器や疾患だけではなく、患者と患者を取り巻く家族や環境の健康全般の管理を担う。総合診療医は、主に診療所や地域の小規模病院でのプライマリ・ケアや、中規模病院での臓器や領域に因らない診療を担う。一方で、高次病院等での重篤な多併存疾患患者の管理や、医療資源の限られた僻地や極地での健康管理、少ない資源で多数の疾患と外傷の管理を求められる大規模スポーツ大会での医事運営など、総合診療医はその幅広い領域への診療能力を活かして多様な場面で活躍している。 総合診療部の臨床実習では、家庭医療、総合診療、プライマリ・ケア、Hospitalist Medicine、地域医療の実際を学ぶ。地域の病院・診療所で、チームの一員として、プライマリ・ケアやHospitalist Medicineの実践に関わる中で、医師としての基本的な知識・臨床技能や態度を学ぶ。臨床実習は基本的に地域の医療機関で行うが、実習期間の初日、二週間目の金曜日、および最終日は大学で行う。 実習初日は大学でのオリエンテーションを行う。総合診療の概論や健康の社会的決定要因 (Social Determinants of Health : SDH)、介護保険や高齢者総合評価 (Comprehensive Gerontological Assessment : CGA)、臨床推論など、地域の医療機関での診療にチームの一員として参画するのに必要な知識を学ぶ。併せて、模擬患者による医療面接実習を行う。 二週目の金曜日は大学での実習とし、心エコーや腹部エコー等のPoint Of Care Ultra Sound (POCUS) や、SDHを有する複雑な症例のプレゼンテーション、家族指向のケアなどを学ぶ。 実習最終日は、各自の学びをグループディスカッションで共有し、実習場所や地域などの背景により医療の在り方が異なることを学ぶ。 本実習の冒頭で、学生各々が本実習で獲得すべき目標を各自の将来像を踏まえて設定し、それを実習施設の指導医とスタッフに予め共有する。そうすることで、学習者は学習者個別の必要と社会からの要請の双方に応じた主体的な学びを得る。各学習者の学び・当初の自身の学習目標の達成度合いを実習中間日に振り返り、残りの実習期間での課題を自ら設定し、学習者と実習先施設の指導医やスタッフと共有する。また、実習最終日までに、自身の学習成果をポートフォリオにまとめる。これらメルクマールとなる振り返りの機会だけでなく、その日の実習を振り返ることで省察を行い、日々学びを深めることを推奨する。 |
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学修の目的 | 総合診療クリニカル・クラークシップでは、地域住民のニーズに合致する医療、総合診療、家庭医療、プライマリ・ケア、Hospitalist Meidine、地域医療にをチームの一員として関わる。 本実習を通じて、大学で学んだ医療の基本的な知識と技術を再確認する。また、家庭医・総合診療医である指導医の姿から、プライマリ・ケアの現場で求められる態度を学ぶ。大学病院での実習では体験できない日常の健康問題の特色を学び、プライマリ・ケアでの問題の解決の手法や患者の世界と接するプライマリ・ケア特有の診療を学び、予防・健康増進や在宅医療を学ぶ。また、継続的ケアを維持するための良好な患者医師関係や病診連携、診診連携、多職種との協働活動、さらに家庭医や地域全体を視野に入れた医療活動などを体験する。 |
学修の到達目標 | ・プライマリ・ケアの機能,役割を説明できる。(以下のキーワードを参考) 患者の疾患の特徴(慢性疾患,軽症,未分化な病気,病気を抱えていない患者) 患者が診療に期待する内容 複数の健康問題を取り扱うこと 医師の治療目標の特徴(個別性の重視,cureとcare,地域背景の理解) 施設ごとにできる医療範囲の違い 診療の継続性 近接性(患者の通院距離としての近さ、心理的な近さ、かかりやすさ) ・患者背景を踏まえたケアの重要性を説明できる。(以下のキーワードを参考) 患者の想い、家庭、生活、地域の特性を含めた患者背景 倫理的問題に対して、患者背景をふまえて検討することが重要だと認識できる ・病診連携/診々連携の重要性を理解し説明できる。(以下のキーワードを参考) 紹介元・紹介先の双方の状況・役割を理解し説明できる 患者の利益・利便を優先した連携 地域における、自施設の立ち位置 紹介先に求められる紹介状を記載することができる 患者の代理人として、患者背景も踏まえた記載 ・多職種連携・多職種協働の重要性を理解し説明できる。(以下のキーワードを参考) 複数の職種が、1人の患者ケアに関わる連携の有効性 他の職種の業務内容の理解 多職種が参加する会議・ミーティングへの参加(可能であれば) ・プライマリ・ケアに従事する医師の生活面も含めた現状を実感できる ・医療における経済面を意識することの重要性を説明できる。 患者の費用負担を考慮した適切な医療 診療所/病院の経営者としての視点 限りある医療資源を社会全体にどう分配すべきか?というマクロの視点 ・地域住民への健康増進の視点を持つことの重要性を説明できる。 健康教室への参加・地域の健康づくりへの貢献 ワクチン・健康診断の場への参加 ・医療政策について考える視点の重要性を説明できる。 行政が中心となる医療政策,プロジェクトへの関心 【コアとしての臨床能力を獲得するために必要な臨床例および臨床問題】 A.症状,徴候,検査データ ・プライマリ・ケアで頻度の高い、以下の愁訴について問診・診察を行い、鑑別診断 を挙げて、自分なりに診療方針を立ててまとめることができる □ 感冒症状 □ 咳 □ 頭痛 □ その他(不眠,便秘,体重減少,貧血,めまいなど) B.疾 患 ・実習施設の特徴によって、以下の①もしくは②のいずれかの疾患について、治療の 医学的な目標を踏まえた治療計画を作成できる。 ①プライマリ・ケアで頻度の高い,高齢者における外来疾患 □ 高血圧症 □ 糖尿病 □ 脂質代謝異常症 ②プライマリ・ケアで頻度の高い,高齢者における入院疾患 □ 肺炎 □ 尿路感染症 □ その他(心不全、気管支喘息、消化性潰瘍、貧血など) C.その他 ・高齢者医療における下記のキーワードを理解し、高齢者総合評価を実施できる。 □ 高齢者医療における多職種連携・多職種協働 □ 虚弱高齢者(Frail elderly)という概念 □ 老年医学の巨人(Geriatric giants)という概念 □ 介護保険制度 □ ADL(Activity of daily living)とIADL(Instrumental activity of daily living) □ 抑うつ,認知機能の評価スケール |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 中間振り返りプレゼンテーション・最終日提出のポートフォリオ・高齢者総合評価シート・実習中の外来/病棟などでの実際の医療面接・診療・手技・態度などを総合的に評価し、60点以上を合格とします。但し、定められた提出物が未提出の場合は、60点を超えていても不合格とします。また、正当な理由のない遅刻や欠席は減点の対象になります。 |
授業の方法 | 講義 実習 実技 |
授業の特徴 |
プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業 地域理解・地域交流の要素を加えた授業 キャリア教育の要素を加えた授業 その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど) |
授業アンケート結果を受けての改善点 | LINE WORKS(業務用SNS,業務用インスタントメッセンジャー)やeラーニングを用いて、大学教員から離れた実際の臨床の場であっても、即時の振り返りや情報共有が進むように取り組んでいます。また、ワークベースドアセスメントとして、実際の臨床現場でチームの一員として、医療と関わり学習する学習者の実習中の形成的な評価をルーブリックをベースにした評価表を用いて行っています。 これらにより、1ヶ月の実習期間を最大限活用し、学習者の目標や成長段階、興味や将来像に合わせたきめ細やかな学習の環境を提供できると期待しています。 |
教科書 | |
参考書 | 01. 金城光代. ジェネラリストのための内科外来マニュアル (第2版). 東京: 医学書院; 2017. 02. 藤沼康樹. 新・総合診療医学 診療所総合診療医学編 (第3版). 東京: カイ書林; 2019. 03. 林野泰明 (監訳). 実践行動医学. 東京: メディカルサイエンスインターナショナル; 2010. 04. 徳田安春 (監訳). マクギーのフィジカル診断学 (原著第4版). 東京: 診断と治療社; 2019. 05. William Silen : COPE’s Early Diagnosis of the acute abdomen (22nd ed). Oxford: Oxford University Press; 2010. 06. Loscalzo et al. Harrison's principles of INTERNAL MEDICINE (21st ed). New York: McGraw-Hill; 2022. 07. 日本家庭医療学会 (編). 新 家庭医 プライマリ・ケア医入門 -地域で求められる医師をめざして. 大阪: プリメド社; 2010. 08. Stewart M, et al (authors), 葛西龍樹 (監訳). 患者中心の医療の方法 原著第3版. 東京: 羊土社; 2021. 09. McDaniel SH, et al (authors), 松下明 (監訳). 家族志向のプライマリ・ケア. 東京: 丸善出版; 2012. 10. 近藤尚己, 西村真紀 (編著), 日本プライマリ・ケア連合学会 (監修). 実践SDH診療 できることから始める健康の社会的決定要因への取り組み. 東京: 中外医学社; 2023. 11. 竹村洋典 (編). 海のむこうの総合診療. 治療 2015; 97 (7). 12. 竹村洋典 (編). 知っておくべき総合診療の現在 実践と教育・研究から未来を展望する. 診断と治療 2015; 103 (12). 13. 竹村洋典 (編). 医療面接 学びなおし~基礎から臨床に使える応用まで~. レジデント 2016; 9(3). |
オフィスアワー | コーディネーター : 三重大学大学院医学系研究科 総合診療医学 助教 市川周平 メール : ichikawa-s@med.mie-u.ac.jp *LINE WORKSでのメッセージも可 オフィス : 探索医学研究棟2階 総合診療部医局 オフィス・アワー : 月曜日~金曜日 10時~17時 *教育・研究などのため不定期で不在となるため、不在時は事務補佐員へ連絡 |
受講要件 | 学生教育研究災害傷害保険、学研災付帯賠償責任保険に必ず加入すること クリニカル・クラークシップ受講前に必要な予防接種を受けること |
予め履修が望ましい科目 | |
発展科目 | ・家庭医療学 (総合診療科) エレクティブ ・長期地域臨床実習 (Longitudinal Regional Community Curriculum : LRCC/LIC) 名張市立病院、志摩市民病院、市立伊勢総合病院、みたき総合病院、紀南病院での3か月・4か月のエレクティブ |
その他 | COVID-19感染症の流行状況により期間や学習内容が変わることがあります。 |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 総合診療科、総合診療医、家庭医療学、家庭医、プライマリ・ケア、Hospitalist medicine、病院総合医、地域医療、高齢者医療、地域志向、患者中心の医療の方法、多職種連携、病診連携・診診連携 |
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Key Word(s) | General Practice, General Practitioner, Family Medicine, Family Practitioner, Primary Care, Hospitalist Medicine, Community Medicine, Geriatric Medicine, Community Oriented Primary Care, Patient-Centered Clinical Method, Interprofessional Collaboration, Hospital and Clinic Cooperation |
学修内容 | 初日は大学に集合し家庭医療の基盤的研修などを行う。 2日目以降は家庭医療・総合診療を行っている医療施設に分かれ、研修を4週間行う。 2週目の木or金曜日は各実習先施設で中間の振り返り (プレゼンテーション) を行う。実習前半で感じた自らの成長を報告し、実習後半に向けての目標を設定し発表する。 また、2週目の週末には、大学でスキル実習、SDHのプレゼンテーション、家族指向のケアの座学が行われる。 最終日は大学でグループディスカッションを行い、研修の総括を行う。 学習内容のうち、医学教育モデル・コア・カリキュラム令和4年度改訂版へ対応している項目は以下の通り。 https://www.mext.go.jp/content/20240220_mxt_igaku-000028108_01.pdf 第1章 医師として求められる基本的な資質・能力 PR:プロフェッショナリズム GE:総合的に患者・生活者を見る姿勢 LL:生涯にわたって共に学ぶ姿勢 RE:科学的探究(Research) PS: 専門知識に基づいた問題解決能力 CS: 患者ケアのための診療技能 CM: コミュニケーション能力 IP: 多職種連携能力 SO: 社会における医療の役割の理解 |
事前・事後学修の内容 | 本授業の目的を達成するための自己学習の資源: ・eラーニング・サイト;三重大学家庭医療学システム ビデオ講義、プレゼンテーション・ポートフォリオ提出など URL : https://family-medicine.medic-mie-u-lms.jp/home ・学生/施設指導医/大学教員間の専用コミュニケーションツール (LINE WORKS) 参考資料: 01. 金城光代. ジェネラリストのための内科外来マニュアル (第2版). 東京: 医学書院; 2017. 02. 藤沼康樹. 新・総合診療医学 診療所総合診療医学編 (第3版). 東京: カイ書林; 2019. 03. 林野泰明 (監訳). 実践行動医学. 東京: メディカルサイエンスインターナショナル; 2010. 04. 徳田安春 (監訳). マクギーのフィジカル診断学 (原著第4版). 東京: 診断と治療社; 2019. 05. William Silen : COPE’s Early Diagnosis of the acute abdomen (22nd ed). Oxford: Oxford University Press; 2010. 06. Loscalzo et al. Harrison's principles of INTERNAL MEDICINE (21st ed). New York: McGraw-Hill; 2022. 07. 日本家庭医療学会 (編). 新 家庭医 プライマリ・ケア医入門 -地域で求められる医師をめざして. 大阪: プリメド社; 2010. 08. Stewart M, et al (authors), 葛西龍樹 (監訳). 患者中心の医療 原著第3版. 東京: 診断と治療社; 2021. 09. McDaniel SH, et al (authors), 松下明 (監訳). 家族志向のプライマリ・ケア. 東京: 丸善出版; 2012. 10. 近藤尚己, 西村真紀 (編著), 日本プライマリ・ケア連合学会 (監修). 実践SDH診療 できることから始める健康の社会的決定要因への取り組み. 東京: 中外医学社; 2023. 11. 竹村洋典 (編). 海のむこうの総合診療. 治療 2015; 97 (7). 12. 竹村洋典 (編). 知っておくべき総合診療の現在 実践と教育・研究から未来を展望する. 診断と治療 2015; 103 (12). 13. 竹村洋典 (編). 医療面接 学びなおし~基礎から臨床に使える応用まで~. レジデント 2016; 9(3). |
事前学修の時間:60分/回 事後学修の時間:60分/回 |