三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 生物資源学研究科(博士前期課程)生物圏生命科学専攻
受講対象学生 大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程) : 1年次
選択・必修 選択必修
授業科目名 水産応用情報学演習
すいさんおうようじょうほうがくえんしゅう
Seminar on Applied Marine Informatics
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Life-5372-015
開放科目 非開放科目    
開講学期

通年

開講時間
集中講義科目のため,開講時間はMoodle,掲示もしくはEメールにて受講者に連絡する.
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 開講場所は,Moodle,掲示もしくはEメールにて受講者に連絡する.

担当教員 岡辺拓巳(生物圏生命科学専攻)

OKABE, Takumi

実務経験のある教員 気象情報企業や情報通信企業にて,気海象情報システムの構築や運用に関する実務に従事した経験を活かして,ICTの実装とビッグデータが鍵を握るスマート水産業の実務的な情報も踏まえた演習を行う.

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 海洋におけるデータトランスフォーメーション(DX)を主題とする.沿岸や海洋環境,生物や漁業における課題を設定し,センシングやデジタル化といった情報技術やIoTを活用したデータ取得を実施する実践的な演習である.また,オープンデータ等のビッグデータも交えた分析(機械学習,データマイニング,統計解析など)に取り組む.一連のプロジェクトは,定期的に発表やレビューを実施する.

(DP,CPとの関連)
本講義では,生物資源学研究科DPのうち(3)科学的・論理的な思考と問題解決力,(4)プレゼンテーション・コミュニケーション能力,の修得を目指す.
学修の目的 海洋DXへの理解を深めるとともに情報技術の海洋分野への応用技術を習得し,スマート水産業における課題を技術的に解決できる能力を身につけることを目的とする.
学修の到達目標 水産業や海洋における課題に対して情報技術を応用しすることができる.センサ類を実フィールドに展開し,オープンデータを含めてビッグデータを生成する技術を習得する.このデータを分析し,持続可能なスマート水産業を社会実装するための知識と技術を習得する.

(知識)
データ取得に係る工作・プログラミング,センシングや通信技術,データ分析などに関する知識を習得し,それぞれの特徴,メリットやデメリットを理解してフィールドでの課題対応に適切な技術選択をできるようになる.

(態度)
プレゼンテーションやディスカッション,プロジェクトのレビューを通じて,展開された議論や情報を自身の意見とともに取りまとめるとともに,それを適切に説明して他者に理解してもらうことができる.

(技能)
事前事後学習や演習中のシステム構築作業を通じて,海洋や水域からデータを取得し,分析するまでの一連のソフトウェアおよびハードウェアに関する技術を習得し,ICT活用の場面において自ら論理的に計画・構築するとともに,それを的確に説明することができる.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  •  論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 レビュー・発表(30%),プレゼンテーションや議論における受講生間の相互評価(20%),最終レポート課題(50%)より評価する
合計が60%以上で合格(単位取得)となる.

(知識)
定期的に実施するレビュー内容を評価する(システム構築の計画,進捗報告,テーマに対する技術的なアイデアや検討,30%).

(態度)
プレゼンテーション・レビューやその後に展開される議論を含め,受講生間での相互評価を実施する(20%).

(技能)
最終レポート課題において,フィールドに投入したシステムやデータ処理技術の習得を報告することで,技術的な習得を評価する(30%).また,自身が構築したシステムを的確に説明・考察できているか,内容と論理展開も評価する(20%).
授業の方法 演習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業
地域理解・地域交流の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点 受講生が自ら調査やデータ取得・処理し,これらを定期的に発表することを取り入れ,グループワークや教員との双方向のやり取りを通じて学修の効果を高める.また,前年度の授業アンケートの結果を基に改善する.
教科書 適宜,演習に必要な資料を配布する.
参考書 分析手法に関する書籍や文献,例えば
・飯塚修平:ウェブ最適化ではじめる機械学習,ISBN978-4-87311-916-8
ハードウェア作成に関する書籍や文献,例えば
・Massimo Banzi et al.:Arduinoをはじめよう,ISBN978-4-87311-733-1
オフィスアワー Eメールにて予約,日時を調整する.okabe@bio.mie-u.ac.jp
受講要件 なし
予め履修が望ましい科目 なし
発展科目 なし
その他 プログラミングやデータ分析を実施するため,ラップトップPCを持参すること.プログラミング等,不明な点は自ら解決を模索する努力が必要となる.

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード スマート水産業,センシング,ビッグデータ分析
Key Word(s) ICTs for fisheries, sensing, big data analysis
学修内容 第1回:ガイダンス,イントロダクション:スマート水産業と海洋ビッグデータに関する講義
第2回:課題・テーマの設定:地域の海や漁業が抱える課題を整理する
第3回:課題・テーマの設定:情報技術で解決する課題を選択する
第4回:テーマ設定のレビュー:課題と調査・分析手法のアイデアに関する発表と議論
第5回:システム設計:海域・漁業のセンシングや分析手法の詳細調査
第6回:システム設計:設定したテーマへの情報技術・分析手法の応用を検討する
第7回:システム設計のレビュー:実行可能性の検討
第8回:センサ類の作成:ハードウェアの入手,作成(課題によっては第13回までプログラミング)
第9回:センサ類の作成:電子工作によるセンサ・通信ユニットの作成
第10回:センサ類の作成:電子工作によるセンサ・通信ユニットの作成(続き)
第11回:センサ類の作成:サーバ・クラウド環境のセットアップ
第12回:センサ類の作成:テストデータの取得
第13回:センサ類の作成:テストデータ取得に基づくセンサユニットの修正と改良
第14回:センサの設置:フィールド等へのインストール
第15回:センサシステムのレビュー:観測開始と取得データの報告会,議論
第16回:分析手法の実装:データ分析プログラムの作成
第17回:分析手法の実装:データ分析プログラムの作成(続き)
第18回:分析手法の実装:オープンデータやテストデータを用いた試算
第19回:分析手法のレビュー:作成プログラムのレビュー(意見交換会)
第20回:分析手法の実装:レビューによる修正
第21回:センシングデータによる分析:取得データを対象とした分析
第22回:センシングデータによる分析:取得データを対象とした分析(続き)
第23回:分析結果の考察と議論:データ分析結果のレビュー
第24回:分析結果の考察と議論:海や漁業の情報化が設定課題に貢献できるか?(データ分析結果とシステムの社会実装に関する議論)
第25回:センサ類の撤去
第26回:最終発表に向けた成果等のとりまとめ:梗概作成
第27回:最終発表に向けた成果等のとりまとめ:プレゼン資料作成
第28回:最終報告会:設定課題に対する取り組み成果の報告
第29回:本演習の設定課題と取り組みに関する総括(学生・教員含めた議論や意見交換)
第30回:水産業における情報通信化の実装とその課題に関する講義
事前・事後学修の内容 第1回事前:スマート水産業や海洋ビッグデータ活用の実例を調べる.
第1回事後:スマート水産業を構成する技術的要素を整理する.
第2回事前:地域の海の課題を調査する.
第2回事後:地域の海や水産業の課題の詳細を整理して情報通信技術が貢献できる課題を検討する.
第3回事前:情報通信技術を投入する課題を絞り込み,展開する手法について調査・整理する.
第3回事後:設定した環境・産業課題を詳細に調査する.
第4回事前:課題と調査・分析手法のアイデアに関してまとめ,発表資料を作成する.
第4回事後:レビューで上がった疑問点や議論などを整理し,対応を検討する.
第5回事前:実際にフィールドに展開するセンシング技術を事前調査する.
第5回事後:フィールドに投入するセンサなどに関して,詳細をとりまとめる.
第6回事前:構築するシステムの概略を計画する.
第6回事後:システムの構成や詳細を調査し,計画を具体的な資料へ落とし込む.
第7回事前:フィールドで展開するシステムに関する発表資料を作成する.
第7回事後:レビューで上がった疑問点や議論などを整理し,対応を検討する.
第8回事前:システム構築に必要なハード・ソフトウェアを調査してまとめる.
第8回事後:必要な資材などを準備する.
第9回事前:センサ類の作成に関して準備する(工具の準備,設計).
第9回事後:センサや通信ユニットに関する工作をする.
第10回事前:センサや通信ユニットに関する工作をする.
第10回事後:センサや通信ユニットにを仕上げる.
第11回事前:データの保存用サーバやクラウドについて調査する(プロバイダやプロトコルなど).
第11回事後:サーバやクラウドのセットアップを終える.
第12回事前:作成したセンサユニットが稼働することを確認する.
第12回事後:テストデータがサーバで受診される段階まで作業を進める.
第13回事前:様々な環境データを取得してみて,センサからサーバまでの一連のデータの流れの中で,意図しない挙動がないか確認する.
第13回事後:センサ類の修正を終え,フィールドへ投入できるセンサユニットを仕上げる.
第14回事前:フィールドに設置するための資材をそろえる.
第14回事後:設置状況に関する写真やフィールドノートの記録を整理する.
第15回事前:センサユニットの設置・観測開始・取得初期のデータをまとめ,発表資料を作成する.
第15回事後:レビューで上がった疑問点や議論などを整理する.
第16回事前:テストデータや取得データをまとめて,試験的なデータセットを作成しておく.プログラミング環境を整備しておく.
第16回事後:データ分析プログラムを作成する.
第17回事前:データ分析プログラムを作成する.
第17回事後:データ分析プログラムを完成させる.
第18回事前:テストデータを使い,完成したプログラムを用いて試算してみる.
第18回事後:修正版プログラムを完成させる.
第19回事前:分析およびプログラムに関する発表資料を作成する.
第19回事後:レビューで上がった疑問点や議論などを整理し,対応策を検討する.
第20回事前:分析手法の改良・修正に関して情報を収集する.
第20回事後:分析手法の改良・修正を完了し,テストデータでの動作や分析結果を確認する.
第21回事前:この時点までにサーバに蓄積されているデータをまとめておく.
第21回事後:演習に続き,データ分析を実施する.
第22回事前:データ分析を実施する.
第22回事後:データ分析を完了する.
第23回事前:データ分析結果をまとめ,発表資料を作成する.
第23回事後:レビューで上がった疑問点や議論などを整理する.
第24回事前:一連のデジタル化を継続することが,課題解決に結びつくかを客観的に検証し,意見をまとめる.
第24回事後:議論の結果をまとめ,自身の計画と比較して成功や課題を整理する.
第25回事前:フィールド作業に対する準備をする.
第25回事後:センサユニットの解体などを終える.サーバなど使用を終えたものを片付ける.
第26回事前:最終発表用の梗概の構成を考え,必要な資料・文献を入手しておく.
第26回事後:梗概の作成を終える.
第27回事前:最終発表用のプレゼンテーションの構成を考え,必要な資料・文献を入手しておく.
第27回事後:プレゼンテーション資料の作成を終える.
第28回事前:最終プレゼンテーションの発表練習をおこなう.
第28回事後:質疑応答内容を整理する.
第29回事前:本演習で取り組んだ内容や取りまとめた資料を整理しておく.
第29回事後:議論や意見交換の内容を整理して,最終レポート用の資料を作成する.
第30回事前:スマート水産業や海洋ビッグデータ活用で失敗している実例・成功している実例を調べて比較しておく.
第30回事後:自身の取り組んだ内容がどの程度,課題解決へのインパクトを持っているか,評価してみる.
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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