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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 医学系研究科(博士課程)生命医科学専攻
受講対象学生 大学院(博士課程・博士後期課程) : 2年次
選択・必修 選択
授業科目名 システムズ薬理学Ⅱ
しすてむずやくりがくⅡ
Systems Pharmacology Ⅱ
単位数 6 単位
ナンバリングコード
medc-medc-SYPH8301-002
開放科目 非開放科目    
開講学期

通年

開講時間
授業形態


* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 ○井上貴博(医学系研究科),田中利男(医学系研究科)

○INOUE, Takahiro TANAKA,Toshio

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 受講生の専門性を尊重し、下記学修内容の内から、年度ごとにテーマを調整する。
学修の目的 システムズ薬理学の研究者として必要な幅広い視野と思考力を身につける。
学修の到達目標 システムズ薬理学の研究に必要な理論を組み立てられる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  • ○実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 授業への参加姿勢、課題の達成度、プレゼンテーション、レポートなどを総合的に評価する。
授業の方法 講義 演習 実験 実習 実技

授業の特徴

PBL

特色ある教育

英語を用いた教育

教員と学生のやり取りは日本語でも、英語による論文や教材の講読を含んだ授業
授業アンケート結果を受けての改善点 学修の進捗状況に基づき、継続的な改善を行う。
教科書 授業中に適宜指示する。
参考書 授業中に適宜指示する。
オフィスアワー 各授業担当教員により異なる。
受講要件 修士課程修了程度の基礎知識があることが望ましい。
予め履修が望ましい科目 医学・生物学の基礎知識を持っていることが望ましい。
発展科目 システムズ薬理学Ⅲ
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 生命医科学、基礎医学、臨床医学、社会医学、オミクス創薬科学、ゼブラフィッシュ創薬科学
Key Word(s) "Medical Life Science,Basic Medicine,Clinical Medicine,Omics Drug Discovery Science
Public Health and Social Medicine,Zebrafish-driven Drug Discovery Science "
学修内容 【研究内容】
 定量的システムズ薬理学(Quantitative and Systems Pharmacology)は,2011年米国NIHにより提案された新しい研究戦略であり,新薬や既存薬の前臨床及び臨床における作用メカニズムを明らかにします。すなわち単独治療薬や複合的治療薬により,ヒト疾患の病態生理ネットワークを制御することで,各個別患者の治療効果を最大にし,かつ毒性を最小化し,個別化医療(personalized medicine)や精密医療(precision medicine)を実現します。分子から臨床集団までの次元で,フォワード薬理学とリバース薬理学を統合した融合科学であり,強力なPK/PDモデルを基盤とした21世紀型薬理学であります。本学システムズ薬理学は,ゼブラフィッシュをPK/PD基盤モデルとして,世界をリードする定量的システムズ薬理学のコアとなるトランスレーショナル研究(修士・博士課程)を展開します。「実験医学40(20)36-43, 2022」「MEDCHEM NEWS33(2)85-89(2023)」「日本臨床 2024年4月増刊号」

【指導内容】
 フォワード薬理学とは,治療薬によるフェノタイプ(薬理作用)から薬物標的分子を同定し,オミクス機構の解明を試みる研究戦略であり,ゲノム創薬以前には創薬の基本であり古典的薬理学と呼ばれていました。ポストゲノムシークエンス時代に勃興したリバース薬理学は,まず特定の病態における創薬ターゲット分子を決定し,そのターゲット分子に作用する治療薬候補を探索し,最終的に薬理作用を確立する薬理学であり,現状の中心的創薬戦略となっています。最近,このリバース薬理学が画期的新薬開発に必ずしも有効ではなく,画期的新薬開発は依然としてフェノタイプスクリーニングにより実現していることが明らかとなり,フォワード薬理学の新しい役割が世界的に注目されています。具体的にはゼブラフィッシュによりフェノタイプスクリーニングの高速化,定量化,自動化,高度化,精密化が強化されることにより,オミクス解析の急激な発展に対応できるようになりました。リバース薬理学と統合的な研究戦略が可能なフォワード薬理学がゼブラフィッシュ創薬において実現しつつあり,この統合的フォワード・リバース薬理学(修士・博士課程)を研究指導します。「生体の科学69(4)297-299, 2018」
 従来の薬理学はハイスループットが可能なiPS細胞などヒト細胞やロースループットながらin vivoメカニズム解析に活用してきた哺乳類が2大モデル生物でした。最近、ゼブラフィッシュが薬理フェノミクスのライブin vivo ハイスループットスクリーニングを実現できる数少ない第三のモデル生物として米国NIHが推進し,全く新しい創薬パラダイムを実現し,画期的医薬品やドラッグ・リポジショニングにおいて明確な開発成果を出しております。すなわち,ゼブラフィッシュ創薬は,フォワード薬理学とリバース薬理学を統合したものであり,強力なPK/PD モデルとして,21世紀における真のシステムズ薬理学研究戦略であります。さらに臨床患者がん移植ゼブラフィッシュモデル(PDXZ)システムは,次世代フェノミクス精密医療(Precision Medicine,プレシジョンメディシン)システムのコアテクノロジーとして期待されており,本学でも着実に成果が出ております。「日薬理誌154(2)78-83, 2019」「毒性質問箱 第25号2023,54~63」
事前・事後学修の内容 授業中に適宜指示する。
事前学修の時間:    事後学修の時間:

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