三重大学ウェブシラバス


シラバス表示

 シラバスの詳細な内容を表示します。

→ 閉じる(シラバスの一覧にもどる)

科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 医学部医学科 ・臨床実習
肝胆膵・移植外科学
受講対象学生 学部(学士課程) : 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修 必修
授業科目名 肝胆膵・移植外科学
かんたんすい・いしょくげかがく
Hepatobiliary Pancreatic and Transplant Surgery
単位数 単位
ナンバリングコード
medc-medc-HPTS-3601-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

スケジュール表による

クリニカルクラークシップ概要に記載される肝胆膵・移植外科各週間スケジュールと臨床実習表に記載の年間スケジュールを参照する。

開講時間 月曜日 1, 2, 3, 4時限; 火曜日 1, 2, 3, 4時限; 水曜日 1, 2, 3, 4時限; 木曜日 1, 2, 3, 4時限; 金曜日 1, 2, 3, 4時限
実習科での業務スケジュールにより変更される場合がある
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 三重大学医学部附属病院 9階南病棟、9階病棟カンファレンス室、手術室、透視室、外来診療棟2階84-86診察室、外来診療棟5階スキルズラボ、臨床研究棟7階肝胆膵・移植外科カンファレンス室、三重大学教育病院(三重大学第一外科関係病院):鈴鹿中央総合病院外科、三重中央医療センター外科、済生会松阪総合病院外科、松阪中央総合病院外科、伊勢赤十字病院外科、市立伊勢総合病院

担当教員 種村彰洋、小松原春菜、野口大介、伊藤貴洋、早﨑碧泉、藤井武宏、飯澤祐介、村田泰洋、栗山直久、岸和田昌之、水野修吾

Akihiro Tanemura, Haruna Komatsubara, Daisuke Noguchi, Takahiro Ito, Aoi Hayasaki, Takehiro Fujii, Yusuke Iizawa, Yasuhiro Murata, Naohisa Kuriyama, Masashi Kishiwada and Shugo Mizuno

SDGsの目標
連絡事項 講義にはvirtual患者さんの模擬診察を行うBody Interact も導入して行います。
木曜のBasic Surgical Skillのトレーニングに際しては縫合結紮の学習動画として(https://youtu.be/VAsgZE1zmeY)も活用してもらいます。

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 ・肝胆膵・移植外科領域の疾患の経験を中心に、チーム医療の一員として、肝胆膵外科領域疾患の病態を解釈し、問題解決のための学習方法と英語でのプレゼンテーション能力を身につけ、回診や手術への参加を通じて、外科領域における診療態度や技能の修得を目的とする診療参加型臨床実習(実習期間2週間)である。
・消化管小児外科(2週間)、心臓血管外科・呼吸器外科(2週間)、乳腺外科(形成外科を含む)(2週間)の実習合格をもって、臨床科目:外科学・胸部外科学の単位を認定する。
学修の目的 将来いずれの科に進んでも、ニーズに応じて基本的な外科処置や緊急対応ができ、患者、家族を中心とした最善の医療を提供し、医の倫理に基づいた医師としての基本的な診療能力を身につけるために、肝胆膵・移植外科領域疾患を含めた全般の消化器外科の手術、周術期管理の実際をチーム医療の一員として経験することにより、幅広い知識を獲得し、基礎的な外科的手技を修得するとともににおける肝胆膵・移植外科の役割や特性を知る。また、実際の患者さんに接することにより、医療者としての態度、心得を身につける。
学修の到達目標 医学教育モデル・コア・カリキュラムに定められる以下の項目が学習到達目標となる。
A-1〜9, B-1-3), B-2-2), B-3, B-4-1), C-2-2)-(1)〜(2), C-2-3)-(1), (3), (4), C-2-4), C-2-5), C-3-2), C-3-3), C-4, D-1-4)-(2), D-5-3), D-6-2), D-6-4-(1), (2), (3), (4), (6), D-7-1),D-7-2), D-7-3), D-7-4-(4), D-7-4)-(5), D-7-4)-(6), D-7-4)-(8), D-12-1), D-12-2), D-12-4)-(5), (6), (7), (8), E-2-1), E-2-2), E-2-3), E-2-4)-(1)⑧, E-2-4)-(2), (3), E-2-4-(5), E-3-1)〜4), E-3-5)⑦, E-4-1), E-4-2), E-6, F-3-1)〜4), F-3-5)-1)〜5), F-3-5)-(8), F-3-6), G-1, G-2-1)〜29),31)〜35), G-3, G-4-1)-(2), G-4-4)
上記内容は肝胆膵移植外科での臨床実習において、頻繁に遭遇する疾患、病態であり、事前予習を行い知識を確認することが求められる。また医師、医療者が身につけるべき態度・習慣・医療保険制度に関わる内容について目を通しておくことが望ましい。
B-1-8), C-3-1), C-5, D-1-4)-(3),D-5-4)-(1),(3), (9), D-6-1), D-6-3)-(2), D-7-4)-(3)-②, ⑦, ⑫, D-7-4-(7), D-8-2), D-8-3), D-8-4)-(1)①, ⑥,E-8, E-9, F-1, F-2-1)〜14), F-2-16),
上記内容は肝胆膵移植外科での臨床実習において、考慮すべき関連領域に関わる内容であり、事前に知識の確認を行っておくことが望ましい。
さらに、外科学の基礎的知識(各種疾患の術前検査計画の立案、Preoperative noteの記載、術前術後管理法、外科栄養:輸液・経腸栄養法、外科解剖と術式、外科的感染症の治療、外科領域における免疫学的な病態)、診療技術(検査、処置)、基本的手術技術の習得。すなわち1) 手術適応の判断や、術前・術後に必要な検査と管理法について概説できる。さらに医の倫理、医療行政や生涯教育の重要性についても理解できる。2) 病態の正確な把握ができるよう、全身にわたる身体診察を系統的に実施し、記載するために、全身の観察 (バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)、腹部の診察(直腸診を含む) ができ、記載できる。3) 患者の呈する症状と身体所見、簡単な検査所見に基づいた鑑別診断、初期治療を的確に行えるようになるために、外来診療で病歴聴取、身体診察を行い、プレゼンテーションができる。また、入院患者を受け持ち、診断、検査、治療方針について理解し、適切なコミュニケーション、カルテ記載を行うことができる。4) 外科の基本的手技を自信を持って行えるために、スキルズラボでシミュレーターを用いて、基本的外科手技を実施することができる。また指導医とともにチーム医療の一員として、担当患者さんの手術に参加し、助手を務めることができる。清潔操作・消毒法、手洗い、結紮・縫合、その他が行うことができる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○「態度」・豊かな人間性と高い倫理観を持って行動できる。
○「態度」・科学的根拠に基づいて考え、判断することができる。
○「態度」・地域医療の実践に必要な使命感と責任感を有している。
○「態度」・生涯を通して自らを高めていく態度と医科学の進歩を追求する研究心を持っている。
○「技能」・患者の身体的、ならびに社会心理的状況を科学的、統合的に評価し、全人的医療を実践できる。
○「技能」・医学・医療の国際化に対応できる「語学力」「自己表現力」「多文化理解力」を有している。
○「技能」・医療チームで必要な「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」を理解し、多職種連携によるチーム医療に参加することができる。
○「知識」・医療実践に必要な医学・医療の知識を修得している。
○「知識」・社会人と医療人に求められる豊かな知識と教養を有している。
○「知識」・地域と国際社会で求められる保健・医療・福祉を理解している。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  • ○リーダーシップ・フォロワーシップ
  • ○実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 総括試験: 筆記試験50点、論述試験(レポート提出)+口頭試問 40点(肝胆膵移植外科20点、消化管小児外科20点)、教員からの評価表10点(肝胆膵移植外科5点、消化管小児外科5点)計100点満点で、合計60%以上で合格とする。合格点に満たない場合、筆記試験の再試験やレポートの再提出により、合格基準を満たすことを求める。
筆記試験、論述試験・口頭試問の詳細は以下の通り:
筆記試験:
MCQ(Multiple Choice Question)方式で、医学教育モデルコアカリキュラムに準拠し、医師国家試験のレベルと出題傾向に配慮したものを実施する。出題範囲は胸部外科領域を除く、一般外科、消化管外科、肝胆膵外科、乳腺外科、小児外科領域とする。25問、50点満点で、3試験時間は30分とし、5年生臨床実習終了時に一斉に行う(内科総括試験と同一日程)。
論述試験・口頭試問:
レポートは2週間の実習中に経験した症例(原則として1週目に手術が実施されている症例)をテーマに作成する。内容は現病歴、身体所見、血液・画像検査所見、術前診断、手術所見、術後経過と考察・感想を含め、Wordファイルで作成しメールで提出する(肝胆膵・移植外科20点、消化管小児外科20点)。
レポート提出期限:第2週目 木曜日中にメールにて種村彰洋まで送付する(taneamail0827@gmail.com)。
口頭試問は2週目の最終金曜日午前9時から、病棟9階カンファレンス室で行う。
授業の方法 講義 実習 実技

授業の特徴

PBL

実地体験型PBL

特色ある教育

グループ学習の要素を加えた授業
インターンシップ
キャリア教育の要素を加えた授業

英語を用いた教育

教員と学生、学生相互のやり取りの一部が英語で進められる授業
授業アンケート結果を受けての改善点 臨床能力・態度面での評価としての教員評価を行う。
筆記試験に加え、論述・口頭試問、能力態度評価を加えた総合的な臨床実習評価を行う。
教科書 肝胆膵移植外科ホームページ 肝胆膵外科疾患解説 https://www.medic.mie-u.ac.jp/hbpt/archive/id-3/id-2.html
肝胆膵移植外科講義資料 https://www.medic.mie-u.ac.jp/hbpt/archive/id-3.html
PreTestTM Self-Assesment and Review http://accesssurgery.mhmedical.com/book.aspx?bookid=603
参考書 新アトラスで学ぶ達人の手術「膵頭十二指腸切除術」消化器外科39(5) 813-821、へるす出版。 
イラストでよくわかる秘伝の手術手技83 手術手技研究会、金原出版。 
みる・わかる・自信がつく!消化器外科手術ナビガイド胆・膵「急性膵炎に対する手術」131-141、「膵頭十二指腸外傷に対する手術」 160-172、中山書店。 
Multimodality Management of Borderline Resectable Pancreatic Cancer, 2016 Springer. 他
オフィスアワー 毎週月曜ー金曜日、08:00-17:00、附属病院9階南病棟ドクターステーション。 
種村彰洋 不在時は肝胆膵移植外科医師、医局または病棟事務補佐員を通じて連絡。
学生用携帯電話を活用すること。
受講要件 4年次に実施される、CATO(医療系大学間共用試験実施評価機構)によるCBT (Computer based test)、OSCE(客観的臨床能力試験)に合格していること。
予め履修が望ましい科目 医学科1年から4年次までに履修、合格が求められている全科目。
発展科目
その他 公開されている実習予定表等で事前学習することが望ましい。ほぼ年間を通じて、海外協定大学や病院からの研修者、短期留学生を受け入れており、病院内や海外での技術指導や教育を前提としており、一部の授業や実習が英語で実施されるため、英語を用いた日常会話、医学英語、解剖用語なども英語が多用される。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 原発性肝癌(HCC, ICC)、転移性肝癌、肝外胆管癌(肝門部領域胆管癌、遠位胆管癌)、胆嚢癌、膵癌、嚢胞性膵腫瘍(IPMN, MCN, SCN)、膵胆管合流異常症、膵内分泌腫瘍、胆嚢結石症、急性胆嚢炎、急性膵炎、慢性膵炎、臓器移植、肝移植、移植免疫、免疫抑制療法、虚血再灌流障害、術前・術後化学療法、放射線療法
Key Word(s) Hepatocellular carcinoma, Intrahepatic cholangiocellular carcinoma, Metastatic liver cancer, Perihilar/distal bile duct cancer, Gallbladder cancer, Pancreatic ductal adenocarcinoma, IPMN (Intraductal papillary mucinous neoplasm), MCN (Mucinous cystic neoplasm), Pancreaticobiliary maljunction, Pancreatic endocrine neoplasm, Cholecystolithiasis, Acute cholecystitis, Acute pancreatitis, Chronic pancreatitis, Organ transplantation, Liver transplantation, Transplant immunology, Immunosupprresive therapy, Ischemic reperfusion injury (IRI), Neoadjuvant/adjuvant chemotherapy, Radiation therapy
学修内容 診療参加型臨床実習

1週目:大学病院での実習 (月曜ー金曜 08:00-17:00)
2週目:市中病院での実習 (月曜ー木曜 08:30-17:00)、大学病院での実習 (金曜 08:00-17:00)
各教育病院(鈴鹿中央総合病院外科、三重中央医療センター外科、済生会松阪総合病院外科、松阪中央総合病院外科、伊勢赤十字病院外科、市立伊勢総合病院)の指定の集合場所に集合
レポート:2週目木曜日中にメールにて種村までレポート提出(taneamail0827@gmail.com)。レポート作成要領については別項を参照


【大学病院実習】
月曜
8:00 手術記事検討会 (9階カンファレンス室)、ジャーナルクラブ
8:45 モーニングレポート(症例検討会、患者プレゼンテーション、9階カンファレンス室)
9:00 オリエンテーション(実習スケジュールの説明、担当医、担当患者、レポート症例決定)
9:30- 外来実習 (外来棟2階85診察室)、病棟外科処置(9階南病棟)
14:00 術前検討会・入院症例検討会・肝移植症例検討会(9階カンファレンス室)

火曜
8:45 モーニングレポート(症例検討会、患者プレゼンテーション、9階カンファレンス室)
9:30- 外来実習 (外来棟2階85診察室)、病棟外科処置(9階南病棟)
14:00 症例検討会 (9階カンファレンス室)
14:30 教育回診 (9階カンファレンス室、病棟)

水曜
8:45 モーニングレポート(症例検討会、患者プレゼンテーション、9階カンファレンス室)
9:30 手術見学 (清潔での参加、不潔での手術見学、手術室)

木曜
8:45 モーニングレポート(症例検討会、患者プレゼンテーション、9階カンファレンス室)
9:00 Basic Surgical Skill :シミュレーターを用いた結紮、腹腔鏡手術基本手技(スキル実習、外来棟5階スキルズラボ)
14:00 講義(研究棟7階カンファレンス室)

金曜
8:45 モーニングレポート(症例検討会、患者プレゼンテーション、9階カンファレンス室)
9:00 総括(2週目のみ、9階カンファレンス室)
9:30 手術見学 (清潔での参加、不潔での手術見学、手術室)
(6年生エレクティブ実習においては3,4週も上記と同一スケジュール)

その他
担当患者の回診、カルテ記載
M&Mカンファレンス(合併症、死亡症例検討会、多職種カンファレンス、9階カンファレンス室・随時)
肝臓内科合同検討会(9階カンファレンス室・随時)
肝臓移植症例検討会(9階カンファレンス室・随時)
胆膵内科合同検討会(9階カンファレンス室・随時)

詳細は臨床実習の手引きを参照
事前・事後学修の内容 事前学習: 医学教育モデル・コア・カリキュラムの該当する到達目標(肝胆膵外科学会移植外科領域)について事前に参照し、理解の不足しているところについては、肝胆膵外科移植外科ホームページ 肝胆膵外科疾患解説 (https://www.medic.mie-u.ac.jp/hbpt/archive/id-3/id-2.html)、ならびに胆膵外科移植外科講義資料(https://www.medic.mie-u.ac.jp/hbpt/archive/id-3.html)で学習しておくこと。
事後学習: 医学教育モデル・コア・カリキュラムの該当する到達目標(肝胆膵移植外科)のうち理解が不十分な項目や実習で経験した症例についてアウトカムや課題を整理し、教科書や文献、PubMedなどEBMに基づいた復習により問題解決レベルの知識を統合定着させる。
事前学修の時間:60分/回    事後学修の時間:60分/回

Copyright (c) Mie University