三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 海洋生物資源学科・海洋生物資源学教育コース
学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 選択必修
教育コース選択必修:水圏P指定科目
選択科目:海洋P指定科目
授業科目名 水産飼餌料学
すいさんしじりょうがく
Aquaculture Feed Science
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Mari-2531-008
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 火曜日 1, 2時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 開講教室は掲示等で確認すること

担当教員 筒井 直昭(生物資源学部・海洋生物資源学科)

TSUTSUI, Naoaki

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 拡大する食糧需要に対して、海洋などの水圏を利用した水産増養殖の果たすべき役割は非常に大きくなっています。この講義では、養殖や種苗生産で用いられる飼餌料について理解することを目的とします。海産種で重要となる栄養素、人工飼料の原料や特徴、種苗生産の重要な構成要素の一つである初期餌料生物の培養法と利用法などから、水産増養殖の持続的利用を考えます。

(育てたい資質や能力)
飼餌料や栄養の観点から水産資源の持続的な増養殖を思案する能力を身につけることを目指します。
(DP、CPとの関連)
三重大学の目標である4つの力のうち「感じる力」「考える力」「生きる力」を身につけるため、生物資源学部のDPの2.生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を得ることと、3.科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができるようになることを目指します。
学修の目的 水産増養殖を成立させるための重要な要素である飼餌料について理解できるようになることを目的とします。各栄養素の代謝に関する基本的知識、成体と幼稚仔で異なる消化吸収特性、飼餌料に必要な栄養素や形態、飼料原材料の特性、生物餌料の特性などを理解し、飼餌料の面から水産増養殖の課題認識とその解決が目指せる素養を身につけます。
学修の到達目標 講義を通じ、飼餌料や栄養の観点から水産資源の持続的な増養殖を思案する能力を身につけることを目指します。そのために以下の学修到達目標を設定します。
(知識)
魚介類が成長に必要とするさまざまな栄養素や、それらの消化吸収と代謝について説明できるようになる。魚介類の種苗生産に用いられる初期餌料生物の重要性を説明できるようになる。
(態度)
水産飼餌料の現状と今後の発展について思案し、議論できるようになる。
(技能)
事前課題や講義後の小課題により飼料作製に関するデータを読み解くことができるようになる。映像資料などを基に初期餌料生物の特徴を認識できるようになる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
 (3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  •  論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 成績評価方法と基準 期末試験65%、講義後の小テスト・小課題等35%、計100%

(知識)
最終的な知識の定着度について期末試験で評価します(55%)。
(態度)
講義後の小テスト・小課題の提出頻度(30%)、期末試験での論述内容(10%)により評価します。
(技能)
講義後の小課題での論述内容により評価します(5%)
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

教員と学生のやり取りは日本語でも、英語による論文や教材の講読を含んだ授業
授業アンケート結果を受けての改善点 学生に考えさせたり発現させたりする機会を増やす。
教科書 指定なし
参考書 改訂 魚類の栄養と飼料(渡邉 武 編著、恒星社厚生閣)
増補改訂版 養殖の餌と水ー陰の主役たちー(杉田治男 編著、 恒星社厚生閣)
オフィスアワー 12:10~12:50@627室(火曜日以外はメールにて要連絡)
受講要件 特になし
予め履修が望ましい科目 栽培漁業学
発展科目 特になし
その他 教員免許・各種資格取得に関連した科目 (注 : 必ず入学年度の学修(習)要項で確認してください)
環境教育に関連した科目

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 水産増養殖、生物餌料、種苗生産、炭水化物、タンパク質、脂肪酸
Key Word(s) Aquaculture, Live foods, Seed production, Carbohydrates, Proteins, Fatty acids
学修内容 講義内容や順序は必要に応じて変更となる場合があります。

1. ガイダンス:放流や養殖種苗の生産と飼餌料
2. 栄養素その1(栄養素の中継点としてのTCA回路)
3. 栄養素その2(解糖と糖新生)
4. 栄養素その3(タンパク質)
5. 栄養素その4(脂肪酸)
6. エネルギー分配
7. 動物性および植物性飼料原料の特徴
8. 様々な配合飼料
9. 仔稚魚の栄養吸収特性
10. 初期餌料生物の培養と利用1(シオミズツボワムシ)
11. 初期餌料生物の培養と利用2(アルテミア)
12. ワムシやアルテミアの栄養特性と栄養強化
13. 初期餌料生物の培養と利用3(微細藻類)
14. プロバイオティクス
15. 学修内容の振り返り
事前・事後学修の内容 予習:Moodleで配布する資料を用いた準備。
復習:配布された資料の復習や、Moodleに示された関連文献、資料の閲覧。各回の授業後にオンラインでの小テストや小課題があります。
講義で興味を持った内容に関する成書、解説書、ウェブ上の各種事業報告書などを自主的に探し出して理解を深めたり、普段口にする食品の栄養成分表示を確認するなど、身近なあらゆるものに紐づけて学修してください。

1. 日本と世界の水産物の生産の動向について予習する。魚粉の生産と利用の世界的な動向などを復習する。
2. TCA回路の概略について予習する。TCA回路が炭素化合物の酸化により還元力を得る過程であることを復習する。
3. 解糖と糖新生の経路について予習する。グリコーゲンの合成分解なども含めて炭水化物の代謝を復習する。
4. アミノ酸の構造について予習する。アミノ酸と糖新生の関係について復習する。
5. 動物の必須脂肪酸の構造について予習する。魚類における脂肪酸合成の特長について復習する。
6. エネルギー分配の概略を予習する。各エネルギー区分の評価法について復習する。
7. 各種飼料原料の特徴について予習する。飼料原料の代替に関する研究例を復習する。
8. 各種配合飼料の形態や利点と欠点等について予習と復習をする。
9. 仔稚魚の摂餌特性について予習する。細胞外消化とエンドサイトーシスについて復習する。
10. ワムシの種類と特徴について予習する。ワムシの増殖特性について復習する。
11. アルテミアの特性について、ウェブ上の学習資料を用いて予習と復習をする。
12. ワムシの栄養特性について予習する。ワムシアルテミアの栄養強化法について復習する。
13. 餌料となる微細藻類の特性について予習する。微細藻類の初期餌料としての利用について復習する。
14. 水産プロバイオティクスついて予習する。水産プロバイオティクスに関する基礎研究例を復習する。
15. 水産飼餌料の現状での問題点をまとめる(予習)。今後の水産飼餌料に求められることを考える(復習)。
事前学修の時間:120分/回    事後学修の時間:120分/回

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