シラバスの詳細な内容を表示します。
→ 閉じる(シラバスの一覧にもどる)
開講年度 | 2024 年度 | |
---|---|---|
開講区分 | 生物資源学研究科(博士前期課程)生物圏生命科学専攻 | |
受講対象学生 |
大学院(修士課程・博士前期課程・専門職学位課程) : 1年次 |
|
選択・必修 | 選択必修 |
|
授業科目名 | 水圏生物利用学特論 | |
すいけんせいぶつりようがくとくろん | ||
Advanced Utilization for Aquatic Bioresources | ||
単位数 | 2 単位 | |
ナンバリングコード | BIOR-Life-5271-002
|
|
開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
後期 |
|
開講時間 |
木曜日 3, 4時限 |
|
授業形態 |
対面授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
|
開講場所 | 生物資源学部7階 705会議室 | |
担当教員 | ○伊藤 智広(生物資源学研究科生物圏生命科学専攻), 田丸 浩(生物資源学研究科生物圏生命科学専攻) | |
○ ITOH, Tomohiro, TAMARU, Yutaka | ||
実務経験のある教員 | 【教員名】 伊藤 智広 【実務経験】食品企業における研究開発業務および岐阜県外郭団体における食品機能研究業務に従事 【講義内容との関連性】 食品企業にて,商品の原料に含まれる成分の特徴や分析方法およびそれらの生体への機能特性に関する研究に7年間従事した.また,岐阜県外郭団体において県内特産品を中心とした機能性研究に5年間従事した.これら実務経験より得た知識,技術を活かし,講義においては基礎的な知識からそれらを活用した応用利用まで詳しく示すことで実学的教育を行う. |
|
SDGsの目標 |
|
|
連絡事項 | * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | (内容・背景) 多種多様な水圏生物の有する生理機能や特性を生化学的,細胞生物学的ならびに分子生物学的観点から理解するとともに,水圏生物の特性を活かした食品,医薬品,香粧品,高付加価値な機能性物質などの開発に必要な原理と技術などについて講述する. (育てたい資質や能力) 本講義を通じて,水圏生物に関する物理的,化学的および生物学的特性をそれぞれ理解し,もの作りや健康に応用できる能力を身につけることを目指します. (DP, CPとの関連) 本講義は,生物資源学研究科博士前期課程4つのDP「(1)幅広い教養・倫理観,国際感覚を身につけている」,「(2)自然環境を損なわない生物資源の開発,保全,利用に貢献できる生物資源学の専門的な知識と技術,経験を有している」,「(3)科学的で論理的な思考を展開することができ,計画的に問題解決に取り組むことができる」,「(4)他者と協力して問題解決に取り組むために十分なプレゼンテーション能力,コミュニケーション能力を身につけている」のうち,(1)および(2)の習得を目指します. |
---|---|
学修の目的 | 多種多様な水圏生物の有する生理機能や特性を理解することは,生命科学の分野だけでなく食品や化学工業の産業面における素材開発の部分で非常に重要である. 本講義では,以下の点について学習することで水圏生物が有する種々の成分の特徴や生理機能,バイオテクノロジーなどについての基本的な知識を身につけ,それらを説明できるようになることを目的とします. ・細胞における情報伝達因子について ・細胞における情報伝達機構について ・水圏生物が有する種々の成分の特徴やその生理機能について ・水圏生物が有する種々の成分を利用した食品,医薬品,香粧品について |
学修の到達目標 | 本講義から水圏生物の生体構成成分やそれらの生理機能に関する様々な情報を知ることで,食品,医薬品,香粧品の開発や化成品の加工法を理解できるようになる. そのために,以下の学習到達目標を設定します. (知識) 機能性成分の構造や役割,種類,代謝様式に関する知識を習得し,それら化合物を利用した食品,化粧品などの加工法や分子標的について説明できるようになる. (態度) 講義内における発言機会(担当教員からの問いかけやチェックシート)に対し,自身の意見を表現できるようになる.また,講義受講生との相談機会もあるため,協調性やコミュニケーション力をつけることができる. (技能) 事前配布の講義資料による予習を通じて,自身の学習において理解度の低い部分の洗い出しをすることで問題解決のための準備能力(調べ学習)を身につけることができる.また,事後のチェックシートや採点返却後のチェックシートへの取組を通じて論理的な文章作成能力や問題解決能力を身につけることができる. |
ディプロマ・ポリシー |
|
成績評価方法と基準 | 各回チェックシート:50%,各回口頭説明回答:50% 評価基準: ・細胞における情報伝達因子を理解できている ・細胞における情報伝達機構を理解できている ・水圏生物が有する種々の成分の特徴やその生理機能を理解できている ・水圏生物が有する種々の成分を利用した食品,医薬品,香粧品の加工原理および製造法を理解できている (知識) 各項目に関する知識習得状況については,各回講義終了後に行うチェックシートおよび到達度確認試験を通じて評価する. (態度) 講義内での発言や相談ワーキングの取り組み状況を講義内での意見やチェックシートを通じて評価します. チェックシートでは未解答欄の有無など振り返り学習の取り組み態度についても評価する. (技能) 各回講義終了後に行うチェックシートの提出や採点後の修正解答の提出,到達度確認試験での振り返り学習の状況を通じて評価します. 以上の評価基準をもとに60%以上で単位が取得できます. 成績評価に関する主な参考文献 「大学教員のための授業方法とデザイン」佐藤浩章, 玉川大学出版部,2010, ISBN: 978-4-472-404184 「アクティブラーニング」中井俊樹, 玉川大学出版部, 2015, ISBN: 978-4-472-405334 「授業設計」中島英博, 玉川大学出版部, 2016, ISBN: 978-4-472-405310 「講義法」佐藤浩章, 玉川大学出版部, 2017, ISBN: 978-4-472-405327 「学習評価」中島英博, 玉川大学出版部, 2018, ISBN: 978-4-472-405341 |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 |
Moodleを活用する授業 その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど) |
授業アンケート結果を受けての改善点 | 受講生が理解できる資料作りと説明の改善を行い,講義内容に対する不明点の洗い出しをチェックシートを用いて理解不足を解消するように工夫します. |
教科書 | 教科書の指定はしない.講義にて使用する資料についてはMoodleにて事前配信する. |
参考書 | 「化学で探る海洋生物の謎」安元 健 編集,化学同人,ISBN:4-7598-0721-7 「農・水産資源の有効利用とゼロエミッション」坂口 守彦・高橋 是太郎 編集,恒星社厚生閣,ISBN:978-4-7699-1262-0 「基礎から学ぶ植物代謝生化学」水谷 正治・士反 伸和・杉山 暁史 編集,羊土社,ISBN: 978-4-7581-2090-6 「Blue Biotechnology volume1」Stephane La Barre and Stephen S. Bates,Wiley-VCH,ISBN: 978-3-527-34138-2 「Blue Biotechnology volume2」Stephane La Barre and Stephen S. Bates,Wiley-VCH,ISBN: 978-3-527-34138-2 「細胞のシグナル伝達」西田 栄介 監修,メディカルサイエンスインターナショナル,ISBN: 978-4-89592-857-1 「機能性化粧品素材開発のための実験法」芋川 玄爾 監修,シーエムシー出版,ISBN:978-4-88231-689-3 「素役研究のための相互作用解析パーフェクト」津本 浩平・前仲 勝実 編集,羊土社,ISBN: 978-4-7581-2256-6 「創薬研究のためのスクリーニング学実践テキスト」スクリーニング学研究会 編集,羊土社,ISBN: 978-4-7581-2258-0 |
オフィスアワー | 随時可 但し,メールにて事前連絡を必要とします. 面談日時については個別にメールにて返信します. |
受講要件 | 特にありません. |
予め履修が望ましい科目 | 細胞生物学,分子生物学,生化学I,生化学II,有機化学I,有機化学II,物理化学, 食品化学,水圏生物化学 水産食品化学,海洋天然物化学,栄養化学,生体代謝化学 |
発展科目 | 海洋生物資源科学特論,生物物性学特論,生体高分子構造解析学特論,海洋微生物科学特論,水産品質学特論,海洋食糧化学特論,海洋生命分子化学特別研究I,海洋生命分子化学特別研究II,海洋生命分子化学特論,生物圏生命科学特別講義Ia〜c,生物圏生命科学特別講義II(英語),インターンシップ |
その他 |
教員免許・各種資格取得に関連した科目(注:必ず入学年度の学習要項で確認してください)。 ※障害のある学生への配慮 授業の本質(目的,内容,評価基準等)は変更しないが,学修する上で障壁となるもの(授業の実施方法等)を可能な範囲で変更する.合理的配慮の一例;口頭の指示だけでは伝わりにくい場合,指示を書面で伝える.必要に応じて,座席位置を出入り口付近に確保する,など. |
各回 共通 |
MoodleのコースURL |
---|
第1回 | 概要 | ガイダンス 教員研究紹介:ヘルスケア研究の新潮流〜食品の機能を最大限に活かすために〜 受講学生研究紹介 |
---|---|---|
授業時間内の学修内容 | 本講義の趣旨ならび進め方について説明する.その後,各自の研究内容を紹介し合い,本講義内容が互いの研究のどの部分に関わってくるか認識する. | |
キーワード(Key Word(s)) | ヘルスケア(healthcare),細胞情報伝達(cell signal transduction),ファイトケミカル(phytochemical),バイオインフォマティクス(bioinformatics) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. 2. 自身の研究紹介を5分程度のスライドにまとめてくる. |
|
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第2回 | 概要 | 細胞シグナル伝達概論 |
授業時間内の学修内容 | 全ての細胞は周囲の環境に応答する能力を持ちます.どのような応答をするのか講述する. ①細胞シグナル伝達とは ②生物学的過程におけるシグナル伝達こ基本的な役割 ③情報処理の分子媒体 ④シグナル経路やネットワークにおけーるノードの役割 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 細胞外マトリックス(extracellular matrix),ホメオスタシス(homeostasis),シグナル統合(signal integration),Gタンパク質(G protein),セカンドメッセンジャー(second messenger) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第3回 | 概要 | タンパク質間の相互作用原理と機構 |
授業時間内の学修内容 | タンパク質間の結合状態の変化は,直接的または間接的に機能に影響を与える.シグナル伝達分子同士の物理的な相互作用を支配する原理と情報を伝える上でそれらの相互作用がどのように働いているか講述する. ①タンパク質間相互作用の特性 ②細胞および分子レベルでみたタンパク質間相互作用 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 足場タンパク質(scaffold protein),埋没表面積(buried surface area),ドメイン(domein),アフィニティー(affinity),解離定数(dissociation constant) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第4回 | 概要 | シグナル伝達酵素とそのアロステリックな制御 |
授業時間内の学修内容 | シグナル伝達酵素は,その触媒機構と調節機構は表裏一体である。シグナル伝達酵素の主要な役割は次の分子に情報を伝えることであり,本講義ではその基本的なの触媒機構について講述する. ①酵素触媒の原理 ②アロステリックな立体構造変化 ③プロテインキナーゼ ④プロテインホスファターゼ ⑤Gタンパク質を介するシグナル伝達 ⑥シグナル伝達酵素のカスケード |
|
キーワード(Key Word(s)) | プロテインキナーゼ(protein kinase),プロテインホスファターゼ(protein phosphatase),アロステリック変化(allosteric change),ミカエリス定数(Michaelis constant),活性化ループ(activation loop), Gタンパク質(G protein),マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(mitogen-activated protein kinase, MAPK) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第5回 | 概要 | シグナル伝達における翻訳語修飾の役割 |
授業時間内の学修内容 | 翻訳後修飾はタンパク質の活性(結合性や酵素活性,局在、立体構造の変化を伴う.翻訳後修飾がシグナル伝達において重要な役割を担っていることを講述する. ①翻訳後修飾とその効果 ②翻訳後修飾間の相互作用 ③タンパク質のリン酸化 ④ヒストンのアセチル化とメチル化 |
|
キーワード(Key Word(s)) | N-アセチル化(N-acetylation),N-メチル化(N-methylation)O-メチル化(O-methylation),グリコシル化(glycosylation),S-パルミトイル化(S-palmitolation),SUMO化(sumoylation),サイクリン依存性キナーゼ(cyclin-dependent kinase, CDK),転写因子(transcription factor) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第6回 | 概要 | シグナル伝達分子の細胞内局在 |
授業時間内の学修内容 | 細胞の特性の1つとして、構成要素が細胞内で不均一に分する点がある.この細胞内局在の不均一性を活用して細胞内シグナルがどのように情報伝達を行っているか講述する. ①核局在の制御 ②膜局在の制御 ③膜輸送によるシグナル伝達の調節 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 極性(polarity),局所濃度(local concentration),核膜孔複合体(nuclear pore complex),ホスホイノシチド(phosphoinositide),インポーチン(importing),エクスポーチン(exportin),STATタンパク質(signal transducer and activator of transcription protein),N-ミリストイル化(N-myristoylation),プレニル化(prenylation),エンドサイトーシス(endocytosis),エンドソーム(endosome) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第7回 | 概要 | セカンドメッセンジャー 低分子シグナルメディエーター |
授業時間内の学修内容 | 細胞内の情報はタンパク質や核酸のようなサイズの大きな分子によって伝達されているが,単純な低分子を介した細胞内情報伝達機構も存在するので講述する. ①低分子シグナルメディエーターの性質 ②低分子シグナルメディエーターの種類 ③カルシウムシグナル ④特異性と制御 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 低分子シグナルメディエーター(small signal mediator),セカンドメッセンジャー(second messenger),サイクリックAMP(cyclic AMP),ホスファチジルイノシトール(phosphatidylinositol),イノシトール1,4,5-トリスリン酸(inositol 1,4,5-trisphosphate),リガンド依存性チャネル(ligand-gated ion channel),カルモジュリン(calmodulin) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第8回 | 概要 | 膜および脂質とその修飾酵素 |
授業時間内の学修内容 | 細胞膜を構成する脂質は細胞内でのシグナル伝達においても非常に積極的な役割を担っているので,それらについて講述する. ①生体膜とその性質 ②シグナル伝達における脂質修飾酵素 ③脂質を介した主要なシグナル伝達経路 |
|
キーワード(Key Word(s)) | スフィンゴミエリン(sphingomyelin),脂質ラフト(lipid raft),エイコサノイド(eicosanoid),ホスホリパーゼ(phospholipase),ホスファチジン酸(phosphatidic acid),ホスホイノシチド(phosphoinositide),ホスファチジルイノシトール-3-リン酸(phosphatidylinositol 3-phosphate) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第9回 | 概要 | 細胞膜を介した情報伝達 |
授業時間内の学修内容 | 細胞外環境から細胞内部への情報伝達は,細胞のシグナル伝達において乗り越えなければならない壁である.特定のシグナルを選択的に細胞膜を介して伝達するための多様な細胞の戦略を講述する. ①細胞膜を介したシグナル伝達の基本原理 ②膜貫通型受容体によって使用される情報伝達 ③Gタンパク質共有受容体 ④酵素活性と連携した膜貫通型受容体 ⑤ゲート型チャネル ⑥膜透過性nシグナル伝達 ⑦受容体シグナルの下方制御 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 膜チャネル(membrane channel),膜貫通型受容体(transmembrane receptor),アゴニスト(agonist),アンタゴニスト(antagonist),Toll様受容体(Toll-like receptor),可溶性グアニル酸シクラーゼ(soluble guanylyl cyclase),オーファン受容体(orphan receptor) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第10回 | 概要 | タンパク質分解の制御 |
授業時間内の学修内容 | タンパク質の翻訳後修飾は,細胞内シグナル伝達の上で最もよく使われる仕組みの一つである.タンパク質を活性型または不活型に分解する機構について講述する. ①シグナル伝達によって制御されるタンパク質分解 ②ユビキチンとプロテアソームによる分解経路 ③カスパーぜを介した細胞死経路(アポトーシス) |
|
キーワード(Key Word(s)) | タンパク質分解(proteolysis),チモーゲン(zymogen),ポドソーム(podosome),リソソーム(lysosome),プロテアソーム(proteasome),カスパーゼ(caspase),アポトーシス(apoptosis) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第11回 | 概要 | モジュール構造とシグナル伝達タンパク質の進化 |
授業時間内の学修内容 | タンパク質ドメインやそれらに結合する短いペプチド配列は,シグナル伝達の画技となる構成要素である.これら一つ一つのモジュールの特性を理解することで酵素活性や局在,結合相手、制御様式などを推察できるので,講述する. ①翻訳後修飾を認識する相互作用ドメイン ②未修飾のペプチドモチーフまたはタンパク質を認識する相互作用ドメイン ③リン脂質を認識する相互作用ドメイン ④相互作用ドメインの組み合わせによる複雑な機能 ⑤相互作用ドメインと触媒ドメインの組み換えによるアロステリックスイッチタンパク質の生成 ⑥ドメインの組み換えによる新機能 |
|
キーワード(Key Word(s)) | モチーフ(motif),ブロモドメイン(bromodomain),クロモドメイン(chromodomain),アダプタータンパク質(adaptor protein),アロステリックスイッチタンパク質(allosteric switch protein) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第12回 | 概要 | シグナル伝達装置とシグナルネットワークによる情報処理 |
授業時間内の学修内容 | どのように細胞が入力情報をし,適切な応答を出力しているのか.出力の強さや持続時間を含めた講述をする. ①情報処理装置としてのシグナル伝達システム ②多入力シグナルの統合 ③入力の強さや持続時間に対する応答 ④出力の強さや時間間隔の調節 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 入力刺激(input stimulus),論理ゲート(logic gate),直接的応答(linear response),連続的応答(graded response),スイッチ的応答(switch-like response),閾値的応答(digital response) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第13回 | 概要 | 細胞は以下にして決断を下すか |
授業時間内の学修内容 | これまでのシグナル伝達に関する基礎的な知識を講述してきたが,本講義では,以下の生理学的プロセスにおけるシグナル伝達機構について講述する. ①光受容細胞が光信号を受け取り増幅する機序 ②創傷治癒における線維芽細胞増殖の惹起 ③細胞周期 ④適応免疫発動におけるT細胞シグナル伝達 |
|
キーワード(Key Word(s)) | 視覚(vision),増殖因子シグナル伝達(growth factor signaling),細胞周期 (cell cycle),T細胞活性化(T cell activation) |
|
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第14回 | 概要 | シグナル伝達タンパク質とネットワークの研究法 |
授業時間内の学修内容 | ①タンパク質の生化学的および生物物理学的解析 ②タンパク質の相互作用と局在マッピング ③細胞シグナル伝達ネットワークを撹乱する方法と細胞応答をモニタリングする方法 |
|
キーワード(Key Word(s)) | スキャッチャード解析(scatchard analysis),表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance, SPR),等温滴定型カロリメトリー(isothermal titration calorimetry, ITC),X線結晶構造解析(X-ray crystallography),蛍光共鳴エネルギー転移(fluorescence resonance energy transfer, FRET),共免疫沈降法(co-imuunoprecipitation, co-IP),cDNA配列解析(cDNA sequencing analysis, RNA-seq),質量分析(mass spectrometry),フローサイトメトリー(flow cytometry) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. | |
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 | ||
第15回 | 概要 | 皮膚における生理現象でのシグナル伝達 |
授業時間内の学修内容 | 化粧品や薬の開発を目標とした場合,その化合物が生理現象において重要な役割をするシグナル伝達分子(標的分子)の活性化または不活化を担うか検証することが開発の鍵となる.最終回では,以下に示した皮膚機能におけるシグナル伝達経路を紹介し,分子標的予測などの講述をする. ①紫外線照射によるコラーゲン分解 ②紫外線照射によるメラニン生合成 ③皮脂腺における皮脂合成 |
|
キーワード(Key Word(s)) | コラーゲン(collagen),メラニン合成(melanogenesis),皮脂合成(sebogenesis),紫外線(ultraviolet),プロテイキナーゼA(protein kinase A),遊離脂肪酸受容体(free fatty acid receptor),活性酸素種(reactive oxygen species) | |
事前学修の内容 | 1. 配布された講義資料を熟読し,予習を行っておくこと. | |
事前学修の時間 | 120分 | |
事後学修の内容 | 1. 講義翌日までにチェックシートへ解答し,提出すること.返却されたチェックシートの指摘点について修正し,理解を深めておくこと. 2. 講義アンケートを回答する.講義への要望や感想については,チェックシートとともに提出すること. |
|
事後学修の時間 | 120分 | |
自由記述欄 |