三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 生物資源学部
受講対象学生 海洋生物資源学科・海洋生物資源学教育コース
学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 選択必修
教育コース選択必修:海洋P指定科目
教育コース選択:水圏P指定科目
授業科目名 漁業生産学
ぎょぎょうせいさんがく
Fisheries technology
単位数 2 単位
ナンバリングコード
BIOR-Mari-2531-014
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 水曜日 5, 6時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 森川 由隆(生物資源学部生物圏生命科学科)

MORIKAWA, Yoshitaka

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 日本は世界でも有数の水産国であり、様々な漁法により水産生物が漁獲されている。本講義では農林水産省・海面漁業生産統計調査・漁業種別の分類に基づいて、網漁業および釣漁業に焦点を絞り、これら各種漁業の①生産量の推移、②漁場と漁獲対象種、ならびに各漁法における③漁具の種類や仕組み、④操業方法、⑤漁獲過程を解説するとともに、⑤については漁具に対する魚の行動についても講述する。
学修の目的 網漁業(ひき網、まき網、刺し網、敷き網、定置網)および釣漁業(はえ縄、かつお一本釣
、いか釣)について、操業方法や漁具に関する知識、さらには効率的な生産方法を習得する。
学修の到達目標 農林水産省・海面漁業生産統計調査・漁業種別により分類されている各種網漁業および釣漁業における生産量や生産額の推移を知ることにより、本国における海面漁業の現状と将来を考える(態度)。また各漁法における漁具の種類や仕組み、操業方法を学ぶことで、水産資源として重要な生物を漁獲するための方法や漁具の構造に関する知識を習得する(知識)。さらに水産生物の漁獲過程や漁具に対する反応行動などを理解することにより、水産動物の効率的な生産方法を体得する(技能)。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 (1)幅広い教養と倫理観、国際感覚を身につけ、豊かな人間性を有している。
○(2)生命、環境、食料、健康等に関する生物資源学の基本的な知識と技術、経験を有している。
 (3)科学的で論理的な思考を展開することができ、計画的に問題の解決に取り組むことができる。
 (4)豊かなコミュニケーション能力を持ち、他者と協力して行動することができる。
 (5)社会の変化に柔軟かつ自律的に対応し、発展的に生きていくことができる。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  •  問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
なし
成績評価方法と基準 各種網漁業および釣漁業における生産量や生産額の推移(態度)、各漁法における漁具の種類や仕組み、操業方法(知識)、漁獲過程や漁具に対する反応行動について、定期試験(80%)により評価する。また水産動物の効率的な生産方法について(技能)、まき網の漁獲シミュレーションモデルやマグロはえ縄(浮きはえ縄)の釣獲深度に関するレポートを評価に加える(20%)。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点 一部に写真や動画などを用いた詳細な説明と板書により、わかりやすく口述する。
教科書 講義中に適宜紹介するか場合によっては配布する。
参考書
オフィスアワー 毎週水曜日 12:00~13:00 520号室
受講要件 特になし
予め履修が望ましい科目 水産学総論
発展科目 海洋生物資源調査実習
その他 高等学校教諭一種免許(水産)-水産の関係科目

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 魚類、網漁業、網漁具、釣漁業、釣漁具、行動
Key Word(s) Fishing method, Fishing gear, Fishing ground, Ethology
学修内容 第1回:はじめに-日本の漁業と生産量
第2回:ひき網漁法の種類や漁場および網の構造
第3回:ひき網の操業方法と漁獲過程
第4回:ひき網に対する魚の行動
第5回:まき網漁場および巾着網の構造と操業方法
第6回:まき網の漁獲過程と漁獲モデル
第7回:さんま棒受け網漁場および同漁具の構造と漁獲過程
第8回:刺し網漁法の種類や漁場および同網に対する魚の行動
第9回:建網漁具の種類や構造と漁獲過程
第10回:定置網に対する魚群の行動と居残率
第11回:延縄漁法の種類や漁場および漁具の構造
第12回:延縄漁法の操業方法および浸漬時間と釣獲率の関係
第13回:かつお一本釣漁法の漁場および操業方法
第14回:いか釣漁法の漁場や漁具の構造および操業方法
第15回:その他釣り漁法の種類と漁具の構造および総括
第16回:定期試験
事前・事後学修の内容 準備学習(予習・復習)等の内容と分量(各回の内容は授業の進捗具合によって変わることがありますので適宜調整してください)

第1回:はじめに-日本の漁業と生産量
○予習(3時間)
農林水産省・海面漁業生産統計調査のホームページから「漁業・養殖業生産統計」の調査結果データ〔Excel:e-Stat〕にアクセスし、「漁業種類別漁獲量」 に関する最新のエクセルデータファイルを入手する。入手したデータのうち網漁業について、大分類すなわち「底びき網」、「船びき網」、「まき網」、「刺網」、「敷網」、「定置網」、「その他の網漁業」をデータ項目とした、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。

第2回:ひき網漁法の種類や漁場および網の構造
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、底びき網漁業について、中分類すなわち「遠洋底びき網」、「以西底びき網」、「沖合底びき網」、「小型底びき網」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。
またあらかじめ配付した講義資料をよく読み、講義で行う内容の概要を理解しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。

第3回:ひき網の操業方法と漁獲過程
○予習(2時間)
あらかじめ配付した講義資料をよく読み、授業内容の概要を理解しておく。
◎復習(2時間)
授業で説明した内容について講義資料を見直し、特に筋肉の分業に基づく魚類の遊泳能力、群れ行動、視運動反応行動とはどういうものなのか、理解に努める。

第4回:ひき網に対する魚の行動
○予習(3時間)
あらかじめ配付した講義資料をよく読み、授業内容の概要を理解しておく。魚類の逃避行動に関しては時間の都合上簡単にしか触れないので、逃避行動発現のメカニズム(解発過程)については資料を自ら収集し、予備知識を得ておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。

第5回:まき網漁場および巾着網の構造と操業方法
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、まき網漁業について、中分類すなわち「大中型まき網」、「中・小型まき網」、さらに前者の大中型まき網については、小分類すなわち「1そうまき-遠洋かつお・まぐろ」、「1そうまき-その他」、「2そうまき」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。
またあらかじめ配付した講義資料をよく読み、講義で行う内容の概要を理解しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。

第6回:まき網の漁獲過程と漁獲モデル
○予習(2時間)
あらかじめ配付した講義資料をよく読み、授業内容の概要を理解しておく。また三角関数とくに逆三角関数や余弦定理について、高校や大学基礎教育科目で修学した内容を復習しておく。
◎復習(2時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。まき網の漁獲モデルについては、授業中に示したパラメータを用いて漁獲シミュレーションを行いレポートにまとめる。

第7回:さんま棒受け網漁場および同漁具の構造と漁獲過程
○予習(1時間)
あらかじめ配付した講義資料をよく読み、授業内容の概要を理解しておく。
◎復習(3時間)
第6回のまき網の漁獲モデルについて、引き続きレポート作成作業を行う。また授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。

第8回:刺し網漁法の種類や漁場および同網に対する魚の行動
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、刺網漁業について、中分類すなわち「さけ・ます流し網」、「かじき等流し網」、「その他の刺網」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。
またあらかじめ配付した講義資料をよく読み、講義で行う内容の概要を理解しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。

第9回:建網漁具の種類や構造と漁獲過程
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、定置網漁業について、中分類すなわち「大型定置網」、「さけ定置網」、「小型定置網」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。
またあらかじめ配付した講義資料をよく読み、講義で行う内容の概要を理解しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み特に定置網の種類や構造の理解に努める。

第10回:定置網に対する魚群の行動と居残率
○予習(2時間)
あらかじめ配付した講義資料をよく読み、授業内容の概要を理解しておく。
◎復習(2時間)
授業で説明した内容について講義資料をよく見直し、特に定置網に対する魚群の行動特性や居残率について理解を深める。


第11回:延縄漁法の種類や漁場および漁具の構造
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、釣漁業について、大分類すなわち「はえ縄」、「はえ縄以外の釣」、について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるともに、網漁業全体に対する釣漁業の占める割合についても検討する。次にはえ漁業について、中分類すなわち「まぐろはえ縄」、「その他のはえ縄」、さらに前者のまぐろはえ縄については、小分類すなわち「遠洋まぐろはえ縄」、「近海まぐろはえ縄」、「沿岸まぐろはえ縄」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み特にうきはえ縄構造や漁具各部位名称について理解しておく。

第12回:延縄漁法の操業方法および浸漬時間と釣獲率の関係
○予習(2時間)
あらかじめ配付した講義資料をよく読み、授業内容の概要を理解しておく。また枝縄の浸漬水深計算に必要な双曲線関数について、大学基礎教育科目で修学した内容を復習しておく。
◎復習(2時間)
授業で説明した内容について、講義資料をよく読み理解に努める。はえ縄の水深計算については、授業中に示したパラメータを用いて各枝縄の水深を計算し、レポートにまとめる。

第13回:かつお一本釣漁法の漁場および操業方法
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、かつお一本釣漁業について、小分類すなわち「遠洋かつお一本釣」、「近海かつお一本釣」、「沿岸かつお一本釣」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。またあらかじめ配付した講義資料をよく読み、講義で行う内容の概要を理解しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について講義資料をよく見直し、特にかつおの回遊経路と漁場やかつお一本釣漁船の構造や操業内容について理解を深める。

第14回:いか釣漁法の漁場や漁具の構造および操業方法
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、いか釣漁業について、小分類すなわち「沖合いか釣」、「沿岸いか釣」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。またあらかじめ配付した講義資料をよく読み、講義で行う内容の概要を理解しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について講義資料をよく見直し理解を深める。

第15回:その他釣り漁法の種類と漁具の構造および総括
○予習(3時間)
第1回の予習で入手したデータのうち、はえ縄以外の釣漁業について、中分類すなわち「ひき縄釣」、「その他釣」について、11年間(記載されている年度データすべて)の生産量の推移をグラフにまとめるとともに、近年において生産量にどのような特徴的変化が見られるのかを考える。またこの授業で講述した内容をもう一度全部見直すことで、理解し辛かった点や詳しい解説がさらに必要である感じた点などを、授業アンケートで指摘できるよう総括しておく。
◎復習(1時間)
授業で説明した内容について講義資料をよく見直し理解を深める。
事前学修の時間:180分/回    事後学修の時間:60分/回

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