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開講年度 | 2024 年度 | |
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開講区分 | 工学部分子素材工学科/総合工学科応用化学コース ・専門教育 | |
受講対象学生 |
学部(学士課程) : 3年次 |
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選択・必修 | 選択 |
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授業科目名 | 応用化学特別講義Ⅲ | |
おうようかがくとくべつこうぎⅢ | ||
Special Lecture Ⅲ | ||
単位数 | 1 単位 | |
ナンバリングコード | EN-OTCH-2
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開放科目 | 非開放科目 | |
開講学期 |
前期 |
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開講時間 |
木曜日 5, 6, 7, 8時限 (講義日指定) |
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授業形態 |
対面授業 * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい
「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業 |
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開講場所 | ||
担当教員 | 池田 和人(非常勤講師) | |
実務経験のある教員 | 重厚長大な化学産業の世界とそこに生きる技術者の仕事を講師の経験を交えてお話しします。 | |
SDGsの目標 |
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連絡事項 | * 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい |
授業の概要 | 学生の皆さんは、『化学』と聞くと何を思い浮かべますか。おそらく、受験時代に使った化学の教科書や問題集、あるいは白衣を着た化学者を思い浮かべるのはないでしょうか。しかし、『化学産業』は、そんなに狭く小さなものではありません。『化学産業』は、鉄鋼業とともに、『重厚長大な産業』に位置付けられています。そして、化学や化学工学を学んだ研究者や技術者は、その『重厚長大な化学産業』の世界の中で、大学時代に使った教科書を見ながら仕事をしています。この授業では、まず、重厚長大な化学産業の世界を知っていただき、『大学の教科書を見ながら仕事をすることになる』という事実を認識していただきます。 学生の皆さんは、『会社の目的は』と聞かれてどのように答えますか。おそらく答えられる学生は少ないのではないしょうか。前述のとおり、化学産業の研究者や技術者は、大学の教科書を見ながら懸命に働いているわけですが、そもそも『会社の目的』を知らずに働いても、働く価値はわかりません。この授業では、会社を取り巻く自由市場の原理、さらに日本の化学産業を取り巻く世界の現況をお話し、『会社の目的』と『技術の価値』を考えていただきます。 毎回の授業の後、授業でお話しした内容に関する『レポート宿題』を出していただきます。この『レポート宿題』は、今のうちに身に着けておけば今後の研究室生活や社会人生活で役立つように構成されています。『授業で右脳を使い、レポートで左脳を使う』という訓練を4回繰り返せば、その後の人生で必ず役立つ機会があるでしょう。 (注)右脳はひらめきや直感を担い、左脳は計画や思考を担っています。 |
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学修の目的 | (1) 重厚長大な化学産業というものを知る。 (2) 大学で学ぶ化学や化学工学が実際の仕事に使われることを認識する。 (3) 海外でのケミカルエンジニアの仕事を知り、世界を見る目を養う。 (4) 「帰納法」と「演繹法」の違いを知り、日本人が不得意とする「演繹法」の考え方を身に着ける。 (5) 市場経済の原理を学び、社会における企業の価値を考える。 |
学修の到達目標 | (1) 「化学と聞けば受験時代の教科書と問題集」という概念から脱却する。 (2) 「大学の教科書を見ながら仕事をすることになる」ということを認識する。 (3) 「学生のうちにしておいた方が良いこと」を自分で見い出す。 (4) 日本人が不得意とする「演繹法」の論理を身に着ける。 (5) 市場経済の原理そして世界と日本の現況を理解し、『技術の価値』を考える。 |
ディプロマ・ポリシー |
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成績評価方法と基準 | 出席状況とレポート宿題 |
授業の方法 | 講義 |
授業の特徴 |
地域理解・地域交流の要素を加えた授業 キャリア教育の要素を加えた授業 |
授業アンケート結果を受けての改善点 | 各講義毎にアンケートを取り、その結果を次回以降、翌年度の講義に反映します。 |
教科書 | 授業で使うパワーポイント資料 |
参考書 | |
オフィスアワー | 講義終了後、質問や意見に対応します。質問は、授業の内容だけでなく、社会人の仕事の内容など、何でも結構です。 |
受講要件 | |
予め履修が望ましい科目 | 化学工学、高分子化学、物理化学、有機化学 |
発展科目 | 化学工学、高分子化学、物理化学、有機化学、環境学、その他専門教育科目 大学院創成工学コース「実践企業学」 |
その他 | 授業形態:講義、グループ討議、プレゼンテーション |
MoodleのコースURL |
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キーワード | 化学産業、化学プラント、化学コンビナート、化学工学、化学者(ケミスト)、化学工学技術者(ケミカルエンジニア)、帰納法、演繹法、コストと生産性、設備投資、投資回収、損益分岐点、原油、天然ガス、石油精製、ナフサクラッカー、エタンクラッカー、重合反応、物質収支、熱収支(エネルギーバランス)、プラントの基本設計、エンジニアリング会社、タンク、ベッセル、熱交換器、ポンプ、配管、自由経済、市場原理、株式会社、会社組織 |
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Key Word(s) | Chemical industry, Chemical plant, Chemical complex, Chemical engineering, Chemist, Chemical engineer, Induction, Deduction, Cost and Productivity, Capital investment, Investment recovery, Break-even point, Crude oil, Natural gas, Petroleum refining, Naphtha cracker, Ethane cracker, Polymerization reactions, Material balance, Heat balance (Energy balance), Basic design, Detail design, Engineering company, Tank, vessel, Heat exchanger, Pump, Piping, Free market, Corporation, Company organization |
学修内容 | (1日目~4日目) 4日間の授業を通して、以下を学ぶ。 (1) 化学プラントの写真を見ながらその醍醐味に触れる。 (2) 会社の組織と生産の仕組み、そして化学者(Chemist)と化学工学者(Chemical engineer)の仕事を学ぶ。 (3) 大学で学ぶ化学や化学工学が化学プラントでの実際の仕事にどのように活かされるのかを学ぶ。 (4) 投資回収の仕組みや損益分岐点の基礎を学ぶことによって、コスト感覚を磨く。 (5) 社会に出ると海外で仕事をする機会が生じる。講師の経験を紹介し、海外でのケミカルエンジニアの仕事を学ぶ。 (6) 原油を輸入してからプラスチックができるまでの過程を、化学コンビナートの仕組みとともに説明する。 (7) 火力発電所の事例を使って、エネルギーの授受について学ぶ。 (8) 上記を通して、世界と日本の現況、そして自由市場の原理を学び、大局観と価値観を磨く。 » 基本的に講師による講義が主体です。 » 毎回の講義終了後、レポート宿題があります。これは、学生のうちに取り組んでおけば得するものです。 » レポート宿題は、計算問題3回と論文問題1回です。 » 計算問題は、実際の社会人の仕事を想定しています。 » 論文問題では、日本経済のあり方を深く広く調査し検討していただきます。 » 授業では、本題の合間に右脳の刺激を促す蛇足を加えます。 |
事前・事後学修の内容 | (事前)化学工学の流動・伝熱・蒸留の部分を簡単に見ておいて下さい。 (事後)授業を復習し、レポート宿題を行って下さい。 |
事前学修の時間:60分/回 事後学修の時間:60分/回 |