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科目の基本情報

開講年度 2024 年度
開講区分 工学部機械工学科/総合工学科機械工学コース ・専門教育
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
工学部機械工学コース
選択・必修 選択
学科選択
授業科目名 計算機援用工学
けいさんきえんようこうがく
Computer Aided Engineering
単位数 2 単位
ナンバリングコード
EN-SYST-3
開放科目 非開放科目    
開講学期

後期

開講時間 金曜日 1, 2時限
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 稲葉 忠司(工学研究科機械工学専攻)

INABA, Tadashi

実務経験のある教員 稲葉忠司:鍵メーカーにおける製品開発・設計の担当経験から,各種機械部品の設計を例にとり,FEMなど設計に関与する計算機援用技術について説明する.

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 物体に荷重が加われば,応力が生じる.設計の基礎となる強度計算において,まず第一に行われるのは,この応力を求めることである.応力を求める従来の手法は,材料力学がその中心であった.材料力学は,その対象とする物体が,弾性状態であるか塑性状態であるかなどによって,その基礎を弾性論や塑性論においている.しかし,従来の方法で解が得られるのは,はりや柱の応力,無限板に円孔がある場合の応力分布など,ごく限られた問題に対してだけであり,複雑な形状のものに対しては,形状から応力の生じそうな部分を経験的,実験的に求め,その部分の応力集中率を何とか知るのにとどまっていた.これに応えて現れたのが,有限要素法である.有限要素法は数値解析の一種であり,原理的にはどのような形状のものでも扱えること,3次元解析,弾塑性解析などが容易であることなど,多くの魅力ある特色をもち,工学分野で欠くことのできない手法となっている.本講義では,弾性問題を対象とした有限要素法の基礎を学習するとともに,汎用有限要素ソフトウェアを用いた応力解析実習を通じて,計算機を援用した強度設計について体得することを目的とする.
学修の目的 弾性問題を対象とした有限要素法の基礎理論を学ぶとともに,汎用有限要素ソフトウェアを用いた応力解析実習を行うことにより,計算機を援用した強度設計ができるようになることを目的とする.
学修の到達目標 弾性問題を対象とした有限要素法の基礎理論を知り,この数値解析法がどのように応力やひずみを解いているのかについて説明できるようになるとともに,教育機関向けに提供された有限要素ソフトウェアを用いて,例えば,円穴や切欠を有する平板の応力およびひずみ分布を算出できるようになることを到達目標とする.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 個性に輝く技術者となるために、自らの短所を補い、長所を伸ばそうとする意欲と姿勢を持っている。【関心・意欲】【態度】
 社会性・国際性・倫理観:社会的・国際的に広い視野、先見性、倫理観を持つために、科学技術の果たす歴史的・社会的役割を理解している。【態度】
 コミュニケーション能力:自らの考えを日本語や英語で科学的・論理的に説明し、コミュニケーションすることができる。【技能・表現】
 工学基礎:工学の礎となる数学、自然科学、情報技術に関する基礎知識を持っており、これを使って議論できる。【知識・理解】
○機械工学専門:材料と構造、運動と振動、エネルギーと流れ、情報と計測・制御、設計と生産、機械とシステムなどの機械工学の主要専門分野に関する基礎知識を持ち、これを応用することができる。【知識・理解】
 デザイン能力・創造性:社会の要求をとらえたモノづくりのための創造力と設計技術の基礎を修得している。【思考・判断】
 実践的能力:機械の専門分野とともに、産業の環境負荷や生態系への影響、環境と人間に調和する機械の知能化など、環境-人間-機械の関係を総体的にとらえて、科学技術を応用することができる。【思考・判断】
 自主性:地球の将来を見据えて、自ら課題を設定し、計画・実行することができる。【関心・意欲】

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  •  主体性
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 評価は,有限要素実習課題を含む数回の課題レポートの総計100点で行い,総計点数/10を四捨五入して最終成績とし,最終成績6以上を合格とする.
授業の方法 講義 実習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

英語を用いた教育

授業アンケート結果を受けての改善点 毎回の授業において,今回の授業の要点についてしっかりと説明し,板書しておく.また,有限要素法の解析実習については,TA(ティーチングアシスタント)の協力の下で,マンツーマン的なきめ細やかな指導を行う.この実習を通じて,理論を理解するだけにとどまらず,有限要素法を実践的な学問として体得することを目指す.なお,この学習目標の達成度は,プリプロセッシングからポストプロセッシングまでの一連の強度解析を学生各自が独力で行う実習課題によって確認する.
教科書
参考書 O.C. ツィエンキーヴィッツ著,吉識・山田 監訳,マトリックス有限要素法,培風館,1984.
オフィスアワー 水曜日18:00~19:00に,機械棟4階稲葉教員室にて対応.電子メールによる受け付け可.
受講要件 特になし.
予め履修が望ましい科目 この授業に先立って,「材料力学および演習」および「弾性力学」で学ぶ機械および構造物の強度設計に対する考え方を習熟しておく必要がある.
発展科目 特になし.
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 弾性,応力,ひずみ,構成方程式,数値解析,有限要素法
Key Word(s) Elasticity,Stress,Strain,Constitutive equation,Numerical analysis,Finite element method
学修内容 第1回 イントロダクション
第2回 ブラックボックスとしての有限要素法
第3回 有限要素プログラムの説明
第4回 有限要素解析実習Ⅰ(はりの曲げ応力およびたわみ)
第5回 有限要素解析実習Ⅱ(円孔を有する板の応力解析)
第6回 有限要素解析実習Ⅲ
第7回 実験的手法による応力解析結果と数値解析結果の比較
第8回 有限要素法の基礎理論Ⅰ(変位関数)
第9回 有限要素法の基礎理論Ⅱ(ひずみ-変位マトリクス)
第10回 有限要素法の基礎理論Ⅲ(応力-ひずみマトリクス)
第11回 有限要素法の基礎理論Ⅳ(仮想仕事の原理と剛性マトリクス)
第12回 有限要素法の基礎理論Ⅴ(要素全体の剛性マトリクスとその解法)
第13回 計算バイオメカニクス(心機能評価数値シミュレータの開発)
第14回 企業における計算機援用工学の応用(非常勤講師による特別講義)
第15回 有限要素解析実習Ⅳ
事前・事後学修の内容 事後学修:当日の講義の内容,例えば基礎式の導出過程や基礎式を用いた例題の解説等について,自らの知識として定着するよう復習する.
事前学修の時間:    事後学修の時間:240分/回

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