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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 工学部分子素材工学科/総合工学科応用化学コース ・専門教育
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 選択
授業科目名 【遠隔】応用化学特別講義Ⅰ
おうようかがくとくべつこうぎⅠ
Special Lecture I
単位数 1 単位
ナンバリングコード
EN-OTCH-2
開放科目 非開放科目    
開講学期

前期

開講時間 木曜日 5, 6, 7, 8時限
(講義日指定)
授業形態

オンライン授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所

担当教員 山川 浩(非常勤講師)

YAMAKAWA, Hiroshi

実務経験のある教員 山川 浩

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 高分子材料は現代社会のあらゆる分野において不可欠な素材となっている。高分子材料は単なる構造部材としての利用に留まらず機能性素材として日常生活から宇宙開発に至る広範な用途に使用され、更なる進化を続けている。本講義ではソフトマテリアルのゴムとエラストマー(両者を併せて、以下、エラストマーと呼ぶ)を取り上げる。現代社会はエラストマーなしでは成立し得ないが、このことを意識する機会は少ない。そこで、エラストマーからなる製品、エラストマーの構造、合成法、生産法、分析法、物性(評価法)、研究開発状況等を幅広く解説する。
学修の目的
学修の到達目標
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 社会人としてふさわしい幅広い教養をもつ。化学の研究者・技術者として、基本的な専門知識を修得している。【知識・理解】
 自然現象を化学の観点から論理的に説明できる。科学技術や社会活動に関する問題を化学の観点から思考できる。【思考・判断】
 化学に関する技術や知識について、自主的かつ継続的に学習できる。【興味・関心】
 科学技術による社会への貢献や自然に与える影響について考えようとする姿勢を備えている。【態度】
 化学の問題に関する研究や開発を計画的に進め、まとめることができる。【技能・表現】

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  •  共感
  • ○主体性
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  •  心身・健康に対する意識
  •  社会人としての態度・倫理観

○ JABEE 関連項目
成績評価方法と基準 各講義の最後に簡単な小テスト(設問数1~2、ノート閲覧可)を行い、4回の小テスト結果により評価する。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

地域理解・地域交流の要素を加えた授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫
教科書 なし
参考書
オフィスアワー
受講要件
予め履修が望ましい科目 有機化学C,有機化学演習C
発展科目
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 高分子、ソフトマター、エラストマー、熱可塑性エラストマー、バイオシンセシス、バイオミメティクス、ロボティクス、航空・宇宙
Key Word(s) polymers, soft matter, elastomers, thermoplastic elastomers, biosynthesis, biomimetics, robotics, aerospace
学修内容 第1回
高分子を理解するため、高分子を定義し、記述するための基本的な概念と用語を解説すると共に、プラスチックとエラストマーの化学構造、及び物性の根本的な相違点について説明する。次に、我々の身の回りにあるエラストマーを用いた加工製品の実例を紹介した上で、現在、商業生産されているエラストマーの種類とその化学構造、合成法、製造法(工業生産プロセス)、特徴等を紹介する。尚、プラスチックと同様に加熱溶融加工できる熱可塑性エラストマー(TPE)については第4回目の講義で集中的に解説する。

第2回
自然界に存在するエラストマーとして天然ゴム(NR)と人体組織を採り上げる。NRはゴムの木の中で合成されるが、その高度に立体規制された高分子が生み出されるバイオシンセシス(生合成)のメカニズムを解説する。また、NRの具体的な製品例、製品化(加工)方法を紹介し、更に、人工的にNRを合成しようとする試み、NRを産出する新たな植物の探索に関する話題も紹介する。次に、人体組織の中から、皮膚の弾性的性質とその特異な力学特性、及び、その特性を発現させている基本的なメカニズムを解説し、人工皮膚についても触れる。

第3回
  自然界に存在する動物が人間を含め何れも柔らかい素材からなるため、バイオミメティクス(生体模倣技術)研究においてはエラストマーの活用が有効となる。そこで、動物を模倣する研究例、使用材料を紹介し、その材料が選定された理由を材料の物性面から考察する。更に、これらの材料の化学構造、合成法、物性についても触れる。また、ロボティクス(ロボット工学)分野におけるエラストマーを用いた人工筋肉に関する研究、宇宙・航空分野におけるエラストマーの利用状況を紹介する。

第4回
  プラスチックと同じ成型機を用いて溶融成型加工出来る熱可塑性エラストマー(TPE)と呼ばれる材料を紹介する。実は、TPE製品は我々の身近に氾濫しているが、我々は意識せずに使用していることが多い。そこで、商業生産されているTPE製品を紹介し、TPEの種類、化学構造、合成法、物性、工業的な製造プロセス、及び、加工法について解説する。また、どのような理論に基づいてTPEの化学構造が設計されているかについても説明する。
事前・事後学修の内容 学習課題(予習・復習)
  1.高分子について
    プラスチックとエラストマーの本質的な違い
  2.自然界のエラストマー
    化学合成されたエラストマーとの本質的な違い
  3.エラストマーの応用
    バイオミメティクス、ロボティクス、宇宙・航空分野に利用される理由
  4.熱可塑性エラストマー
    化学構造の設計指針、及び物性発現メカニズム
事前学修の時間:30分/回    事後学修の時間:30分/回

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