三重大学ウェブシラバス


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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 医学部医学科 ・社会と医学
受講対象学生 学部(学士課程) : 3年次
選択・必修 必修
授業科目名 法医学
ほういがく
Forensic medicine and science
単位数 3(社会と医学) 単位
ナンバリングコード
medc-medc-FOMS-2201-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

スケジュール表による

開講時間
授業形態

ハイブリッド授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 基礎第1講義室

担当教員 小谷泰一(医学部医学科)、大島徹(医学部医学科)、関島秀久(医学部医学科)、近藤稔和(和歌山県立医科大学医学部)、宮尾 昌(京都大学大学院医学研究科)、眞鍋 翔(関西医科大学)、尾高健太郎(三重県弁護士会稲七総合法律事務所弁護士)

KOTANI Hirokazu, OSHIMA Toru, SEKIJIMA Hidehisa, KONDO Toshikazu, MIYAO Masashi, MANABE Sho, ODAKA Kentaro

実務経験のある教員 【教員】小谷泰一・大島徹・関島秀久・近藤稔和・宮尾 昌・眞鍋 翔
【実務経験】警察・検察・児童相談所からの嘱託による法医解剖・非虐待児診察等の実務に従事
【講義内容との関連性】実務経験より得た知識・技術等を活かして、より実践的な教育を行う。

【教員】尾高健太郎
【実務経験】弁護士活動に従事
【講義内容との関連性】実務経験より得た知識・技術等を活かして、より実践的な教育を行う。

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要  将来の専門性に関係なくほぼ全ての医師が「人の死」に直面することになる。人が死に至る過程は、病気・事故・事件など様々であり、その背景も多彩である。そこで、本授業では医師に求められる「人の死」に関する多様な医学的・社会的事項を学び、臨床現場で「人の死」に対応できる知識・技術・態度を修得する。
 また、病態的側面から捉えると、死は病気・外傷の最重症型ともいえる。従って、死への過程を学ぶことは、死を防ぐこと、生きることにもつながる。法医学は予防医学の1つであり、臨床医学にも貢献する学問である。
 三重県では毎年約2万人が亡くなり、医師1人で平均5人、多い地域では約40人を看取っている。「人の死」はご本人、ご遺族、そして社会にとって深い悲しみであり、ときにデリケートな問題も孕んでいる。「人の死」の確認は医師にしかできない医行為であるように、「人の死」に直面したときに医師の果たすべき役割や責任は大きい。本授業を修得することを通して、人の命に向き合い、全人的な医療を実践できる医師を目指す。 
学修の目的 ・臨床現場で「人の死」に直面したときに、医師として適切に対応できるようになる
・死に至るまでの病態を推定できるようになる
・死を予防する方法を考察できるようになる
・児童虐待を疑い、適切に対応できるようになる
・医師に纏わる法律に関する知識を得ることで、医師としての責任を知る
学修の到達目標 ・ヒトの死を説明できるようになる
・「死亡診断書(検案書)」を作成できるようになる
・死因を推定できるようになる
・死に至る病態やその予防法を考えることができるようになる
・死亡時期を推定できるようになる
・疾患による死亡の原因を列挙し、説明できるようになる
・外因による死亡の原因を列挙し、説明できるようになる
・外傷の種類や成傷機転を説明できるようになる
・小児の死亡原因を列挙し、説明できるようになる
・児童虐待について説明できるようになる
・DNA鑑定について説明できるようになる
・薬毒物中毒について説明できるようになる
・診療関連死について説明できるようになる
・異状死に遭遇したときの対応方法について説明できるようになる
・医師に必要な法律を列挙し、説明できるようになる

医学教育モデル・コア・カリキュラムの以下の項目が学修到達目標となる
A 医師として求められる基本的な資質・能力
A-1-3) 医師としての責務と裁量権
A-6-2) 医療上の事故等への対処と予防

B 社会と医学・医療
B-1-5) 生活習慣とリスク
B-1-6) 社会・環境と健康
B-2 法医学と関連法規
B-2-1) 死と法
B-2-2) 診療情報と諸証明書

C 医学一般
C-4-4) 循環障害、臓器不全
C-4-5) 炎症と創傷治癒

D 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
D-2-4)-(1) 脳・脊髄血管障害
D-2-4)-(4) 頭部外傷
D-5-4)-(2) 虚血性心疾患

E 全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療
E-5-3)-(1) 中毒
E-5-3)-(2) 環境要因等による疾患
E-5-3)-(3) 熱傷
E-6 放射線の生体影響と放射線障害
E-7-2) 乳幼児
E-9-1) 生物的死と社会的死
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○「態度」・豊かな人間性と高い倫理観を持って行動できる。
○「態度」・科学的根拠に基づいて考え、判断することができる。
○「態度」・地域医療の実践に必要な使命感と責任感を有している。
○「態度」・生涯を通して自らを高めていく態度と医科学の進歩を追求する研究心を持っている。
○「技能」・患者の身体的、ならびに社会心理的状況を科学的、統合的に評価し、全人的医療を実践できる。
 「技能」・医学・医療の国際化に対応できる「語学力」「自己表現力」「多文化理解力」を有している。
○「技能」・医療チームで必要な「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」を理解し、多職種連携によるチーム医療に参加することができる。
○「知識」・医療実践に必要な医学・医療の知識を修得している。
○「知識」・社会人と医療人に求められる豊かな知識と教養を有している。
○「知識」・地域と国際社会で求められる保健・医療・福祉を理解している。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  •  表現力(発表・討論・対話)
  •  リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 筆記試験(100点満点)で行ない、60点以上を合格とする。
提出レポートや出席の状況を考慮する。
再試験は1回のみとする。
試験は教科書【南山堂「法医学」改訂4版 監修:福島弘文】と【講義】の内容から出題する。
授業の方法 講義

授業の特徴

PBL

特色ある教育

Moodleを活用する授業

英語を用いた教育

授業改善の工夫 学生が発言しやすい雰囲気づくりにつとめ、積極的に学生の意見を聴取します。
Moodleを用いて学生からの授業改善要望を聴取することで授業内容を改善します。
教科書 南山堂「法医学」改訂4版 監修:福島弘文
 ・この教科書を指定図書とします。令和3年度からこの教科書に変更されましたので注意してください。
 ・この教科書は、学生にとって読んで理解しやすい書き方です。
 ・学生時代に1回読了しておくと将来に役立ちます。
参考書 医学書院「標準法医学」第7版 石津日出雄・高津光洋 監修
オフィスアワー 平日 9時〜16時
 解剖等で不在がちですので、下記いずれかの方法で秘書 倉田に相談のうえ予約をしてください。
問い合わせ先
 ・先端医科学教育研究棟(医学部基礎校舎)5階 法医法科学分野
 ・foresci@med.mie-u.ac.jp
 ・TEL: 059-231-5014(内線 6383)
受講要件 解剖学、生理学、生化学の基本を理解していること。
予め履修が望ましい科目 解剖学、生理学、生化学
発展科目 全ての臨床科目につながります。
その他 希望者は、法医解剖を見学できます。
 ・解剖で見聞したことは口外できません。
 ・秘匿義務の高い事件症例は見学できないことがあります。

授業計画

MoodleのコースURL https://moodle.mie-u.ac.jp/moodle35/course/view.php?id=13645
キーワード 法医学
法科学
Key Word(s) forensic medicine
forensic science
学修内容 ① 法医学総論:法医学の業務、異状死体、大規模災害時の法医学など
② 個体死と死体現象:ヒトの死、脳死、早期死体現象と晩期死体現象など
③ 損傷論:鋭器、鈍器損傷、頭部外傷、交通外傷など
④ 窒息論:頚部圧迫、溺水、低酸素環境など
⑤ 異常環境による死:焼死、低体温症、感電など
⑥ 小児の法医学:乳幼児突然死、子ども虐待など
⑦ 内因性急死:突然死と法医学、突然死の原因となる疾患など
⑧ DNA鑑定:親子鑑定、個人識別など
⑨ 法医中毒学:薬毒物の作用機序、死体所見、分析など
⑩ 診療関連死:医療事故、医療過誤、医事紛争など
⑪ 死亡診断書・死体検案書の作成

指定教科書:南山堂「法医学」改訂4版 監修:福島弘文 を理解してください。
授業中も持参し、講義内容を余白に追加メモすることを推奨します。
試験は、この教科書の内容と講義内容から出題します。
事前・事後学修の内容 南山堂「法医学」改訂4版 監修:福島弘文
 ・学生時代の法医学の勉強は「南山堂の教科書を読んだ。」となることを目指します。
 ・読んで理解しやすい教科書です。
 ・この授業のあとで法医学を学ぶ機会はあまりありません。
 ・この機会にこの教科書だけは読んでおきましょう。
 ・将来、どの専門に進んでも、人の死に関することで困ったときに役立ちます
事前学修の時間:30分/回    事後学修の時間:30分/回

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