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科目の基本情報

開講年度 2022 年度
開講区分 医学部医学科 ・臨床実習
受講対象学生 学部(学士課程) : 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修 必修
授業科目名 循環器・腎臓内科
じゅんかんき・じんぞうないか
Cardiology and Nephrology
単位数 単位
ナンバリングコード
medc-medc-CANE-3601-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

スケジュール表による

クリニカルクラークシップ概要に記載される循環器腎臓内科週間スケジュールと臨床実習表に記載の年間スケジュールを参照する

開講時間 月曜日 1, 2, 3, 4時限; 火曜日 1, 2, 3, 4時限; 水曜日 1, 2, 3, 4時限; 木曜日 1, 2, 3, 4時限; 金曜日 1, 2, 3, 4時限
業務スケジュールなどにより変更になる場合がある
授業形態

対面授業

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

「オンライン授業」・・・オンライン会議ツール等を利用して実施する同時双方向型の授業
「ハイブリッド授業」・・・「対面授業」と「オンライン授業」を併用した授業
「オンデマンド授業」・・・動画コンテンツの配信等によって実施する授業

開講場所 三重大学医学部附属病院 10階北病棟、外来棟5階ホール、救命救急センター、各検査室、透析センター

担当教員 土肥薫、香川芳彦、村田智博

Kaoru Dohi、Yoshihiko Kagawa、Tomohiro Murata

SDGsの目標
連絡事項

* 状況により変更される可能性があるので定期的に確認して下さい

学修の目的と方法

授業の概要 循環器疾患および腎疾患で入院になる患者さんを担当し、チーム医療の一員として診療に参加する実習である(実習期間2週間)
学修の目的 循環器疾患および腎疾患で入院になる患者さんを担当し、循環器疾患や腎疾患に対する病態理解を深めるのみでなく、患者さんを中心として考える倫理的な姿勢を身につけること、病態に則した病歴聴取を行い、全身をスクリーニング的に診察する手法や、より疾患の特徴を意識した診察手法を身につけ、臨床推論を行い、きちんとしたカルテ記載ができ、チーム医療の一員としてプレゼンテーション、ディスカッションできる能力を身につけることを目標とする。
学修の到達目標 医学教育モデル・コア・カリキュラムに定められる以下の項目が学習到達目標となる。
A-1~9:医師として求められる基本的な資質・能力
B-3~4:倫理規範、医師に求められる社会性
 病院内で患者様を担当するstudent doctorとして責任ある対応を取る、良好なコミュニケーションをとるなど基本的な事項であり事前に確認するとともに常日頃から意識しておくべき内容である。

B-1-3)~5):EBMと予防医学、生活習慣リスク
 循環器疾患、腎疾患いずれも生活習慣病が原因となるものが多く患者個別単位、集団に対する危険因子を評価することは重要でありこれらの内容に目を通しておく必要がある。

C-2-1)-(1)、C-2-2)、C-2-3)-(4)、C-2-4)~5):個体の構成と機能
C-3-1)~3):個体の反応
C-4-2)~5):病因と病態
 上記の内容は循環器疾患、腎疾患の原因や経過を知る上で基礎的な内容である。事前に目を通しておくことが望まれる

人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
D-1-1)~3)、D-1-4)-(1)~(2):血液・造血器・リンパ系
D-2-2)、D-2-3)、D-2-4)-(1)~(3)、D-2-4)-(5)、D-2-4)-(8):神経系
D-3-4)-(2)~(3):皮膚系
D-4-4)-(1):運動器(筋骨格)系
D-6-2)~4):呼吸器系
D-7-2)~4):消化器系
D-10-3)~4):妊娠と分娩
D-13-3)-(2)、D-13-4)-(1):眼・視覚系
 以上の領域は循環器疾患、腎疾患を学習する上で相互に関連してくる可能性のある領域であり、事前に学習しておくことが望ましい。

D-5:循環器系、D-8:腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む)、D-12-1)~2)、D-12-4)-(3)~(6):内分泌・栄養・代謝系
 以上の領域は循環器疾患、腎疾患の主たる領域であり、事前に学習するとともに実習中にも継続して学習することが必要である。

全身に及び生理的変化、病態、診断、治療
E-2:感染症
E-3-5)⑤:腫瘍
E-4:免疫・アレルギー
E-6-1)~3):放射線の生体影響と放射線障害
E-8:加齢と老化
E-9:人の死
上記病態は循環器疾患、腎疾患を学習するに当たり原因にあたる病態であったり、合併しうる病態であったり、最終的には死亡されることも経験する。内容に目を通し、知識を確認しておくことが望ましい。

診療の基本
F-1-1)~29)、31)~36):症候・病態からのアプローチ
 循環器疾患、腎疾患に合併する可能性のある症候・病態を説明、診断し治療の要点がわかるようにしておくことが必要であり事前学習および実習中の自己学習が望まれる。
F-2-1)~8)、11)~14):基本的診療知識
 循環器疾患、腎疾患を通じて鑑別診断を列挙し、診断をつけ、内科的治療を行っていくうえで必要となる内容である。事前に目を通して自己学習しておくことが望ましい。
F-3-1)~4)、F-3-5)-(1)~(7)、F-3-6)-(1)~(2)、F-3-6)-(4):基本的診療技能
 基本的臨床技能実習、およびその試験であるOSCEで身につけた内容を繰り返し復習し、スクリーニング的な診察および疾患特異的な診察が求められるため、内容を熟知しておくことが望まれる。

臨床実習
G-1~G-4:臨床実習のコアとなる重要な内容であるため目を通しておくことが望まれる。

循環器腎臓内科実習
本実習で身につけてもらいたい内容として病棟の患者さんを責任もって担当することである。①要点をはずさない詳細な病歴聴取、スクリーニング的な身体診察および疾患に特徴的な身体診察、検査所見の確認および必要時には検査の実施により患者さんの問題点を抽出すること。②抽出した問題点を整理すること。③問題点のアセスメントを行いさらには計画を立てることである。④当然チーム医療の一員としてカンファレンスなどでのプレゼンテーションを行うことや⑤きちんとしたカルテ記載を行うことである。
循環器疾患、腎疾患に限らず幅広い全人的な診療が出来ることを目標として実習に取り組んでもらいたい。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
○「態度」・豊かな人間性と高い倫理観を持って行動できる。
○「態度」・科学的根拠に基づいて考え、判断することができる。
○「態度」・地域医療の実践に必要な使命感と責任感を有している。
○「態度」・生涯を通して自らを高めていく態度と医科学の進歩を追求する研究心を持っている。
○「技能」・患者の身体的、ならびに社会心理的状況を科学的、統合的に評価し、全人的医療を実践できる。
○「技能」・医学・医療の国際化に対応できる「語学力」「自己表現力」「多文化理解力」を有している。
○「技能」・医療チームで必要な「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」を理解し、多職種連携によるチーム医療に参加することができる。
○「知識」・医療実践に必要な医学・医療の知識を修得している。
○「知識」・社会人と医療人に求められる豊かな知識と教養を有している。
○「知識」・地域と国際社会で求められる保健・医療・福祉を理解している。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  • ○リーダーシップ・フォロワーシップ
  • ○実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 総括試験(内科全体)20%+実習点80%(合計60%以上で合格)
授業の方法 講義 実習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

プレゼンテーション/ディベートを取り入れた授業
グループ学習の要素を加えた授業
キャリア教育の要素を加えた授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 実習終了時のアンケートを担当教員へフィードバックすることで授業の改善を図っている。
教科書 Bate's Guide to Physical Examination and History Taking. Lippincott Company
Problem-Oriented Medical Diagnosis. Lippincott Company
The Washington Manual of Medical Therapeutics. Lippincott Company
Goldman-Cecil medicine(Cecil Textbook of Medicine)
Harrison's Principles of Internal Medicine McGraw-Hill
内科学 朝倉書店
Braunwald's Heart Disease: A Textbook of Cardiovascular Medicine ELSEVIER
Brenner and Rector's The Kidney ELSEVIER
参考書 カルテはこう書け!目からウロコ「総合プロブレム方式」内科学研鑽会編
「型」が身につくカルテの書き方 佐藤健太著
より理解を深める!体液電解質異常と輸液 柴垣有吾著
腎生検病理アトラス 日本腎臓学会・腎病理診断標準化委員会、日本腎病理協会編
オフィスアワー 毎週月曜から金曜 日勤 附属病院10階北病棟
病欠の連絡などは臨床実習要項を参考に村田智博まで連絡
受講要件 4年次に実施されるCATOによるCBT、OSCE合格が必要
予め履修が望ましい科目 1年次から4年次までに履修合格が求められている全科目
発展科目
その他

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード うっ血性心不全、弁膜症、TAVI、CRT、虚血性心疾患、末梢動脈疾患、PCI、EVT、肺高血圧症、深部静脈血栓症、心房細動(発作性、持続性)、心房粗動、発作性上室性頻拍、WPW症候群、発作性心房頻拍、心室頻拍、心室細動、洞不全症候群、房室ブロック、脚ブロック、アブレーション、ペースメーカ、ICD、高血圧症、原発性アルドステロン症、不明熱、急性腎炎、急速進行性糸球体腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、急性腎障害、慢性腎臓病、尿細管間質障害、電解質異常、血液透析、腹膜透析、生体腎移植
Key Word(s) Congestive heart failure, valvular herat disease, Transcatheter aortic valve implantation, Cardiac resynchronization therapy, ischemic heart disease, peripheral artery disease, percutaneous catheter intervention, endovascular therapy, pulmonary hypertension, deep vein thrombosis, atrial fibrillation( paroxysmal, continuous), atrial flutter, paroxysmal supraventricular tachycardia, WPW syndrome, paroxysmal atrial tachycardia, ventricular tachycardia, ventricular fibrillation, sick sinus syndrome, AV block, bundle branch block, ablation therapy, pacemaker implantation, implantable cardioverter defibrillator, hypertension, primary aldosteronism, fever of unknown origin, acute nephritis, rapid progressive glomerulonephritis, chronic glomerulonephritis, nephrotic syndrome, acute kidney injury, chronic kidney disease, tubule interstitial damage, electrolyte disorder, hemodialysis, peritoneal dialysis, kidney transplantation
学修内容 診療参加型臨床実習
1週目
月曜 8:00 オリエンテーション(10階北病棟)、10:30担当患者紹介(10階北病棟)、15:00 腎臓内科症例カンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、透析センター)、16:00 チームカンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、ディスカッション)
火曜 9:00 担当患者の回診(10階北病棟)、14:00 腎生検見学(10階北病棟)、16:00 チームカンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、ディスカッション)
水曜 9:00 担当患者の回診(10階北病棟)、心臓カテーテル検査、心臓カテーテル治療、アブレーションなど見学(アンギオ室)、12:30 心エコー実習(4年生対象、スキルズラボ)、14:00 透析講義(透析センター)、16:00 チームカンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、ディスカッション)
木曜 8:30 循環器内科・腎臓内科・総合内科入院患者検討会(担当症例のプレゼンテーション、外来棟5階ホール)、13:00 腎生検見学(10階北病棟)、14:00 トレッドミル検査見学(心電図室)、
金曜 9:00 担当患者の回診(10階北病棟)、11:00 腎病理レクチャー(透析センター)
2週目
月曜 10:30担当患者紹介(10階北病棟)、15:00 腎臓内科症例カンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、透析センター)、16:00 チームカンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、ディスカッション)
火曜 9:00 担当患者の回診(10階北病棟)、14:00 腎生検見学(10階北病棟)、16:00 チームカンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、ディスカッション)
水曜 9:00 担当患者の回診(10階北病棟)、心臓カテーテル検査、心臓カテーテル治療、アブレーションなど見学(アンギオ室)、12:30 心エコー実習(5年生対象、スキルズラボ)、14:00 透析講義(4年生対象、透析センター)、16:00 チームカンファレンス(担当症例のプレゼンテーション、ディスカッション)
木曜 8:30 循環器内科・腎臓内科・総合内科入院患者検討会(担当症例のプレゼンテーション、外来棟5階ホール)、13:00 腎生検見学(10階北病棟)
金曜 9:00 担当患者の回診(10階北病棟)

詳細は臨床実習要項を確認のこと
事前・事後学修の内容 事前学修:病歴聴取の方法、身体診察の手法について基本的臨床技能教育で学んだ内容を必ず復習しておくこと。医学教育モデル・コア・カリキュラムの中で本シラバスに記載されている領域の内容に目を通しておく。患者さんから多くのことを学ばせていただくという意識を強く持ちA-1~9:医師として求められる基本的な資質・能力、B-3~4:倫理規範、医師に求められる社会性については熟読しておくことが望ましい。
事後学修:自分が担当した症例だけでなく同じグループの学生が担当した症例についても深く理解できるように情報を共有する。しかし2週間の臨床実習だけでは全領域を経験することは不可能であるので医学教育モデル・コア・カリキュラムの中で本シラバスに記載されている領域の内容について、教科書、参考書を用いて学修を行う。すべての診療科の実習が終えたときに医学教育モデル・コア・カリキュラムの知識・技能の内容をすべて身につけ、近い将来初期研修医として働ける能力を備えられるように自己研鑽を積む。
事前学修の時間:60分/回    事後学修の時間:60分/回

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