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科目の基本情報

開講年度 2020 年度
開講区分 医学部医学科 ・臨床実習
受講対象学生 学部(学士課程) : 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修 必修
授業科目名 血液・腫瘍内科
けつえき・しゅようないか
Hematology and Oncology
単位数 単位
ナンバリングコード
medc-medc-HEON-3601-001
開放科目 非開放科目    
開講学期

スケジュール表による

クリニカルクラークシップ概要に記載される血液・腫瘍内科の各週間スケジュールと臨床実習表に記載の年間スケジュールを参照する。実習初日に最終的なスケジュール表を配布する。

開講時間 月曜日 1, 2, 3, 4時限; 火曜日 1, 2, 3, 4時限; 水曜日 1, 2, 3, 4時限; 木曜日 1, 2, 3, 4時限; 金曜日 1, 2, 3, 4時限
2週間(毎週月曜日から金曜日まで)。基本の研修時間は午前9時から午後5時まで。
開講場所 三重大学医学部附属病院 11階北病棟、11階南病棟、11階病棟カンファレンス室、3階輸血部、外来棟3階内科外来診察室

担当教員 齋藤 佳菜子 その他

Kanako Saito

SDGsの目標

学修の目的と方法

授業の概要 ・内科領域における診療態度や技能の修得を目的とする診療参加型臨床実習(実習期間2週間)である。
・実際の診療現場で、指導医のもとで担当患者の診療に携わり、医療面談、身体診察を行う。
・担当患者のプロブレムリストを挙げ、アセスメント、プランを考え、検討会においてプレゼンテーションを行う。
・初診時・入院時カルテの記載と、毎日の回診の記録をSOAP形式に従いカルテに記載する。
・疾患理解のため、各専門分野の担当者による講義を組み込んでいる。臨床現場で必要となる知識を身に着け、明日から臨床実習に活用してもらう。
学修の目的 ・血液疾患の分類と病態を理解する。
・血液疾患の診断へのプロセスを理解する。
・血液・腫瘍性疾患の治療方法の選択へのプロセスを理解する。
・がんの薬物療法の原則を理解する。
・分子標的薬に代表される新規治療を学ぶ。
・診療録の記載方法、プレゼンテーション方法を学び、実践する。
学修の到達目標 医学教育モデル・コア・カリキュラムに定められる以下の項目が学習到達目標になる。
A-1, A-9, B-1-3), B-2-2), B-3, B-4, C-3, C-4-6), D-1, D-7-4), E-2, E-3, F-1-1), F-1-26), F-1-27), F-2-2), F-2-8), F-2-13), F-3, G-1, G-2-1), G-2-23), G-2-27), G-4-1)

【医学的知識】
・造血器悪性疾患(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など)の症状・診断・病態・治療方法、造血幹細胞移植、血栓・止血・凝固系疾患、免疫不全状態に起因する感染症の治療、固形癌の薬物療法、集学的治療、分子標的薬などを理解することを目的とする。
・末梢血および骨髄の血液像を実際に顕微鏡で観察し、正常像・異常像を理解する。
・進歩の速い領域であり、最新治療の一端に触れる。
【診療技能】
・担当患者の病歴聴取、身体診察、検査所見を基に、プロブレムリスト、鑑別診断、臨床経過、治療法の要点を提示(プレゼンテーション)できるようになる。
・発熱、リンパ節腫脹、倦怠感、疼痛などの症状を有する患者を実際に診察することで診察手技を取得する。
・患者の苦痛や不安感にも配慮しながら実践する。
【コミュニュケーション能力】
・担当患者の心理・社会的背景を踏まえながら、関係性を築くことを経験する。特に悪性疾患の症例が多いことから、緩和ケアからの観点も取り入れながら関係性を築くことを実践する。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標
 「態度」・豊かな人間性と高い倫理観を持って行動できる。
 「態度」・科学的根拠に基づいて考え、判断することができる。
 「態度」・地域医療の実践に必要な使命感と責任感を有している。
 「態度」・生涯を通して自らを高めていく態度と医科学の進歩を追求する研究心を持っている。
 「技能」・患者の身体的、ならびに社会心理的状況を科学的、統合的に評価し、全人的医療を実践できる。
 「技能」・医学・医療の国際化に対応できる「語学力」「自己表現力」「多文化理解力」を有している。
 「技能」・医療チームで必要な「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「協調性」を理解し、多職種連携によるチーム医療に参加することができる。
 「知識」・医療実践に必要な医学・医療の知識を修得している。
 「知識」・社会人と医療人に求められる豊かな知識と教養を有している。
 「知識」・地域と国際社会で求められる保健・医療・福祉を理解している。

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  • ○主体性
考える力
  • ○幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的・批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○表現力(発表・討論・対話)
  • ○リーダーシップ・フォロワーシップ
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○問題発見解決力
  • ○心身・健康に対する意識
  • ○社会人としての態度・倫理観

成績評価方法と基準 担当症例のレポート提出、講義出席、実習全体の評価(40点)+総括試験(内科全体試験)(10点)
合計60%以上で合格
授業の方法 講義 実習

授業の特徴

PBL

特色ある教育

グループ学習の要素を加えた授業
キャリア教育の要素を加えた授業
その他、能動的要素を加えた授業(ミニッツペーパー、シャトルカードなど)

英語を用いた教育

授業改善の工夫 講義のみではなく、実際に患者の血液標本を自分達で評価し、その結果に関して血液内科のスタッフと討論する時間を設け、active learningできるようにする。
教科書 ・内科学 第11版 朝倉書店 
・内科学書 改定第8版 中山書店
・ハリソン内科学 第5版 / HARRISON's Principles of Internal Medicine, 19th edition
・Wintrobe's Clinical Hematology, 13th edition
参考書 ・白血病治療マニュアル改訂第3版(大野竜三、小寺良尚)南江堂
・悪性リンパ腫治療マニュアル改訂第4版(飛内賢正、木下朝博、塚崎邦弘)南江堂
・臨床に直結する血栓止血学(朝倉英策)中外医学社
・レジデントのための感染症診療マニュアル第3版(青木眞)医学書院
・血液細胞アトラス第6版 文光堂
・入門腫瘍内科学改訂第2版(日本臨床腫瘍学会監修)篠原出版新社
・WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, 5th edition
・WHO分類第4版による白血病・リンパ系腫瘍の病態学(木崎昌弘,‎ 田丸淳一)中外医学社
・デヴィータがんの分子生物学 第2版 / DeVita, Hellman, & Rosenberg's Cancer, 10th ed.
オフィスアワー 毎週月曜日09:00-17:00 11階北病棟 松本剛史、11階南病棟 齋藤 佳菜子
不在時は他の血液内科、腫瘍内科医師に連絡。
受講要件 4年次に実施されるCATO(医療系大学間共用試験実施評価機構)によるCBT(Computer based test)、OSCE(客観的臨床能力試験)に合格していること。
予め履修が望ましい科目 医学科1年から4年次までに履修、合格が求められている全科目。
発展科目
その他 基礎医学で履修した血液学、腫瘍学、免疫学および分子生物学の知識を復習しておくと、疾患の分類や診断方法、治療法の理解に役立つ。

授業計画

MoodleのコースURL
キーワード 急性白血病(骨髄性、リンパ性)、慢性白血病(骨髄性、リンパ性)、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、血栓性血小板減少性紫斑病、DIC、血友病、HIV感染症、深在性真菌感染症、造血幹細胞移植、移植片対宿主病(GVHD)、貧血、がんの化学療法、分子標的薬、乳がんの薬物療法、原発不明癌
Key Word(s) Acute Leukemia (myeloid, lymphoid), Chronic Leukemia (myeloid, lymphoid), MDS, Malignant Lymphoma, Multiple Myeloma, MPD, Aplastic Anemia, ITP, TTP, DIC, Hemophilia, HIV infection, Deep mycosis, Hematopoietic stem cell trasnplantation, GVHD, Anemia, Chemotherapy for solid tumors, Molecular targeted drugs, Drug treatment for breast cancer, Carcinoma of unknown primary
学修内容 週間スケジュール:
月:集合(11階病棟カンファレンス室)・オリエンテーション・患者紹介(1週目のみ)、病棟回診、診療録作成
火:病棟回診、外来見学、診療録作成、チームカンファレンス
水:病棟回診、外来見学、診療録作成、チームカンファレンス
木:症例検討会(プレゼンテーションあり)、病棟回診
金:病棟回診、外来見学、診療録作成、総括(2週目のみ)
・2週間の実習期間中に、小講義が10-13コマあります。
・末梢血塗抹標本作成実習と、顕微鏡による血液像(スメア標本)の観察があります。
・機会があれば骨髄採取および末梢血幹細胞採取の見学、造血幹細胞移植を見学してもらいます。
・チームカンファレンス:学生が作成した診療録やプレゼンテーション方法に対して、複数の指導医がフィードバックを行います。クリクラ学生の学びを高める場であり、実習中の疑問点などを気軽に質問できる場にしています。
・担当患者についてのレポート作成が必須です。
事前・事後学修の内容 事前学習:基礎医学で履修した血液学、腫瘍学、免疫学および分子生物学の知識を復習しておくと、疾患の分類や診断方法、治療法の理解に大変役立ちます。血液アトラスにも目を通しておいてください。
事後学習:理解が不十分であった項目や、実習で経験した症例の知識をあらためて整理してください。

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