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科目の基本情報

開講年度 2018 年度
開講区分 人文学部法律経済学科・社会科学科
受講対象学生 法律経済学科専用
学部(学士課程) : 2年次, 3年次, 4年次
選択・必修
授業科目名 憲法制度論
けんぽうせいどろん
Constitution (Government) 
単位数 2 単位
他学部・他研究科からの受講
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

前期

開講時間 金曜日 7, 8時限
開講場所

担当教員 内野 広大

UCHINO, Kodai

学習の目的と方法

授業の概要  憲法(constitution)は、あなたの外にあってあなたを都合よく救ってくれるものではない。そして崇拝する対象でもない。それは、ほかならぬ「あなた」という実存の場を通じて、限定され創造されていくものである。
 本講義では、統治機構論及び憲法の基礎理論の領域において、このようにして創造されていく憲法を見つめていくことにしたい。具体的には、第一に、①我が国における立憲主義の意義を振り返り、統治機構論を眺める基本的な視座を得る。その上で②国家の国民支配作用及び各作用の担い手である各統治部門について説明し、それに引き続いて③国家の大権行使に関わる事案を手がかりとして、国家の総合的政策形成作用について検討していく。第二に、憲法上の原理、とりわけ国民主権及び権力分立について概説する。
学習の目的 憲法が定めた統治機構をどのようにして動かしていくのか、その方法を習得し、憲法を自己に引き付けて考える姿勢を涵養する。
学習の到達目標 ① 統治機構論の骨格を知るとともに、憲法の基礎理論のあらましを知る。
② 統治機構論上の争点において、通説・判例がどのような立場に立つものであるのかを理解する。
③ 統治機構論の領域において、基本的知識を身につけるとともに、憲法解釈の基本的技法を習得する。
④ 「評論家」としてではなく「当事者」として憲法に関わる姿勢を身につける。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  • ○共感
  • ○倫理観
  •  モチベーション
  •  主体的学習力
  •  心身の健康に対する意識
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  •  課題探求力
  •  問題解決力
  •  批判的思考力
コミュニケーション力
  •  情報受発信力
  • ○討論・対話力
  •  指導力・協調性
  •  社会人としての態度
  •  実践外国語力
生きる力
  •  感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

授業の方法 講義

授業の特徴

教科書 伊藤正己『憲法入門〔第4版補訂版〕』(有斐閣、2006年)
参考書 大石眞『憲法講義 Ⅰ〔第3版〕』(有斐閣、2014年)
成績評価方法と基準 期末試験100%
オフィスアワー 毎週金曜日13:30~14:30を指定しますが、講義後に直接質問いただいても結構ですし、オフィスアワー以外の時間帯にもメールで予約のうえ研究室に来室し質問くださっても結構です。
受講要件
予め履修が望ましい科目 共通教育科目の日本国憲法
発展科目
授業改善への工夫 アンケートを複数回実施し、その結果から改善点を探るとともに、講義中に具体的な質問を学生に行うことで改善点を探る。
その他 各講義前になるべく予習課題を提示するようにしますので、課題を考えた上で講義を受講するようにしてください。

授業計画

キーワード 自己  国民主権  法の支配  権力分立
Key Word(s) Self, Sovereignty of People, Rule of Law, Separation of Powers
学習内容 第1回 はじめに――憲法制度論を学ぶにあたって

第1部 統治機構
第2回 日本憲法史――我が国における「立憲主義」
 憲政の神様である尾崎行雄の言説を手がかりとして、我が国における「立憲主義」の意義を考察し、各統治部門の権能等を検討するための前提知識を得る。
 
第3回~第12回 国民支配作用
 各統治部門(国会・内閣・裁判所・有権者団)の性格、構成等を検討するとともに、立法、行政、司法の三作用を検討する。

第13回~第14回 総合的政策形成作用  
 国権の最高機関性についての議論、執政権論及び天皇の権能論についての議論を中心に、政治部門間の関係を検討し、それに続いて、統治行為論を中心に、政治部門と法原理部門(裁判所)との関係を検討する。

第2部 基礎理論
第15回 憲法上の原理
事前・事後学修の内容 あなたにとってかけがえのない友人が自衛官であると想定してください。なぜあなたはその友人に対して「他国の兵士を殺害せよ」と命じ、あるいは「祖国のために命を捨てよ」と命じることができるのだろうか。そのようなことを命じることのできるものが自身に備わっているのだろうか。「わたしが命じているわけじゃない。総理大臣が命じているのだからわたしには関係ない。」と思うのであれば、どうしてそのような命令を下す総理大臣をあなたが選んでいるのだろうか。これらの問いについて、それぞれ自らの心に尋ね、心に生じたものを生活の処々で検証し、目の前の友人に語りかける言葉を紡ぎだしてください。
ナンバリングコード(試行) HU-PULA-2

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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