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科目の基本情報

開講年度 2018 年度
開講区分 教養教育・教養統合科目・国際理解・現代社会理解
受講対象学生 学部(学士課程) : 1年次, 2年次, 3年次, 4年次, 5年次, 6年次
選択・必修 選択
授業科目名 社会学B
しゃかいがくびー
Sociology B
授業テーマ 社会問題の社会学
単位数 2 単位
分野 社会 (2014年度(平成26年度)以前入学生対象)
開放科目 非開放科目
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

前期

開講時間 金曜日 3, 4時限
開講場所

担当教員 林原 玲洋(教養教育機構)

HAYASIBARA, Akihiro

学習の目的と方法

授業の概要 この授業では,3名前後のグループを毎回ランダムに編成し,初心者向けに簡素化したディベートのルールに則って,さまざまな社会問題について論じる練習をします.

ディベートとは,(1)「YES/NO」で答えられる問い(論題)を設定して,肯定側と否定側に分かれ,(2)あらかじめ収集(リサーチ)しておいた証拠(エビデンス)にもとづいて,(3)対論者よりも自分の議論の方が優れていることを示し,(4)第三者である審判(ジャッジ)を説得する,(5)知的ゲーム(明示的なルールを持つ遊び)です.

討論・対話力の訓練に適した方法ではあるのですが,初学者が本格的なディベートを実践するには,いくつか困難があります.とりわけ,反論や判定にあたっては,相手がどのような議論を構築しているのか,その構造を正確に把握する必要があるのですが,耳で聴いてメモ(フローシート)を取るという方式でこれを達成できるようになるのは,相当の上級者になってからです.

そこで,この授業では,初学者向けに講師が考案した「論証ゲーム」という方式で,ディベートの練習をおこないます.論証ゲームとは,論証上の機能が割り当てられたコマを,肯定側と否定側が交替で配置しながら発話することで,議論の構造を協同で図解しつつ,証拠カードの活用を目指すものです.
学習の目的 論証ゲームには,審判の役割とプレイヤー(肯定側/否定側)の役割があります.この授業では,それぞれの役割を演じることにより,以下のような力を伸ばすことを,学習の目的としています.ただし,この授業ですべての力を伸ばそうとする必要はありません.この授業を通じて,自分がより伸ばしたい力を探してみてください.

【審判の役割】
(1)司会として議論を主導できるようになること[指導力・協調性].
(2)現代社会のさまざまなトピックに関心を持ち[感性],関連する情報を収集して[情報受発信力],社会問題(その解決策をめぐって賛否が拮抗する問い)を発見できるようになること[課題探求力].

【プレイヤーの役割】
(3)自分と意見が異なる相手とも,冷静かつ活発に議論できるようになること[討論・対話力].
(4)受益者(メリットを享受するひとびと)/受苦者(デメリットを強要されるひとびと)双方の立場に立って[共感],メリット/デメリットを論理的・批判的に分析し[論理的・批判的思考力],具体的な解決策を立案できるようになること[問題解決力].
学習の到達目標 あたえられた論題について,予測・評価・批判・再反論の各論点を発想できるようになることを,学習の到達目標とします.
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  • ○感性
  • ○共感
  •  倫理観
  •  モチベーション
  •  主体的学習力
  •  心身の健康に対する意識
考える力
  •  幅広い教養
  •  専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  • ○課題探求力
  • ○問題解決力
  • ○批判的思考力
コミュニケーション力
  • ○情報受発信力
  • ○討論・対話力
  • ○指導力・協調性
  •  社会人としての態度
  •  実践外国語力
生きる力
  •  感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

授業の方法 講義 演習

授業の特徴 能動的要素を加えた授業 グループ学習の要素を加えた授業 Moodle

教科書 教科書は指定しません.適宜プリントを配付します.
参考書 宮内泰介,2013,『グループディスカッションで学ぶ社会学トレーニング』三省堂.
成績評価方法と基準 平常点60%,小レポート20%,ふり返り20%,計100%(合計が60%以上で合格).平常点は,論証ゲームへの参加度で評価します.小レポートとふり返りについては,「事前・事後学修の内容」を参照してください.
※期末試験,期末レポート,および,授業外のグループ活動はありません.
オフィスアワー 【時間帯】毎週金曜15:00~16:00
【場所】教養教育校舎1号館2階213
※上記以外の時間帯に訪問を希望する場合は,メールで問い合わせてください.
受講要件 特にありませんが,受講を予定している場合は,初回の授業に必ず出席してください.
予め履修が望ましい科目 特にありません.
発展科目 特にありませんが,応用編にあたる「社会学B」に対して,「社会学A」は基礎編になります.
授業改善への工夫 授業改善のための提案は随時受け付けます.
その他

授業計画

キーワード ゲーミフィケーション,社会問題,ディベート,論証,受益者/受苦者
Key Word(s) gamification, social problem, debate, argumentation, beneficiary/victim
学習内容 【第1回】ガイダンス:論証ゲーム入門
【第2回】立問の方法:現状と比較
【第3回】予測と評価:ディベートの基本構造
【第4回】証拠による裏づけ(前編):予測の例証/反証
【第5回】証拠による裏づけ(後編):評価の例証/反証
【第6回】予測の方法:説明・理解・解釈
【第7回】評価の方法:量的優先度と質的優先度
【第8回】予測の攻防:例外条件と回避条件
【第9回】答えの戦略(前編):予測の攻防とプラン/カウンタープラン
【第10回】評価の攻防:排除条件と包摂条件
【第11回】答えの戦略(後編):評価の攻防とプラン/カウンタープラン
【第12回】問いを立てる(前編):三重大学を責任者とする論題
【第13回】問いを立てる(中編):三重県を責任者とする論題
【第14回】問いを立てる(後編):日本政府を責任者とする論題
【第15回】総括討論:「議論する」ことの意味を考える
事前・事後学修の内容 【予習】関心のあるルールを選び,その現状と比較を記述した小レポートを作成する.
【復習】論証ゲームを通じて学んだことを,Moodleの「ふり返りフォーム」に入力する.
※これらは,いずれも個人課題です.授業外にグループで集まって課題に取り組むことは想定していません.
ナンバリングコード(試行) LISOCI1

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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