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科目の基本情報

開講年度 2018 年度
開講区分 教養教育・教養基盤科目・基礎教育
受講対象学生 学部(学士課程) : 1年次
生物資源学部共生環境学科1年生を対象とするクラス
選択・必修 必修
授業科目名 化学基礎I
かがくきそいち
Basic Chemistry Ⅰ
単位数 2 単位
分野
開放科目 非開放科目
市民開放授業 市民開放授業ではない
開講学期

前期

開講時間 月曜日 3, 4時限
開講場所 教養教育校舎

担当教員 田中 晶善(生物資源学部)

TANAKA, Akiyoshi

学習の目的と方法

授業の概要 自然界の化学的理解に資する基礎的な学力と、2年次以降の関連分野の講義の基礎となる学力を養うことを趣旨とする。
原子の構造、光の性質、化学結合の原理、エネルギー論の初歩を扱う。
学習の目的 原子の構造、電子の軌道、化学結合の仕組みを、エネルギーと関連づけながら理解し、説明することができるようになること、および、関連する計算を、単位や有効数字に留意しつつ適切に行うことができるようになることを目的とする。
学習の到達目標 ・原子の構造を説明でき、原子番号、質量数、原子量を定義できる。
・アボガドロ定数や物質量(モル)を、原子の構造との関連で理解できる。
・水素原子の基本的なスペクトルの波長を原子軌道に基づいて計算できる。
 その計算において、単位や有効数字を適切に扱える。
・光(電磁波)の波動性と粒子性について説明できる。
・簡単な元素(できればScまで)の電子配置を書き下すことができる。
・原子番号の増大に伴う第一イオン化エネルギーの増減を説明できる。
・水素分子の形成のメカニズムを、分子軌道、結合性軌道、反結合性軌道などの術語を用いて説明できる。
・酸素分子が二重結合性を持つことや磁性を持つことを分子軌道に基づいて説明できる。
・共有結合の結合数を定義できる。
・化学反応の反応熱を化学結合と関連させて説明できる。
・熱力学の第一法則と第二法則を簡潔に述べられる。
ディプロマ・ポリシー
○ 学科・コース等の教育目標

○ 全学の教育目標
感じる力
  •  感性
  •  共感
  •  倫理観
  •  モチベーション
  • ○主体的学習力
  •  心身の健康に対する意識
考える力
  •  幅広い教養
  • ○専門知識・技術
  • ○論理的思考力
  •  課題探求力
  •  問題解決力
  • ○批判的思考力
コミュニケーション力
  •  情報受発信力
  • ○討論・対話力
  •  指導力・協調性
  •  社会人としての態度
  •  実践外国語力
生きる力
  • ○感じる力、考える力、コミュニケーション力を総合した力

計算問題を、単位や有効数字に留意しながら、適切に「論述」できることを、「論理的思考力」の一部として重視する。

授業の方法 講義

授業の特徴 Moodle

教科書 「化学基礎 I 」(本講義専用のワークブック)
参考書 「アトキンス 一般化学」、「マクマリー 一般化学」、「マッカーリ 一般化学」(いずれも東京化学同人)。ただし授業では直接使用しない。
成績評価方法と基準 2/3以上の出席を前提とし、期末テスト100%で評価する。ただし期末テストの結果が評価のボーダー付近である場合、出席状況、シャトルシートの提出状況、宿題の提出状況、クリッカーでの応答状況などを勘案することがある。
オフィスアワー 月曜日12:10~12:50。生物資源学部校舎577室。他の曜日でも、この時間帯は対応できることが多い(事前の予約が望ましい)。
メールでの応答が可能な内容であればメールでの質問も随時可。
受講要件 なし
予め履修が望ましい科目 なし
発展科目 共生環境学科の授業としては、「環境解析基礎III」で光の性質に関連した内容が取り扱われる。
他学科の授業としては、物理化学、生物物理化学、有機化学、分析化学、無機化学、生化学など。
授業改善への工夫 パワーポイントを用いて、視覚的にわかりやすい講義を行う。
クリッカー(2択~5択のクイズ。その場で正解や解答分布がわかり、講義後に受講生ごとに集計できる)を使い、マスの授業ではあるが、受講生の応答を確認しながら進める。
演習(宿題)を取り入れる。
その他 ・この講義で扱うのは、大学初年次の化学としては最少・最低限の内容である。高校化学のレベルから始めるが、高校化学が単に難しくなるのではなく、「電子の存在確率分布」など、全く新しい概念が登場する。化学反応式を覚えるのが化学だというような先入観を捨て、頭を柔軟にして積極的に勉強してほしい。
・担当教員の私事ながら、受講生諸君にとっては三重大学で最初に受講するこの講義は、担当教員にとっては1982年以来三重大学で担当し続けてきた「化学基礎」(当時は「一般化学」)の最後の授業となる。最後と言っても特別なことをするわけではないが、生命の通う丁寧な講義を心がけたい。

授業計画

キーワード 原子の構造、電子の軌道、光の性質、化学結合、エネルギー、自然界の化学的理解
Key Word(s) atomic structure, electron orbital, dual nature of light, chemical bond, energy, chemical understanding of the nature
学習内容 第1回 化学とは
第2回 エネルギー
第3回 原子の構造
第4回 原子の構造とモルの概念
第5回 電子の軌道(1)
第6回 電子の軌道(2)
第7回 光の性質
第8回 電子の軌道の微細構造
第9回 オービタル(1)
第10回 オービタル(2)
第11回 共有結合のメカニズム
第12回 酸素分子
第13回 混成軌道
第14回 熱化学(1)
第15回 熱化学(2)
第16回試験
講義の進捗状況によっては、第15回目に試験を行い、第16回目に試験問題の解説(間に合えば答案の返却)をする。
事前・事後学修の内容 予習:毎回、テキスト(ワークブック)の8~10ページ相当を講義するので、講義に先立って当該部分に目を通しておく。
復習:「学習の到達目標」に記載された事項に留意しながら、moodleに掲載する「まとめ」も併用して、要点を復習する。講義のまとめや質問を記す「出席票」(シャトルシート)にその「要点」を簡潔に記すと共に、質問があればそれも記載する。原則として評価には算入しないが、できるだけ毎回提出してほしい。
宿題:随時、演習レポート(主として計算問題)を課す。「単位」、「有効数字」、および「(「式だけ」ではない)文章での説明」に留意して作成・提出してほしい。
ナンバリングコード(試行) LICHEM1

※最初の2文字は開講主体、続く4文字は分野、最後の数字は開講レベルを表します。 ナンバリングコード一覧表はこちら


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